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ミュージカル『ジェイミー』ジェイミー憧れのドラァグクイーンの秘密を語る?!石川禅×今井清隆×吉野圭吾×泉見洋平 トーク 

ドラァグクイーンに憧れる16歳の高校生ジェイミーを主人公に、実話を元に生まれたイギリス発の大ヒットミュージカル『ジェイミー』が、8月29日(日)まで池袋の東京・東京建物Brillia HALLで上演されている。(その後大阪・名古屋にて上演)
ローレンス・オリヴィエ賞に5 部門ノミネートされた作品が、日本初上陸。観客に元気と感動を与えて注目を集めている。

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吉野圭吾   石川禅  今井清隆  泉見洋平

Astageでは、すでにジェイミー役をつとめる森崎ウィン&髙橋颯 インタビューをお届けしたが、今回、ご登場いただくのは、ジェイミーが憧れるドラァグクイーンを演じる、石川禅、今井清隆、吉野圭吾、泉見洋平。
本作に笑いと奥深さ生み出し、ゴージャスに盛り上げてくれる4人から、更に深く『ジェイミー』を楽しむための秘話をたっぷり伺いました!

―公演を終えたばかりですが、本日(8/14)の公演はいかがでしたか?
泉見:楽しかったです。
石川 吉野:毎日楽しいですね。
今井:そうだね…(考えて)楽しいね!
石川:きーよ(今井清隆)さんは、ジェイミーの父親という重い役もやっていますから、大変だよね。
今井:ひと公演でお父さんからドラァグクイーン、また父親になってまたドラァグクイーンと役替わりするので、メイクを直すのが大変で忙しい。メイクの途中で舞台に飛び出すことも…。お芝居自体はホントにみなさんと楽しくやっています。

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―メイクに時間がかかりますか?
石川:かかりますねぇ。(泉見・吉野の)2役はゆっくりお化粧できるのですけれど。
吉野:僕は1時間位かけて。
泉見:そうですね、1時間ちょっとかけて。最初はとても時間がかかっていて、もっと早い時間からメイクを始めていましたけど、だいぶ慣れました。
今井:とても念入りにメイクしているよね。
泉見:圭吾さんにも「睫毛をつけてから色をのせるといい」とか、いろいろ教えてもらっています。
吉野:僕もメイクさんにいろいろと聞いています。

―メイクスキルがどんどん上がっていますか?
今井:上がるというより、どんどん凝ってきた。(笑) 光モノがどんどん増えているよね。
泉見:光モノでケンカ!(笑)
石川:「私と同じところにつけないで!」と。
泉見:そうそう。「こっちの方が光モノが多い」とか「えっ、それ支給されたモノ?」
吉野:「えっ、もらってない!」
泉見:「違う、自前!」なんてね。こんな楽屋は初めて!(笑)
石川:私たち(石川、今井)は、そんなことをやっている時間はない。
今井:無い、無い!とにかく、急いで塗って~!
石川:メイクに凝るのは若い子たちのお楽しみですよ。
泉見:若い子?! 嬉し~い!
吉野:うん?若い子?
石川:そうでもないですか?
吉野:そうでもないです。(笑)
石川:そうだったか!(笑)

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吉野圭吾 今井清隆 泉見洋平 森崎ウィン 石川禅  (撮影:田中亜紀)

―衣装はいかがですか?
スタッフ:全員のドレスを衣装デザインの十川ヒロコさんが考えて下さいました。
泉見:僕は全身ピンク。時代的にはマドンナやシンディ・ローパーにドンピシャな世代なので、こういう感じになっているのかな。そこにきゃりーぱみゅぱみゅ風のツインテールで“今”を取り入れて、心はちょっと若いつもりでいる。でも、日本的に言えば「どことなく昭和の香り」が漂ってしまうという感じです。(笑)
初めてデザイン画を見たときは「これを本当に着るのか?!」という不安と、ちょっとワクワクもして複雑だったのですが、衣装合わせで着てみたら…
石川:可愛かった!
泉見:新しい扉が開いた気がして「いろいろやってみるものだな」と感じました。

