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5月28日(土)初日! ミュージカル『アップル・ツリー』新人演出家・城田優と精鋭キャストに密着連載 第8回 粗通し稽古~キャストコメント

ミュージカル『アップル・ツリー』
新人演出家・城田優と精鋭キャストに密着連載!
「顔合わせから舞台が作りあがるまで」

連載第8回
粗通し稽古~キャストコメント頂きました!~

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2016年5月28日(土)~6月7日(火)まで、赤坂RED/THEAERで上演されるミュージカル『アップル・ツリー』。映像に舞台に活躍している俳優、城田優が、演出家としてデビューするこの公演。

岸祐二と厳しいオーディションを勝ち抜いた6名のキャストが、公演を目前にして連日、稽古に励んでいます。
今回のレポ―トは、稽古が始まって2週間。
初めて全編通して行われた荒通し稽古の様子をお伝えします。

すでに芝居、歌、ダンス…ミュージカルの3つの要素が姿を揃え、ミュージカル『アップル・ツリー』の全貌が見え始めてきました。
ワクワク、ドキドキ…そして思わず笑ってしまう楽しい作品が出来上がってきています!!

第1回 初顔合わせ 
第2回 配役オーデション 
第3回 城田流 筋トレ!
第4回 本読み
第5回 最後のワークショップ
第6回 歌稽古
第7回 顔合わせ~稽古始まりました

「粗通し(荒通し)稽古」とは、幕開けから最後まで通して稽古すること。
舞台袖では小道具さんがスタンバイ。幕間には本番さながらに道具を動かし、上演時間やタイミングを計ります。

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あちこちで行われていた打ち合わせが終わり、静まった稽古場で通し稽古が始まりました。
衣装こそ着ていませんが、本番さながらに緊張感が張りつめます。

舞台を見渡す真ん中には、演出家の城田優さん。両脇には音楽監督で演出助手の西野誠さんと振付のえんどぅさんが陣取り、舞台を見つめます。
西野さんの向こうでは川﨑龍さんがピアノを演奏してくれます。本番ではさらにチェロも入るそうです。

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『アップル・ツリー』は、もともと20~30人で演じる作品ですが、今回はそれを7人のキャストでやる…ということでいろいろな手法が使われます。そのひとつが「1人の俳優が何役も演じる」

今回、城田さんは声の出演をしますが、なんと城田さんも何役も演じます。
城田さんのその役どころたるや…?!? そして、その演技力…絶対に驚きますよ~!

さて舞台の上では
第1幕 「アダムとイヴの日記」

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アダム役は岸祐二さん。Wキャストのイヴ役、この日は和田清香さん。

IMG_7051山高帽をかぶっているのは杉浦奎介さん。

 3人の登場人物の感情の動きを丁寧に描いた物語で、
写真ではシリアスな場面を紹介しましたが、稽古場は笑いがいっぱいでした。
そう!『アップル・ツリー』はコメディ…笑っちゃっていいんです!

何度も見ているはずの演出チームも、真剣な表情で見つめつつ、時々大笑いしていました。

第2幕 「虎か女か」

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王座には岸さん。バーバラ王女は豊原江理佳さん。 ひざまずくのはサンジャ大佐役の上野哲也さん。

激しい情熱がぶつかり合う物語です。
キャスト全員がギリギリの感情表現を迫られつつ歌うので、聞きごたえ充分!

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豊原江理佳さんの歌は、華奢な体からは想像がつかないほどパワフル!

第3幕「パッショネラ」

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左から杉浦さん、上野さん、岸さん、エラ役の小山侑紀さん

小山さんのダンスがとってもキュートです!
歌いながら踊る小山さんはとってもハードだと思いますが、振付がちょっぴちセクシーで、小山さんの清純な雰囲気と合わさるとエレガントさも感じさせます。
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稽古終了後に振付を確認する えんどぅさんと小山さん。

振付を担当するえんどぅさんは「カテイカ」(NHK Eテレ)「志村どうぶつ園」(日本テレビ)など数多くの番組に出演する、大きな注目をあつめている方。安室奈美恵さんのダンサーとしても知られていて、「遠藤時代」「ENDO’ GENERATION」としてご存じの方も多いのではないでしょうか。
『アップル・ツリー』のスタッフ陣はスゴイです!

