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第88回アカデミー賞作品賞&脚本賞 堂々のW受賞!『スポットライト 世紀のスクープ』助演女優賞ノミネート レイチェル・マクアダムス 緊急初来日

数十人の神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃のスキャンダルを暴き、ピューリッツァー賞に輝いたボストン・グローブ紙の調査報道チームの軌跡を映画化。第88回アカデミー賞で作品賞&脚本賞をW受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』がいよいよ4月15日(金)より日本公開となります。

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本作の日本公開に合わせて、唯一の女性記者として活躍するサーシャ・ファイファーを演じ、本年度のアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされたレイチェル・マクアダムスが緊急初来日!ジャーナリスト映画の最高峰の呼び声も高い本作にふさわしく4月14日(木)、東京・有楽町の日本外国特派員協会(外国人記者クラブ)にて来日記者会見を実施いたしました。

『きみに読む物語』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』で世界中のファンを魅了。そのキュートで親しみやすい笑顔は、同性からも高い支持を集め“ラブロマンスの新クイーン”として注目を集めています。本作ではそんなイメージを封印し、信念を曲げず粘り強い取材を重ねる新聞記者役で持ち前の演技力を存分発揮。本年度のアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされました。

ーー役作りのため、実在のモデルと密接なディスカッションを交わしたですが、彼女との関わりを通して、ジャーナリズムについてどのようなお考えが芽生えましたか?
一筋縄ではいかない職業ですね。現代ではジャーナリズム精神は失われつつあると言われていますが、やはり素晴らしい仕事であること変わりはない。アカデミー賞を受賞し、映画が注目を浴びることで、文字通り、影のヒーローである彼らの仕事に“光”が当てられるのは非常に喜ばしいこと。言葉では語りし尽くせない、重要な仕事だと改めて実感しています。

ーーあなたが演じたサーシャは、仕事中心の生活を送っていますね。そんな姿をどのように思いましたか?
調査や取材が長期にわたり、記事になるまでに莫大な時間もかかる。何より、取材が的外れになる可能性もあるなか、それでも自らの仕事を信じて、毎日仕事を続けなければいけない。「暗闇の中で、手探りで真実を探している」というセリフもありますが、いつか真実が明らかになり、自分たちの取材が報われると信じ続ける信念は、本当に素晴らしいと思います。

ーー衝撃的な事実を描いた映画が公開され、どんな反響がありましたか? なぜこんな事件が起こったのでしょう
まず、ボストン・グローブ紙の報道をきっかけに、「自分も被害を受けた」と声をあげる人が全米各地で現れました。その数はあまりにも膨大で、報道しきれないほど。そして映画が公開されると、同じ現象が起こり、いわば“声なき者たち”が声をあげる機会が与えられた。きっと、映画を見て、被害を訴える勇気を持てたんだと思います。
事件が起こった理由は・・・分からないわ。信仰が強ければ強いほど、神父の存在が偉大なものだからかもしれませんね。それ以上に避けなければいけないのは、私たちが目を背けることで、性的虐待の共犯者になってしまうことだと思います。

ーーマイケル・キートン、マーク・ラファロら素晴らしいアンサンブルが披露されていますね。
本当にその通りです。私が出演した作品の中で、一番素晴らしいキャスト陣だと言い切れますね。題材は非常にヘビーでしたが、現場の雰囲気は和やか。“お笑い担当”はマーク・ラファロだったわ。 トム・マッカーシー監督も題材への敬意は忘れずに、現場の和やかな空気を作ってくれた。私自身、楽しい気持ちで仕事ができ、まるで家族のような結束感がありました。

ーーあなた自身にとって、『スポットライト 世紀のスクープ』との出会いはどんなものをもたらしましたか?
実はこの脚本を読んだとき、「誰が見たがるんだろう?」と思ったんです。派手な要素がある、典型的なエンターテインメント映画ではありませんし、事件そのものについても、たびたび報道されていましたから。でも、実際にはまだ明かされていない事実が数多くあり、そこに光を当てることの意義を感じたのです。そして、映画が公開されると、想像以上の反響と支持をいただき、観客の皆さんがこうした硬派な映画を求めているんだと知り、私にとっても大きな勇気になりました。女優にとって、こうした素晴らしい作品との出会いは、一生に一度のめぐり合わせ。それでも、またこうした作品に出会えればと願っています。

『スポットライト 世紀のスクープ』
監督:トム・マッカーシー 脚本:トム・マッカーシー、ジョシュ・シンガー 撮影:マサノブ・タカヤナギ
出演:マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス、スタンリー・トゥッチ、リーヴ・シュレイバー ほか
2015年/アメリカ/英語/128分/原題:SPOTLIGHT/日本語字幕:齋藤敦子
提供:バップ、ロングライド 配給:ロングライド
4月15日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開!