吉野:僕は紫です。トレイ・ソフィスティケイという名前からイメージされる洗練された感じで。ちょっと鋭くS系でいきたいと。
泉見:鞭を持っていますしね。

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今井:僕は髪もカーラーを巻いたまま登場します。もっと綺麗にしたかったのですが、台本を読んで「綺麗系ではない」とわかりました。(笑)
僕のすべての衣装はどこかにオレンジ色が入っていて、最後の衣装は、「101匹わんちゃん」のクルエラ・ド・ヴィルのイメージだと聞きました。ドレスがマーメイドラインで、膝が開かないので動きにくい。とにかく、転んだら自分で起き上がれないので、ずっと小股でしか歩けない。
全員:(爆笑)
今井:衣装さんにも「ひっくり返りそうだ」と言ったのですが「シェイプは大事です」と言われて直してもらえず…。お客様に「今井さん、踊りに手を抜いている」と思われてしまうのではないかと…。
全員:そんなことはない!大丈夫ですよ。
石川:すごく魅力的よ。絞ってあるから、とてもきれい。
今井:ホント?! 着てみる?(笑) 本番では、多少広げてもらえたのですけれど。それに演出・振付のジェフリーにも「このドレスでは動けない!」とお願いしたのに「分かってる」と言いながら、ガンガン膝を上げるダンスを振り付けて…。(泣きそう…)
泉見:ステップがとっても多いダンスが組み込まれましたね。
今井:あ~、元々は何の話でしたっけ?(大爆笑)
石川 吉野 泉見:衣装ですよ。
今井:恨み辛みを話しちゃいました。(爆笑)

―石川さんのロコシャネルはゴージャスですね。
石川:どんなドレスが来るか、すごく楽しみにしていたけれど、本当にスゴイ衣装が来ました。何より驚いたのは、シャンデリアが頭にのっかったスタイル。
今井:すごく重そうだよね。
石川:実はこの作品が決まって、皆さんが出演されるとなった時にプロデューサーに「ドラァグス4人のドレスは絶対に個性的に綺麗にしてください!」とお願いしたのです。なぜかといえば、ジェイミーが憧れる象徴として出てきますから。
今井 吉野 泉見:そうなんだ…。
泉見:衣装を着てみたら、さすが、皆さん、はまってる!内から出てくるものがあって、衣装に着られてない!
石川:有難いことに公演が始まってから「お姉さまたち(ドラァグス)がすごい」と評判になっていて…。
全員:嬉しいね!有難いです!

―公演前に本物のドラァグクイーンにお会いになられたそうですね。
石川:エスムラルダさんにお話しを聞きました。「とにかくドラァグクイーンは多様性があって、いろんな人がいます。掟も無い」とおっしゃってくださったので、一人ひとり違っていていいんだと。それから「ドラァグクイーンはみんな、仲がいい」とおっしゃっていたので「じゃ、まんまだ!」と。
泉見:僕たちの楽屋のまんまね。人前に出て表現するところも我々の世界と同じで、共通するところも多いと思いました。
石川:ネタがあって表現するショービジネスだからね。「次のネタはどうしようか、いつも悩んでいる」というのを聞いて、まったく一緒だなと。
吉野:「楽しんでもらえるのが一番だ」とおっしゃるのを聞いて「人を楽しませることができればいいのかな」と思いました。
石川:エスムラルダさんのお話を聞いて、すごく気が楽になりました。もちろんドラァグクイーンのお年による違いがあって、今の人たちは明るいし…
泉見:「メイクも若い人たちはナチュラルメイクになってきた」と。昔はドラァグクイーンといえば、がっつりメイクでしたけれど「どんどん新しい時代に入ってきています」とおっしゃっていました。
石川:それがまさにジェイミーの物語と一緒です。
泉見:ジェイミーのメイクとドレスは今の新しい世代のものです。
石川:ロコシャネルがしょっちゅう「闘いだ!戦士だ!」と言っているのは、やはりドラァグクイーン発祥期の私の世代の考え方なのでしょうね。
吉野:私はその考えを受け継いでいます!
石川:ここのドラァグスたちは、そうだね。だからジェイミーがお父さんから花束とドレスをプレゼントしてもらったと聞いて、私たちは皆、感傷にひたってしまいました。
泉見:涙ぐんだり…。
石川: 心から「良かったわね~」と。たぶん父親には理解されなくて蔑まれたり勘当されたりしたのでしょうね。

