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『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』トークイベント

ジェイク・ギレンホール (『ナイトクローラー』)
ジャン=マルク・ヴァレ監督
『ダラス・バイヤーズクラブ』 『わたしに会うまでの1600キロ』

タイトル

精神科医・星野概念が号泣・絶賛した
映画『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』
公開直前トークイベント

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ジェイク・ギレンホール主演(『ナイト・クローラー』)の主演最新作『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(原題:Demoliton)が、いよいよ今週末2月18日(土)より公開。メガホンを取ったのは、『ダラス・バイヤーズクラブ』『わたしに会うまでの1600キロ』などで知られる、ジャン=マルク・ヴァレ監督。
『ナイトクローラー』で狂気的な演技で人々を魅了させたジェイク・ギレンホールが、妻を亡くしたのに涙の一滴すら流せず、自らの感情とうまく向き合えない哀しみと虚しさを、繊細な演技で見事に表現し、新境地を開拓しております。
2月16日、下北沢B&Bにて、作家・B&Bスタッフである木村綾子さんをMCに、総合病院に勤める精神科医でありながら、ミュージシャンとしても活躍されている星野概念さんをゲストにお迎えし、トークイベントを開催致しました。

いよいよ今週末より公開となる映画『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』。劇場で販売されるパンフレットへ寄稿をしている星野さん。まず映画の感想を聞かれた星野さんは、これまで映画を観ても泣くことはほとんどなかったにも関わらず、「素敵な映画で、とにかく泣けた。圧倒的にいい作品」、木村さんも「自分の中の転機に重なったし、素晴らしい作品だと思った」と返し、絶賛した。

劇中で家具や家までも破壊する、ジェイク・ギレンホール演じる主人公・デイヴィス。そんな彼がもし診察に来たら・・・?と、精神科医ならではの質問を受けた星野さんは、「どんなことがあったかまず聞いて共感をします。詳細を聞けば聞くほどその人の人生と背景が立体的に見えてくる」と回答。劇中ではその役割を担っていたのが、ナオミ・ワッツ演じる苦情係のカレンの存在であったと考察した。また、デイヴィスと交流を深めるカレンの息子・クリスは停学中の設定。デイヴィスは、そんなクリスに目線を合わせて子どもに戻りつつも、「学校」という社会になじめないクリスと、感情共有できたことで癒されたのではと語った。その考察を受けつつ、木村さんも、「人付き合いのヒントも隠されている映画だと思います」と伝えた。

原題(『DEMOLITION』)と邦題のギャップも話題になっている本作。話がその話題に及ぶと星野さんは、「無意識に閉まっていた悲しみに気が付く前の、破壊行動に走るデイヴィスを表現したのが原題で、2人の母子との関わりと破壊行動を経て、さらにある些細なきっかけで愛に気が付いた後のデイヴィスを表現したのが邦題なんです。」と、ネタバレを懸念しつつ熱く語った。「焦点の当て方は違うけど、どちらも同じデイヴィスを表現したタイトル」と説明し、邦題のきっかけになるシーンに関しては、「大げさに演出されていたら泣けないけど、本当に見落としてしまいそうなくらい些細で、だからこそ泣けた。」と振り返った。

最後に星野さんは、本作を観た女性たちが全員、クリスを演じたジューダ・ルイスに夢中になっている!ということを明かすと、木村さんは本日一番のテンションに。「彼が劇中で抱えている“ある悩み”。それがきっとすべての女性のたちの母性本能をくすぐるんです!」と熱弁し、普段俳優の名前などをあまり覚えないにも関わらず、彼だけは「速攻で調べました。」とその魅力に太鼓判を押し、大盛り上がりの中、イベントは終了した。

星野概念さん(精神科医・ミュージシャン) twitter:@gainenhoshino
総合病院に勤務する精神科医。執筆も行い、連載はWeb『Yahoo!ライフマガジン』で「めし場の処方箋」、Web『MODERN FART』で「こころと音楽の相談室」、雑誌『CREA』で「精神科医はBARにいる」、雑誌『BRUTUS』で「本の診察室」などの他、様々な場所への寄稿などを行う。音楽活動は、コーラスグループ星野概念実験室、ユニットJOYZ、タマ伸也氏(ポカスカジャン)とのユニット「肯定s」の他、□□□(クチロロ)のサポートギターなど。また、毎週金曜日21時〜のbayfm「タマ伸也の存知アップradio」でアシスタントパーソナリティをつとめている。

木村綾子さん(作家、書店B&Bスタッフ) twitter:@kimura_ayako
上京時から活動を続けていた雑誌の読者モデルを経て、2005年よりタレント活動を開始。 メディア出演のほか、評論・小説・エッセイなど文筆業も幅広く行う。 太宰治関連書の執筆、テレビ番組やイベント・講演への出演多数。 2009年からは「太宰治検定」実行委員として企画運営に参加。

■イントロ
本作は、『ダラス・バイヤーズ・クラブ』『わたしに会うまでの1600キロ』の監督・ジャン=マルク・ヴァレの待望の最新作。「僕は幸せを掴もうともがいている人に惹かれる。この映画は人生を再び始めるための、勇気いる旅路が美しかったんだ」と語り、何事にも無感覚になっている主人公の心の迷いに寄り添いながら、美しい映像と共にエモーショナルに描き切った。そして、『ナイトクローラー』で狂気的な演技で人々を魅了させたジェイク・ギレンホールが、妻を亡くし、自分を見失った空虚な男の脆さを、繊細な演技で見事に表現。また、ナオミ・ワッツが、ジェイク演じるディヴィスの心を溶かしていくシングルマザーを演じている。

■ストーリー
妻が死んだ。君のドレッサーも人生も、ただ壊すしかなかった。
失ったものを取り戻すために―。
ディヴィス(ジェイク・ギレンホール)は、出世コースに乗り、富も地位も手に入れたウォールストリートのエリート銀行員。高層タワーの上層階で、空虚な数字と向き合う、味気ない日々。
そんな会社へ向かういつもの朝、突然の交通事故で美しい妻を失った―。しかし一滴の涙も出ず、哀しみにさえ無感覚になっている自分に気づいたディヴィス。彼女のことを本当に愛していたのか? 僕の心はどこにいってしまったんだー?「心の修理も車の修理も同じことだ。まず隅々まで点検して、組み立て直すんだ。」義父からの言葉が引き金となり、ディヴィスは、身の回りのあらゆるものを破壊しはじめる。会社のトイレ、パソコン、妻のドレッサー、そして自らの結婚生活の象徴である「家」さえも―。あらゆるものを破壊していく中で、ディヴィスは妻が遺していた幾つもの“メモ”を見付けるのだが・・・

監督:ジャン=マルク・ヴァレ(『ダラス・バイヤーズクラブ』『わたしに会うまでの1600キロ』)
原題:Demoliton
出演:ジェイク・ギレンホール ナオミ・ワッツ クリス・クーパー他
上映時間:101分
公式サイト:http://ame-hare-movie.jp/

2月18日(土)より、新宿シネマカリテ他全国ロードショー!