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吉田羊、「一人で孤独に」徹底した役作り。佐野は「この作品に参加できて幸せ」 映画『ハナレイ・ベイ』プレミア上映会

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映画映画『ハナレイ・ベイ』のプレミア上映会が、10月2日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の吉田羊をはじめ、共演の佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、村上虹郎、佐藤魁と、松永大司監督が舞台挨拶に登壇した。

本作は、名実ともに日本のみならず、世界を代表する作家・村上春樹の短編小説を原作に実写映画化。ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイを舞台に、サーフィンの事故でひとり息子をなくしたシングルマザー・サチが、息子と、そして人生と向きあう姿を描くヒューマンストーリー。息子の命日に10年間ハナレイ・ベイに通い続けるサチ役を吉田、美しい湾ハナレイ・ベイで命を落とす息子・タカシ役を佐野、サチがハナレイ・ベイで出会う日本人サーファーを村上と佐藤が演じている。

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吉田は「魂を込めて撮影した作品です。昨夜からまだ心がフワフワしていて、私の魂はまだこの作品に残っているんだと思います」と挨拶し、「もともと村上春樹作品が好きだったので、二つ返事でオファーを受けました」とニッコリ。「私は松永監督の『トイレのピエタ』を観たときに、『いつかこの監督に呼ばれる女優になりたい』と思ったんですが、こんなに早く願いが叶うとは思ってなかったです」と感慨深げ。

松永監督からの吉田への要求は相当だったようで、「監督の指示で撮影に入る前からサチになるため、マネージャーも同行させず、成田空港の搭乗手続きから1人でハワイへ行きました。現地に入っても他の共演者たちと接することなく、常に一人で孤独を身にまとっていました」と、徹底した役作りを明かした。

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しかし、クランクイン初日から、サチとしての行動に納得がいかなかったという松永監督は、吉田の目の前で大きなため息をついたそう。吉田は「この作品が終わったら女優を辞めようと思いました。それだけ追い詰められて戦った現場でした・・・」と当時の厳しい現場を振り返る。

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「素敵な作品に参加できて幸せです」と挨拶した佐野だったが、出演のきっかけは松永監督が、彼が出演していた「HiGH & LOW THE LIVE」に観に来ていたことだったという。松永が「ライブで、凄く光っている男が1人いて、『あれは誰?』と聞いたら、『佐野玲於だ』と教えてくれたんです。その日のうちにオファーしたんですが、忙しいからと一度断られて・・・」と苦笑い。佐野は「いや、僕が知らないうちに断られてたんですよ」と理由を説明。松永は「出演オファーは、言ってみれば恋の告白のようなものですから、そんな簡単にあきらめらない。2回目のオファーで出てもらえることになりました」と、キャスティングの裏話を披露。

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村上虹郎も、吉田と同じく『トイレのピエタ』のファンだったと言い、「原作を読む前に、松永さんが監督だと聞いただけで出演を決めました」と述べた。一方、ハワイではサーファーとして絶大な人気を博す佐藤だが、人生初めての舞台挨拶に終始ソワソワ。村上に「緊張してんの?」と聞かれ、「ド緊張してます!」と答えながも「役が決まったときは、羊さん、虹郎、玲於と共演すると聞いて、本当にビックリしました」と本作への出演を喜んでいた。

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ハワイでの撮影の日々を過ごした彼ら。心を閉ざした役の吉田は、カメラが回っていないときも一人。「でも一度だけ4人でお昼を食べたことがありました」と語ると、佐野が「ケチャップとマスタードを持って来て『あんたたち、これ付けな』って言って、(テーブルの上に)ドンって置いて。そのときの羊さんは完全に母親でしたね」と話し会場を沸かせた。

また、佐野は「ハワイは初めてだったんですが、(シーンが合わないので)一緒に現場で仕事をしてないのに、凄く波長が合って仲良くなってしまい、虹郎と魁と共に行動させてもらった。羊さんとは現場ではほとんど喋ってなかったけど、撮影が終わってから仲良くさせてもらってます。とても有意義な時感を過ごさせてもらいました」と、この作品での出会いを噛み締めていた。

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さらに、本作が「人生で一番大切な人に会いたくなる映画」とテーマにちなみ、キャストたちが「人生で一番大切な写真」を公開することに。佐藤は家族の思い出、村上虹郎は飼っていた犬の親子、佐野はハワイで遭遇した虹をバックに写した自分、吉田は両親の結婚写真を披露した。
佐野は「寝起きで顔がパンパン」と眠たげな自分の顔を説明するも、会場のファンは貴重なオフショット写真に大喜び。「可愛い~!」の声があがり、佐野は大照れだった。

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『ハナレイ・ベイ』本ポスター

映画『ハナレイ・ベイ』
<STORY>
それは突然の知らせだった。 ピアノバーのオーナーでシングルマザーのサチは、息子タカシが、ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイで亡くなったことを電話で知る。サーフィン中の事故で、大きな鮫に襲われて死んだという。サチはハナレイ・ベイに向かい、もの言わぬ息子と対面を果たした。息子の遺骨と共に日本へ帰ろうとした矢先、彼女はふと足をとめ、息子が命をおとしたハナレイ・ベイへと向かう。 サチはチェアを持って海岸に行き、本を読んで時間を過ごした。時折、じっと海を見つめながら。毎年、この「行為」は続いた。 タカシの命日の時期にハナレイ・ベイを訪れ、数週間過ごすのだ。同じ場所にチェアを置き、10年間。だが、彼女は決して海には近づかない。ある時、偶然出会った、2人の若い日本人サーファー。まだ世間知らずな彼らに息子の姿をダブらせるサチ。 そんな時、2人から〝ある話〟を耳にする。 「赤いサーフボードを持った〝右脚のない日本人サーファー〟がいる」と…
これは、〈人生で一番大切な人〉に会いたくなる、希望の物語。

原作:「ハナレイ・ベイ」(新潮文庫刊『東京奇譚集』)村上春樹著
脚本・監督・編集:松永大司
音楽:半野喜弘
出演:吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、佐藤魁、栗原類
配給:HIGH BROW CINEMA
©2018 『ハナレイ・ベイ』製作委員会
公式サイト:http://hanaleibay-movie.jp/

“人生で一番大切な人”に会いたくなる、希望(・・)を描いた物語。
10月19日(金) 全国ロードショー