
「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」が 12月12日(金)~25日(木)に、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催され、12月16日、映画『国宝』から主演の吉沢亮と共演の横浜流星、李相日監督が舞台挨拶に登壇。MCは『監督週間』アーティスティック・ディレクターのジュリアン・レジが務めた。
作家・吉田修一自身が、本作の歌舞伎指導も務めた中村鴈治郎の元で3年の間歌舞伎の黒衣を纏い、楽屋に入った経験を血肉にし、書き上げた小説「国宝」を実写映画化。本作は、任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄の50年を描いた壮大な一代記。
父を抗争の末に亡くし、上方歌舞伎の名門・丹波屋に引き取られ、稀代の女形として脚光を浴びていく主人公・喜久雄を吉沢亮、上方歌舞伎の名門・丹波屋の御曹司として生まれ、喜久雄の親友でありライバル・俊介を横浜流星、上方歌舞伎の名門・丹波屋の看板役者である花井半二郎を渡辺謙が演じ、さらに高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、田中泯ら豪華俳優陣が顔を揃えた。李相日監督がメガホンを取り、脚本は、『八日目の蝉』、『コーヒーが冷めないうちに』などを手掛けた奥寺佐渡子が担当。中村鴈治郎が歌舞伎指導を務めた。
実写の邦画における歴代1位の興行収入を記録し、日本のみならず海外でも多くの注目を集めている本作が、今年の第78回カンヌ国際映画祭の「監督週間」にて世界で初めて上映された。今年で第3回目を迎えた「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」は、監督週間で上映された世界最前線の映画を東京で鑑賞できる貴重な機会となっている。


この3人が集まるのは6月の公開初日舞台挨拶以来で、まさに半年ぶり。監督は横浜に「待ってたぞ」とハグ。吉沢も「大河、お疲れ様でした」と横浜をねぎらった。


公開から半年が経っても、『国宝』対する熱がますます高まっている状況に、吉沢は「公開から半年が経った今、こうしてまたみなさまの前に立たせていただけること、そして作品の熱が落ちることなく、さまざまなプロモーションにも参加させていただいていることから、本当に多くの方にこの作品が広がっているんだなと実感しています」と感慨深げ。
李監督とのこだわりのある作品づくりについて、吉沢は「撮影を何回もやらされるのですが、なぜやらされるかが分からない・・・。普通は、『ここはもうちょっとこういうふうに』と監督の演出があるんですが、李監督の場合は『もう1回』しか言わないんです。何が駄目なのかを教えてくれない。それが“厳しさ”でもあり“愛情”でもあるなと思いながら現場で受け止めていました。『自分で分かるまでやらせる』と、なかなか絞られたなと」と話す。

ジュリアン・レジとも久しぶりの再会となったが、「監督週間」にセレクトされた理由を「近年では稀になった壮大な歴史的メロドラマに挑戦している点に惹かれました。歌舞伎を題材にしながら、冒頭にはヤクザのシーンという大胆さ、父と子の切なく感動的な関係性、そして歌舞伎の緻密な描写は、異文化圏の人間である私にも強く響きました」と説明し、「尊敬する李監督の作品をカンヌで紹介できたことを大変うれしく思っています」と賛美を送った。


さらに、李監督がアメリカでのプレミア上映会でトム・クルーズと会ったことについて触れたジュリアン。李監督は「舞台上で僕は『Is this real Tom Cruise?』って聞いているんですよね。他にも色々言っていたはずなんだけど・・・」と笑い、「彼(トム)は映画に対する熱意が凄くて真面目。舞台袖でお会いした瞬間から圧倒されました。もともとトムは、フロリダからジェットで来て、舞台挨拶だけ出てすぐ帰る予定だったそうなんですが、実際には20〜30分も早く来てくれて、会った瞬間からいかにこの作品が素晴らしいか、美しいかを語り続けてくれたんです。そして役者一人ひとりのことまで全部褒めてくれました」と明かし、喜びを口にしていた。

歴代興行収入を更新する大ヒットの要因を問われると、李監督は「とにかく年齢層の幅が広いということが特徴。若い方から、90代の方も観に行っていただいているそうで。何度も。『歌舞伎の話だし、3時間あるし、特に若者には難しいんじゃないか』という予想があったんですが、もしかしたら10代や20代前半の方たちにとったら、こういう映画体験が初めてだったのではないかと。理屈を超えた映画の力を浴びる経験をしてくれたのでは。あと、年齢層の高いご婦人方は、とにかくこの二人が美しければいいんだなと (笑)」と持論を展開。吉澤が、答えに迷いながらも「まぁ、我々が美しいから…(笑)」と監督の言葉を受けておどける場面も。

カンヌ国際映画祭に参加したことについて、吉沢は「初めてのカンヌ映画祭だったので、やはり映画の聖地という印象が強くて、映画人なら誰もがあこがれる場所に立てたことが本当に嬉しかったです」と回顧。「面白いことが何も浮かばないのですが・・・(笑)、一番嬉しかったのは、現地の皆さんに日本の映画を観ていただき、深く受け止めてもらえたこと。それが何よりでした」としみじみと語った。



横浜は「役者としてあこがれの地に、この作品で行けたことが本当に嬉しかったです」と率直な気持ちを吐露。「観客の皆さんと一緒に映画を観るということは滅多にないこと。あの独特の空気感は、作品に没頭したいのに、周囲の反応も気になって、ずっとソワソワしていました」としながらも、「本当に皆さんが作品に入り込んでくださって、上映後の歓声を浴びた時に、この作品が日本だけでなく、現地の方々にも届いたんだと感じて、胸が熱くなりました。また行きたいです」と目を輝かしていた。

2025年を代表する作品となった本作は、アメリカのアカデミー賞では、国際協力部門メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされており、さらなる大ヒットが期待されている。

<ストーリー>
後に国の宝となる男は、任侠の一門に生まれた。
この世ならざる美しい顔をもつ喜久雄は、抗争によって父を亡くした後、
上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎に引き取られ、歌舞伎の世界へ飛び込む。
そこで、半二郎の実の息子として、生まれながらに将来を約束された御曹司・俊介と出会う。
正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる二人。
ライバルとして互いに高め合い、芸に青春をささげていくのだが、
多くの出会いと別れが、運命の歯車を大きく狂わせてゆく…。
誰も見たことのない禁断の「歌舞伎」の世界。
血筋と才能、歓喜と絶望、信頼と裏切り。
もがき苦しむ壮絶な人生の先にある“感涙”と“熱狂”。
何のために芸の世界にしがみつき、激動の時代を生きながら、
世界でただ一人の存在“国宝”へと駆けあがるのか?
圧巻のクライマックスが、観る者全ての魂を震わせる ――。
<作品概要>
タイトル:『国宝』
原作:「国宝」吉田修一著(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
脚本:奥寺佐渡子
監督:李相日
出演:吉沢亮
横浜流星/高畑充希 寺島しのぶ
森七菜 三浦貴大 見上愛 黒川想矢 越山敬達
永瀬正敏
嶋田久作 宮澤エマ 中村鴈治郎/田中泯
渡辺謙
製作幹事:MYRIAGON STUDIO
制作プロダクション:クレデウス
配給:東宝
コピーライト:©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会
公式サイト:kokuhou-movie.com
公式X:https://x.com/kokuhou_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/kokuhou_movie/
『国宝』大ヒット上映中!
















