（映画『その瞬間、僕は泣きたくなった- CINEMA FIGHTERS Project -』の公開記念舞台挨拶が、11月9日、東京・TOHOシネマズ日本橋にて行われEXILE AKIRA、佐野玲於（GENERATIONS from EXILE TRIBE）、佐藤大樹（EXILE / FANTASTICS from EXILE TRIBE）、行定勲監督、洞内広樹監督、井上博貴監督が登壇した。
本作は、2017年よりスタートした、EXILE HIRO、SSFF & ASIA 代表の別所哲也、作詞家の小竹正人氏による、詩と音楽、映像を一つ融合させ新しい映画表現にチャレンジする短編映画プロジェクト、｢CINEMA FIGHTERS project」の第3弾。「運命」と「奇跡」が生み出した出会いや、初恋を描く青春ラブストーリー、愛を知らないで育ったアウトローな男と、愛を乞うことで生き延びてきた娼婦の物語など、心に響くドラマで展開し、見るものを映画作品の世界へ魅了させる。
この日は、小林直己（ EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE）、と今市隆二（三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE）が大阪のTOHOシネマズなんばで舞台挨拶を遂行。東京、大阪での2元中継、そして全国の劇場（一部を除く）ライブビューイングが行われた。
撮影前にそれぞれが監督と打ち合わせを重ねて作品に臨んだそうだが、三池監督とタッグを組んだAKIRAは「三池監督はインパクトがある雰囲気の方ですが、とても俳優に寄り添ってくださるんです。いつも（作品を撮るときは）監督の世界観に染まらせていただいているんですが、三池監督は最初から最後まで寄り添ってくださいました。愛をテーマに温かく、とても心地よい現場でした」と振り返った。
小林は「行定監督は優しくと気さくなんですが、撮影に入ると厳しくて怖かった。撮影前には役の孤独さや純粋さ、そして僕のバックグラウンドなどを色々話させていただき、血肉の通った作品が出来上がりました。行定監督という船の上で自由に暴れさせていただきました」と充実感を滲ませる。
小林から「厳しく･･･」と言われた行定監督は「そんなことはないよ･･･(笑)」と苦笑い。「彼の首の太さを生かしたと思って」と語り、会場を沸かすと「撮影前に打ち合わせしたとき、お店も彼が用意してくれて、支払いもしてくれたんですよ。とってもジェントルマン！」と誉めると、ジェントルマンなポーズを取って笑顔をみせる小林。続けて、行定監督が「ラストシーンは完全に彼のアイディア。意見も的確で核となることを言ってくれる。あてがきとして彼自身を映し出しました」と明かすと、小林も「（あてがきと言われ）役者としてありがたいことですが、プレッシャーも大きかったです。新しい自分を発見することもできました」と満足気。
今回初演技で初の映画作品で主演を飾った今市は、「撮影前に自分の人となりを監督が知ってくださって臨むことができました。海外での撮影で初めての演技だったので、信頼がなければできない。この人についていこうと思いブレずに臨むことができました」とコメント。
洞内監督の作品に出演した佐野は「洞内監督の“小竹”さんの言い方がおかしくて･･･(笑)」と監督のチャーミングな癖を明かしつつ、「監督とは衣装合わせの前から30分くらい作品に対する熱い思いをお聞きして、その思いを受け役と向き合うことができました。ステキな時間を過ごし監督に料理していただきました」と笑顔を見せた。
洞内監督は「バクを佐野玲於という人に表現してもらった。なので、バク（※1）は彼のデレクション。完成作品を観て、彼に任せてよかったと思います」と佐野を称えた。
佐藤が「ショートフィルムならではの撮り方をされたと思います。撮影中にどんどんセリフがカットされていきました」と撮影を振り返ると、井上監督は「文脈を分かってもらうためにセリフのある台本はありましたが、その俳優のスキルや雰囲気が大事。大樹くんはしっかりと準備してきてくれたし、セリフがなくても表現できる人だと思って、（あえて）セリフを削ったんです」と吐露。
ここで、AKIRAが今市の俳優デビューを称えると、今市も「最高のアニキです」とAKIRAに応える。AKIRAは「普段泣くことのない今市が（劇中で）泣いてますから！凄いです！」とアピール。さらに「EXILE TRIBEのメンバーが新しいことに挑戦していきさらに成長した姿をお見せできることは嬉しい」と目を輝かせるAKIRA。