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城田さんは何も言わず、時折台本に書き込みをしながら、真剣な表情で最後まで見つめ続けていました。

そして全幕を通し終えると休憩をはさんで対話の時間となりました。

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まず演技について、城田さんからアドバイスがでます。
演出家といえば「灰皿投げる」など、伝説的な逸話が思い浮かびますが、城田さんはそんなことは微塵もなく、席を立つこともなく「台詞1つ1つの感情を明確にして」などと常に具体的な部分を指摘して丁寧に言葉を尽して説明。それに対してキャストの皆さんも積極的に疑問点や意見を出して話し合いを重ねていました。「全力で演技しながら、怪我をしないための気配りの仕方」などについても注意が喚起されます。

合間には西野さんやえんどぅさんからも歌やダンスについての話がはさまります。1時間以上、みっちりと話し合いが行われました。

公演まであと2週間。
「でも小屋入り(劇場入り)するまでの実質の稽古日は6~7日しかないので、がんばりましょう」という城田さんの締めで稽古は終了。
その後も稽古場のあちこちで話し合いがもたれている熱い稽古場からでした。

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この稽古終了後に、キャストのみなさんからコメントを頂きました。(写真はワークショップの頃のものです)
こちらからの質問は①今の手ごたえは如何ですか? ②見どころは?

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岸祐二さん(第一幕アダム、第二幕王など)
①少し昔の作品で、言葉の使い方や作風などが独特なところもあるので、現代の感覚でふっと心に入ってくる感情と、まだそこまできていないところがわかってきました。ここから歯車を合わせるためにねじを締めていく作業だと見えてきたので、また面白くなってきたと思います。

②僕としては1幕でアダムという役をしっかりやらせてもらったのにもかかわらず、2幕3幕ではいろいろな役に変わっていきます。「いったい何役やるの?」と思いながら、城田マジックとして見て頂けたら楽しいのではないかと思います。彼が目指したものを体現できるようになりたいですし、それを体験して頂きたいです。これまで僕を知らない若い方たちも観て下さる機会になるかもしれないと楽しみにしていますし、「城田優はこんなブレーンを持っているんだよ」ということも見てもらえたら楽しいと思います。

 

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上野哲也さん(第2幕でサンジャ、第3幕でフィリップなど)
① 必死です!「何か1つ、自分で手ごたえをつかんだかな…」と思ったら、すぐ城田さんに次のレベルを求められます。芝居を入れると、歌の音程やリズムなど冷静な部分は減ってくるものですが「そこが見たいんだ」と言われます。「きっちりやったぐらいじゃダメだよね」「いつでも歌は歌で成立させながら、芝居としての本質の声を伴ってないとダメだよ」と必ず突かれます。いつでも、毎回、ワンフレーズ歌っても、そのクオリティを要求されます。それまで自分で良しとしていたものより「もっと」を求められるので、「自分の持っているものを出す」よりも「開発する」感じです。

②僕の最大の課題は第2幕でサンジャ、第3幕でフィリップというまったく違う役を短い時間の間のやること。本番までには作りあげるので期待して頂きたいです。「やるぞ~!」って感じです!

 

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小山侑紀さん(第3幕エラ/パッショネラなど)
①今日、初めての通し稽古で作品がどうつながっているのか、実感が持てました。まだ私の役としては芯がしっかり通ってない…、まだまだ、これからだと思います。

②オムニバスの3つの物語に共通するものが絶対にあります。音楽をよく聞いていると「あ、あそこで出たメロディだ」と気が付いたりすると思います。オリジナルはイヴ、バーバラ、エラ/パッショネラを1人の女優がやりますが、今回はそれぞれ違うキャストが演じるので、「こことここがつながる」「共通ポイントだ」という所を見つけると、さらに面白いのではないかと思います。そして、個人的には・・・今の私の全部を見て欲しいです。3つの物語の愛のかたちがこんなにも違っている…、とても面白いところなので、ちゃんとお伝えできるようにがんばります!

 

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杉浦奎介さん(第1幕蛇、第2幕吟遊詩人など)
①今日が初通しでテンションも疲れも1回目のピークをむかえています。これから本番に向けて第2段階、第3段階へ、どうコントロールしていくか。相当難しいです。城田さんの要求に応え、作品にどれだけ貢献できるか、もっと考えていかないと…。役や歌だけですごく難しいのですが、そればかりに気をとられるのではなく、作品の中での自分の役割や「このシーンでは自分は何をしなければいけないのか」ということをもっと整理して作っていけたら…と思っています。

②今日、荒通しをやって、改めて作品の良さ、曲の良さを感じました。あとは、僕らがそれを消化して提示するだけです。とにかく作品が素晴らしいし、魅力的な役者がそろっていますから、必ず良いものになると思います。

 

 