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―ドラァグスのキャラクターについては、舞台では深い説明はないのですが「実はそれぞれが素敵な物語を背負っている人物では?」と興味深いです。もし、明かせる過去がありましたら、教えて頂けますか?
吉野:僕(トレイ・ソフィスティケイ)は孤児なんですよ。
今井:そこまで考えていたの?!
吉野:(かばんから台本を取り出して)孤児院で育って…
今井:ちゃんと書いてある!
吉野:(書き込みを読みながら)9月21日生まれです。
石川:すごいよ!
吉野:同性のケニーと出会うも破局。ピカデリーサーカスでバンドマンのシックと出会う。バンドの興行について行き、とあるクラブでロコシャネルと出会い、自分の道を決める。
石川:やった!
吉野:それ以来、ロコシャネルを神と崇める。え~っと、それから…、自分の書いた字が読めないな。(爆笑)
今井:すごいな。ちゃんと作っているんだね。
泉見:その続きが知りたい。
今井:知りたい!
吉野:ロコシャネルの世界に行くために、バンドマンのシックと別れようとしてシックを毒殺!(笑) そしてシェフィールドに逃げのびて来た。
今井 泉見 石川:殺したんだ!(爆笑)
今井:ちょっとロコに似ている?
吉野:ロコは銃、撃っていますよね?
石川:いやいや…お話としてね。
吉野:そう、これもトレイ・ソフィスティケイの物語です。

―レアなお話、ありがとうございます。
今井:僕のサンドラ・ボロックの物語は…今から考える?!(笑) いや、サンドラ・ボロックは役者くずれで、昔からの友達のロコを頼ってシェフィールドの店に来た。
石川:そうなんですか!
今井:結局、ロコはもうドラァグクイーンを辞めてしまったけど、私は長年あの店にいて、お局様的存在になっている。偉そうにしていたのに、ロコがまた戻ってくると聞いて、今後はそうはいかなくなるかもと、ちょっと内心穏やかではなくて。(笑)「ロコシャネルは素晴らしい!」とは、それほどは思ってない。
石川:年は?(ロコシャネルの)ちょっと上?
今井:ちょっと上の設定かもね。
吉野:そういえば、サンドラ・ボロックのボロックには、別の意味もあるとか…聞いたような…。
今井:(スラングとしての意味を聞いて、衝撃を受けて)ボロックにそんな意味があったの?! (爆笑)

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―泉見さんのライカ・バージン役は?
泉見:演出のジェフリー・ペイジさんと最初にリモートでお話しした時に、「名前がマドンナの♪Like a Virginと関係ありますか?」と聞いたら「そのとおりだ」とおっしゃって、カメラ越しに二人で盛り上がってしまいました。僕が中一くらいの時のヒット曲で、世代的にも役が僕とちょうど合っているのかなと思っています。
このライカ・バージンは「いつになっても21よ」と言い続けて、心が21才のままできた人。きっと今の若い人たちから見れば「寒い!」ということもイケてると思う感覚を持っていて、それを貫いている人なのだろうと思います。
実年齢にも近い役なので、役を作りこむというよりも自分の中から出てきたものがあって、あまりお芝居していないような気がしています。
ライカは花束をもらった途端、それまで怒っていたのに、コロリと「なんでも許せちゃう」となる楽天家。僕も典型的なO型気質で、一晩寝ればたいていのことは忘れたり許せたりしてしまうので似ていると思っています。

吉野:電話は誰からかかってきているの?
泉見:終わりそうになっている今の恋人。ちょっともめて「おっさん」と言われてショックを受けつつも怒って「はぁ!」と言い返しています。(笑)

―石川さん演じるロコシャネルも、まだまだ隠された物語が…
石川:そうですね、きーよさん演じるサンドラ・ボロックの方が年上なのですが、ロコシャネルの方が早くドラァグクイーンからの引退を決意した。その理由は何なのか、探ったことがあって、その時にアメリカのオーディション番組で15㎝位の高い赤いハイヒールを履いた男の子三人組がひげを生やして短パンで踊っているのを見たんです。それが「こんなに踊れるんだ!」とびっくりするくらい素晴らしかった。その時に「ロコシャネルの引退の原因はこれだな」と思ったのです。
というのは、きっとドラァグクイーンとハイヒールは切り離せないものだろうと思うのです。美しい女性を演じる上でハイヒールがひとつの象徴としてあったのではないかと。だから彼女には「ハイヒールが履けなくなったら辞め時かしら」という思いがあった。
そして台本でも「昔、ひどい選択をした」と言っているので、おそらく何か…お客さんとのトラブルか、のっぴきならない何かがあった時期に「(ハイヒールを履くのが厳しくなって)もう潮時かしら」と思って引退したのではないかと…。