AKIRAが今市の作品を推薦すると、小林は佐野、今市は佐藤の作品をそれぞれPRし、会場は和やかな雰囲気に。
最後に、AKIRAは「作品を観て感じてください！」、小林は「『海風』は、人と人とのやり取りを深く描い作品。そこから何かを感じていただけたら」、今市は「（今市演じる）健太の成長と、メキシコのリアルな現状を見て感じて欲しい」、佐野は「5作品のどの作品もステキ。『GHOSTING』はこの中で唯一ワクワクする作品で、ファンタジックに、ノスタルジックに描いています」、佐藤は「学園ものですが、どの年代の方が観てもそれぞれ感じるものがあると思います」と、各々出演作品を自信を持って紹介し、メッセージを伝えた。
■作品概要
【タイトル】 『その瞬間、僕は泣きたくなった -CINEMA FIGHTERS project-』
【エグゼクティブプロデューサー】EXILE HIRO
【企画・プロデュース】別所哲也
【コンセプトプロデューサー】小竹正人
【配給】LDH PICTURES
【クレジット】©2019 CINEMA FIGHTERS project
【作品】
・「Beautiful」
監督：三池崇史／キャスト：EXILE AKIRA、蓮沸美沙子曲／楽曲：Crystal Kay「Beautiful｣
・「魔女に焦がれて」
監督：井上博貴／キャスト：佐藤大樹、久保田紗友、松田るか／楽曲：琉衣「ライラック｣
・「On The Way」
監督：松永大司／キャスト：今市隆二、パコ・ニコラス／楽曲：RYUJI IMAICHI「Church by the sea｣
・「Ghosting」
監督：洞内広樹／キャスト：佐野玲於、畑芽育、大西利空、結城アンナ／楽曲：LISA「ラストラブ｣
・「海風」
監督：行定勲／キャスト：小林直己、秋山菜津子、嶺豪一／楽曲：Leola「海風｣
公式サイト：http://sonoshunkan.toeiad.co.jp/
＜各話あらすじ＞
『Beautiful』
アパートの自室で光司は首つり自殺をしようとしていた。
だが、大きな地震が辺り一帯を襲う。瓦礫の中で気が付いた光司は、助けを求める女性の微かな声を聞き、無我夢中で下の階の住人・千恵を助け出す。
だが、どこか千恵は様子がおかしい。
彼女もまた、地震が起きる直前に大量の薬を飲んで死のうとしていた。
奇妙な偶然に、乾いた笑いを浮かべる二人だったが、一瞬にして変わり果てた世界を前に、光司は千恵にある提案をする。
『海風』
横浜のとある風俗街。この街を取り仕切るヤクザの蓮は、客からひどい扱いばかり受けていた中年の娼婦・蘭を気に掛け、一夜を共にする。
幼いころ親に捨てられた蓮は、蘭に母のような温もりを覚えた。
若いころから娼婦として生きてきた蘭もまた、蓮に離れ離れになった実の息子を重ねた。
孤独で傷つきながら生きてきた二人が互いの喪失感を補うかのように親密になっていったその矢先、ある事件が起きる。
『On The Way』
メキシコ移民のサポートをするNPO法人の母の代わりに、健太は仕方なく一人メキシコにやって来た。
スタッフのダニエルが話しかけても、健太はやる気を見せない。
移民センターには、様々な事情を抱え命がけでアメリカを目指す人たちが訪ねてくる。
今まで経験したことのない過酷な状況の人々と接し、健太は言葉を失う。
ある日、健太は歩いて国境を目指す人たちを車で送ろうとする。
反対するダニエルを押し切り、健太たちはセンターを出発したのだが…。
『GHOSTIMG』
2009年、満月の夜。一人の若者・バクは事故で死んだ。
死者が過去の一日に戻れることを知らされたバクは、魂のまま「あの日」に戻る。
10年前の1999年、ガールフレンドのメイと一緒に、お祭りに行くはずだった日。
そしてそれは、メイが河原で亡くなった日。
バクの魂は、少年時代のバクに電話をかけているメイの前に現れる。
親との問題を抱え、塞ぎ込んだメイが目の前で橋から落ちようとするそのとき、バクは思わず手を伸ばす…。
『魔女に焦がれて』
高校三年の雅人は、中学卒業前に真莉愛に告白をして以来、彼女と気まずい関係のまま。
だがある日真莉愛に話しかけられ、進路の悩みを言い当てられる。
雅人の悩みが「見えた」真莉愛は、その不思議な力で解決方法を探る。
真莉愛の能力はすぐに知れ渡り、彼女は女子生徒たちに恋や進路の相談を頼まれるようになる。
だが、ある日突然真莉愛の力に異変が起こる。真莉愛の助言は外れるという噂が次第に広がり、彼女はクラスで孤立していく。雅人はそんな真莉愛を見ていられず…。
TOHOシネマズ日本橋ほか 全国にて絶賛上映中
（※1）記事掲載当初に、バクの字が間違っておりましたので、訂正しお詫び申し上げます。