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関谷春子さん(第1幕イブ、第2幕ナジーラ(ともにWキャスト)など)
①あっという間の2週間でした。やればやるほど…どんどん難しくなっています。読む度に色々な発見がある面白い作品で、最初の印象とは随分違ってきました。私としても初めて挑戦することが多くて楽しみです。

②城田さんと西野さんが共通しておっしゃることは「歌を歌として歌わない」。私たちがこれまで闘って来た武器をちょっと捨てなきゃいけない部分もあると思います。闘っている俳優を観て頂けます…それも楽しいと思います。

 

 

 

IMG_3084S豊原江理佳さん(第2幕バーバラ王女など)
①毎日学ぶことばかりで、成長させて頂いていると思いますし、すごく楽しいです。城田さんや他のキャストの方に助けて頂いて、短い日数ですがとても充実しています。

②1幕2幕3幕とシンプルな愛がだんだん複雑になっていくところは、すごく面白いと思います。それぞれの幕のエンディングがとても面白くて好きです。是非ワクワク、ドキドキしながら観て頂きたいです。

 

 

 

 

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和田清香さん(第1幕イブ、第2幕ナジーラ(ともにWキャスト)など)
①1幕の「アダムとイヴの日記」では、誰も見たことがない人間を演じますが、逆を言えば、いつも見ている人間かも知れないんですよね…。脚本を読んでいると感情や言葉の折れ線がかなり激しいのですが、その流れがないところを逆に楽しんで、そこに詰まっているメッセージが汲みとれたら…と思いながら今、やっています。誰も見たことがないものが、懐かしいものになればいいなぁと思いながら演じています。

②少人数キャストなので、大劇場では絶対に観ることができないものを確実に観ることができます。役者の細かい表情や、マイクを通さなくても聞こえる息遣い…その点も意識してやっているので、その面白さを是非楽しんで頂きたいです。

 

 

公演概要 ミュージカル『アップル・ツリー』
◆脚本:ジェリー・ボック&シェルダン・ハーニック、ジェローム・クーパースミス
◆作詞:シェルダン・ハーニック  作曲:ジェリー・ボック
◆日本語脚本:青井陽治   ◆演出:城田優   ◆音楽監督:西野誠
◆出演者:岸祐二 上野哲也 小山侑紀 杉浦奎介 関谷春子 豊原江理佳 和田清香
◆会場:赤坂RED/THEATER
◆公演スケジュール 2016年5月28日(土)~6月7日(火)
◆チケット(全席指定・消費税込) 7,000円  (当日券あり)
☆ミュージカル始めまシート 4,000円(当日引換券・限定枚数、チケットぴあのみ取扱い)

前売り券SOLD OUT!当日券あり
スペシャルトーク☆城田優のスペシャルトーク「アップル・ツリーと僕とミュージカル」
2016年6月2日(木)19:00開演  全席指定4,500円 ゲスト:青井陽治

◆公演に関するお問合わせ:ワタナベエンターテインメント:03-5410-1885(平日11:00~18:00)
公式HP https://appletree.themedia.jp/

[当日引換券購入方法]
<ローソンチケット> ※各公演の前日23:00までご購入いただけます。
【電話予約】0570-084-003(Lコード:33309)
※予約成立後、お近くのローソン店頭にて当日引換券を発券してください。
※各公演の前日23:00まで購入いただけます。
【店頭購入】ローソン・ミニストップ店内Loppiにて直接購入
【ネット予約】 http://l-tike.com/ (PC・携帯共通)
※要事前登録(無料)
※予約成立後、お近くのローソン・ミニストップ店頭にて当日引換券を発券してください。

【当日券販売】
当日券は開演の60分前より販売致します。
当日券をお求めのお客様が、販売開始の時点で予定枚数を上回る場合、抽選による販売を行わせていただきます。予めご了承ください。
※6月2日(木)19時開演 城田優の「観てから聞くか、聞いてから観るか」スペシャルトーク公演も同様に当日券を販売致します。

[抽選方法及びお願い]
※各公演、販売開始の時点で予定枚数を越えた希望者がいる場合に限り整理券をお渡し、抽選販売を致します。
※徹夜、横入りは厳禁です。そういった行為が発見された場合は、その方の入場をお断り致します。
※当日券のご購入は、お1人様1枚までとさせていただきます。
※抽選の場合、ご当選の方は、お呼びする番号順に受付にてお引換となります。
※お席はお選びいただけません。また先着順に良いお席をお取りするものではございません。
※各公演、ご用意のお席は異なります。予めご了承ください。

○リピーターチケット
各公演の終演後に、ロビーにて翌日以降のチケットを販売いたします。どうぞご利用ください。
※お取り扱いのない公演もございますので、予めご了承ください