―なるほど!
石川:ロコシャネルは「伝説のドラァグクイーン」と言われていますが、どこまで登りつめたかはわからない。本当は伝説というほどではなかったと思います。自分で「伝説の…」と言っているみたいなところもあるから。
だけど、彼女のポスターがあったり、自分でお店が開けたり、身内の中では「あのお姉さんは特別」と思ってもらえるくらいのところまではいっていたのだろうと思います。
ロコシャネルがジェイミーに「(私が)お店で寝泊まりしているとでも思っていたの?!」というセリフがあるけど、きっとお店以外にも副業もやっているのでしょうね。ロンドンならわかるけど、ちょっと田舎のシェフィールドのあの店だけで生計をたてられるほど儲けられるとは思えないから。
泉見:何の副業をやっているのでしょうか?
吉野:ガテン系ですかね?(笑)
石川:かもね。ロコシャネルは複数から暴力を振るわれているのがジェイミーだとわかってないのに、「なにやってるんだ、やめろ!」と一人で止めに入っていますからね。もし大スターに登りつめた人なら、それほどの勇気はなかなか出ないのではないかと。いろいろやってきた、庶民的なところもある人なのだろうと思います。

―想像が膨らみます!
泉見:それから、ドラァグクイーンになりたいと言うジェイミーを、私たちドラァグスが全員で応援したくなってしまうのは、シェフィールドで後継者があまり育っていないから。ジェイミーが来たことで、初めて後輩ができて嬉しい!(笑)「そうよ、こっちの世界に早くいらっしゃい!」って。
吉野:「私が一番年下だから」という気持ちもあってね。
泉見:でもちょっと焦りもあって、複雑ではあります。(笑)

―公演毎にアドリブはあるのでしょうか?
全員:(顔を見合わせ)・・・。
石川:本番始まってからはないですよね。
吉野:(強く)全然無いです!
石川:稽古中にいろいろ盛沢山になったのを精査している感じです。
今井:アドリブ…無いよね。
全員:(噴き出して爆笑)
今井:嘘です!いろいろとたくさん…。
石川 吉野 泉見:無い!! 無い!! 無い!! (笑)
石川:台本に合ったものを、ちょっとふくらましてるところは何か所かは、あります。(笑)

―アドリブの真偽は劇場でご確認頂くとして、最後に、本公演の観劇を迷っている方へ、ひとことお願いします。
今井:観て頂いたら元気が出る作品です。
石川 吉野 泉見:元気が出ます!
今井:この時期だからね、難しいこともあるけれど…
石川:私たちは皆さんにお見せしたくて、マスクも消毒にも細心の注意を払って頑張っています。
泉見:今はソーシャルディスタンスで人と人の距離が、とても寂しい時だと思いますが、そういう時だからこそ劇場においでいただけたらと。スタッフも万全の体制でお迎えしています。
石川:人は人がいないと生きていけませんから。
吉野:笑い声が聞こえなくても、めけずに頑張ります!
泉見:楽しいシーンもたくさんありますし、ジェイミーとお母さんとの心温まる物語もあって…大切な人をより大切に思える作品でもあります。
吉野:生きる勇気がわきます。
石川:有難いことに、ご覧になってくださったお客様が「元気になった」とおっしゃってくださるので、今、見時の作品です。
今井:観て損はないです!
全員:お待ちしております!

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泉見洋平  石川禅  下)森崎ウィン 髙橋颯 上)保坂知寿 安蘭けい   今井清隆 吉野圭吾
(撮影:田中亜紀)

ミュージカル『ジェイミー』
東京公演 2021年8月8日~29日 東京建物Brillia HALL
大阪公演 2021年9月4日~12日 新歌舞伎座
名古屋公演 2021年9月25日~26日愛知芸術文化センター
【音楽】 ダン・ギレスピー・セルズ
【作】 トム・マックレー
【日本版演出・振付】 ジェフリー・ペイジ
【出演】
森崎ウィン 髙橋颯(WATWING) / 安蘭けい
田村芽実 山口乃々華 / 佐藤流司 矢部昌暉(DISH//)
伊藤かの子 太田将熙 川原一馬 小西詠斗 鈴木瑛美子 田野優花 フランク莉奈 MAOTO(五十音順)
樋口麻美 実咲凛音 永野亮比己 / 泉見洋平 吉野圭吾
保坂知寿 今井清隆 石川 禅

公式HP :https://horipro-stage.jp/stage/jamiemusicaljp2021/
#ジェイミーミュージカル #GoJamie
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