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浅野忠信、二階堂ふみが禁断のラブシーンを語る、映画『私の男』舞台挨拶!

6月2日、東京・新宿ピカデリーにて、映画『私の男』(6月14日全国公開)の公開直前プレミア試写会イベントが行われ、主演の浅野忠信と二階堂ふみ、共演者の高良健吾、藤竜也、監督の熊切和嘉が舞台挨拶に登壇した。そして、映画の舞台となった紋別のご当地ゆるキャラであり観光大使の紋太くんが、流氷の街・紋別を舞台にしたことに感謝の気持ちを伝えるため、映画の公開を祝して、本物の”流氷”を持って会場に駆けつけた。

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本作は、桜庭一樹の直木賞受賞のベストセラーを、映画『海炭市叙景』『夏の終り』などで国内外から高い評価を受ける熊切和嘉監督が映画化。北海道・紋別の田舎町を舞台に、家庭を失った少女、花(二階堂)と、家庭を知らずにその少女の父となった男、淳吾(浅野)の禁断の愛を描く。

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「40歳になって自分にしか演じられない役をもらって嬉しく思っています」とコメントした浅野。「淳吾は虚しさをもっている男。でもそれを自分では気づいていないところが面白い。台本には書かれていない、しぐさなどで人物像を作っていくところが楽しかったですね」と振り返った。

作品の象徴となる、花との濃密なラブシーンについて「一つのキーになるところでもあるので、二人の時間をきっちり表現したいと思っていました。ふみちゃんとは、始めから演技のリズムが合って集中できました」と説明。続けて「ふみちゃんの演技は、僕の求めている以上のものでした。僕の演じたもの、それ以上のものを引き出してくれて本当に助けてもらった。台本にもない世界を出すことができました。この若さですごいです」と絶賛。

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一方、中学生の時に原作を読んでいたという二階堂は、「この作品は、私にとって“運命”。もともと桜庭先生の作品が好きでしたし、3年前に熊切監督とお会いしたとき、絶対に監督の映画を作らなければいけないと感じました。現場に行くことができて幸せでした」と語る。「浅野さんは、花と淳吾の空気感で接してくれましたし、とても幻想的なシーンになっています。ぜひ美しい世界を堪能していただきたいです」と自信を持ってアピールした。

外は雪が降る極寒の地で、冷たい水を浴びながらのシーンは本当に大変だったと話すが、「水に濡れても着替えず、二人で体を密着させて次のシーンの待機をしていました」と、撮影エピソードを披露。その渾身の演技が映像に映し出されている。

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淳吾と花の二人を見守る大塩役を演じる藤は、「浅野さんと同じく、僕もこの歳でなければ演じられない、じじぃ役をやっています(笑)。流氷の上での演技は、そりゃあ大変でしたよ。膝にきますからね」と言って会場の笑いを誘った。以前にも『愛のコリーダ』など、タブーな愛の作品に出演しているが、「タブーやスキャンダルは誰でも見たいですよね。なので、この役に惹かれました。監督をはじめ共演者たちの新しい才能に囲まれ、勉強させてもらっています。僕もまだまだ伸びますよ!」と笑った。

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高良健吾は、「とても濃い撮影現場でした。自分から望んで行きたいと思う現場でした。熊切さんは、現場では湯気が出ているみたいで、カッコよかった。次回作にもぜひまた呼んでほしいです」と熊切監督に熱烈にラブコール。

「原作を大切にしつつ、映画ならではのアプローチでいこうと思いました。タブーの愛を文学では描かれているのだから、映画も負けてはいられないです」と、熊切監督。淳吾と花が指を舐めあうシーンについて、「匂い立つようなシーンにしなければいけないと思った。段取りのない肉体的な表現。興奮しながら撮影しました」と完ぺきな仕上がりに満足気。

本作は、第36回モスクワ国際映画祭コンペティション部門への出品も決定。『モンゴル』『マイ・ティー・ソー』などに出演し、ロシアでも人気の高い浅野は、「ロシアの寒さは、この寒さなんてものではないと思いますが、ぜひたくさんの方にこの作品を観てほしいです」と伝えた。

また、早くも真夏日を記録する暑いこの日、映画の舞台となる紋別からご当地ゆるキャラの“紋太くん”が本物の流氷を届け、爽やかな風を会場に振りまいた。

 

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『私の男』
冬のオホーツク海、純白の“流氷”の上で起きた殺人事件。
暗い北の海から逃げるように出て行く父と娘は互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密を抱えていた…。
10歳で孤児となった少女・花は、遠縁にあたる青年・淳悟に引き取られる。孤独なふたりは、北海道紋別の田舎町で寄り添うように生活を送っていた…。理屈を超えた禁断の愛のかたち。文壇を揺るがせた濃密で美しいエロス。オホーツク海の流氷が魅せる一大スペクタクル。刺激的なテーマと極限的な舞台設定から、映像化不可能と言われた桜庭一樹による50万部超のベストセラー小説「私の男」。第138回直木賞を受賞した本作の映画化が、遂に実現!「禁断のラブストーリー」にして、流氷の上での殺人事件を発端とする映画的スリルと興奮に満ちた「至高のサスペンス」に、心を激しく揺さぶられる!

監督:熊切和嘉
原作:桜庭一樹「私の男」(文春文庫刊)
出演:浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、藤 竜也
©2014『私の男』製作委員会 R15+
公式サイト:http://watashi-no-otoko.com/

 2014年6月14日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー!