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綾野剛主演 荒井晴彦監督『星と月は天の穴』映画化決定!メインビジュアル解禁!! ※コメントも到着♪

監督:荒井晴彦  主演:綾野 剛

『星と月は天の穴』

「役者人生においても唯一無二の体験でした。
今思い出しても武者震いします。」

名匠 荒井晴彦監督・俳優 綾野 剛が織りなす日本映画の真髄
いつの時代も、男は愛をこじらせる――
女を愛することを、恐れながらも求めてしまう、滑稽で切ない男の恋愛模様

【映画化決定!メインビジュアル解禁】

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日本映画界を代表する脚本家・荒井晴彦が監督を務めた、綾野 剛主演最新作の
映画『星と月は天の穴』が、12月19日(金)よりテアトル新宿他にて全国ロードショー。

いつの時代も、男は愛をこじらせる――
小説家の矢添(綾野 剛)は、妻に逃げられ結婚に失敗して以来、独身のまま40代を迎えていた。心に空いた穴を埋めるように 娼婦・千枝子(田中麗奈)と時折り体を交え、捨てられた過去を引きずりながらやり過ごしていた。そして彼には恋愛に尻込みするもう一つの理由があった。それは、誰にも知られたくない自身の“秘密”にコンプレックスを抱えているからだ。そんな矢添は、自身が執筆する恋愛小説の主人公に自分自身を投影することで「精神的な愛の可能性」を自問するように探求するのが日課だった。ところがある日、画廊で偶然出会った大学生の瀬川紀子(咲耶)と彼女の粗相をきっかけに奇妙な情事へと至り、矢添の日常と心が揺れ始める。

“愛と性”を描き続けた名匠 荒井晴彦監督と俳優 綾野 剛が織りなす日本映画の真髄
『ヴァイブレータ』(03)、『共喰い』(13)などキネマ旬報脚本賞に5度輝き、半世紀ものキャリアを誇る、日本を代表する脚本家・荒井晴彦。『火口のふたり』(19)をはじめ、自ら監督を務めた作品群では総じて人間の本能たる〝愛と性〟を描き、観る者の情動を掻き立ててきた。最新作『星と月は天の穴』は、長年の念願だった吉行淳之介による芸術選奨文部大臣受賞作品を映画化。過去の離婚経験から女を愛することを恐れる一方、愛されたい願望をこじらせる40代小説家の日常を、エロティシズムとペーソスを織り交ぜながら綴っている。

主人公の矢添克二を演じるのは、荒井と『花腐し』(23)でもタッグを組んだ俳優 綾野 剛。着実にキャリアを重ね、名実ともに確固たる地位を築き上げてきた綾野が、これまでに見せたことのない枯れかけた男の色気を発露、過去のトラウマから、女を愛することを恐れながらも求めてしまう、心と体の矛盾に揺れる滑稽で切ないキャラクターを生み出した。
そして、矢添を取り巻く女たち――女子大生の紀子を演じるのは、新星 咲耶。女性を拒む矢添の心に無邪気に足を踏み入れる。矢添のなじみの娼婦・千枝子を演じるのは、荒井作品3作目の出演となる田中麗奈。綾野演じる矢添との駆け引きは絶妙、女優としての新境地を切り開く。さらには、柄本佑、岬あかり、MINAMO、 宮下順子らが脇を固め、本作ならではの世界観を創り上げている。1969年という日本の激動期を背景に一人の男の私的な物語を映す、滋味深き日本映画に、温故知新を感じることだろう。

40代こじらせ男の哀愁漂う、メインビジュアル 解禁
布団の上に座り女性から目をそらしている姿は、女を恐れながらも求め続けるこじらせ男の色気と滑稽さを写し、作家 吉行淳之介が書いた題字とモノクロの写真が、昭和レトロの世界観を醸し出している。

本作の撮影は2024年4月、東京近郊で行われた。主人公・矢添を演じた綾野は、「脚本に導かれたその過程は、役者人生においても、唯一無二の体験でした。今思い出しても武者震いします。」と語る。名匠 荒井晴彦の脚本から導き出された俳優 綾野 剛の真骨頂、日本映画界に一石を投じる<R18>の異色作が誕生した。
『星と月は天の穴』は、2025年12月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。
コメントも到着した!

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■綾野 剛 / 矢添克二(やぞえ かつじ)・小説の中のA 役:結婚生活に失敗した小説家・自身が書く小説の主人公
<プロフィール>
1982年1月26日生まれ、岐阜県出身。
2003年にドラマで俳優デビュー。2007年に『Life』で映画初主演を務め、ドラマ「Mother」(10/NTV)、連続テレビ小説「カーネーション」(11/NHK)で注目を集める。その後も『横道世之介』(13)、『そこのみにて光輝く』(14)、『新宿スワン』(15)、『日本で一番悪い奴ら』(16)などに出演、数々の映画賞に名を連ねるなどキャリアを積み上げてきた。近年の主な出演作に、「地面師たち」(24/NETFLIX)、『カラオケ行こ!』(24)、『でっちあげ』(25)などがある。今後は『愚か者の身分』(25・10/24)の公開を控える。

<コメント>
映画「花腐し」に続き、本作でも荒井監督の脚本を浴びる事ができ、主人公を通して言葉の美しさと滑稽さ、なにより文学への造詣に触れられ、とても稀有なひとときでした。とある小説を主人公が説明するシーン。噛めば噛むほど、呑めば呑むほど説明台詞を逸脱し、煙草を燻らせ酒を堪能する様に台詞を生み吐き出し、生きた言葉へと昇華する。脚本に導かれたその過程は、役者人生においても、唯一無二の体験でした。今思い出しても武者震いします。
映画「星と月は天の穴」どうぞ言葉の心地を召し上がってください。

■咲耶(さくや) / 瀬川紀子(せがわ のりこ)役:矢添と画廊で出会う女子大生
<プロフィール>
2000年4月11日生まれ、東京都出身。
『お江戸のキャンディー2』(17)で俳優デビュー。主な出演作に、「君が死ぬまであと100日」(23/NTV)、「笑うマトリョーシカ」(24/TBS)、『桐島です』(25)などがある。今後は、『金子文子  何が私をこうさせたか』(26・2月)、『粛々のモリ』(26年以降)の公開が控えている。

<コメント>
「純文学の登場人物になりたい」そんな願望が私にはありました。それがまさかこんなに早く実現してしまうなんて、全力で掴みに行った紀子という人物を演じる事が出来たのは私にとってこの上ない幸せです。現代の日本映画界に真っ向から反抗するような作品ですが、美しくもユーモラスな観る文学であると私は感じます。だからこそ多くの方に御覧頂きたいと心から感じます。綾野さんがどれだけ頼り甲斐のある素敵な先輩だったのか、荒井監督とご一緒した事がどれだけ貴重で特別な経験だったのか、あの夢のような時間、語り尽くせない程です。

■田中麗奈 / 千枝子(ちえこ)役:矢添のなじみの娼婦
<プロフィール>
1980年5月22日生まれ、福岡県出身。
映画『がんばっていきまっしょい』(98)で俳優デビュー、初主演を務め、第22回日本アカデミー賞新人俳優賞などを始め数々の新人賞を受賞。『はつ恋』(00)、『幼な子われらに生まれ』(17)で多数の女優賞を受賞。近年の主な出演作に、放送文化基金賞ドラマ部門最優秀賞受賞「神の子はつぶやく」(23/NHK)、連続テレビ小説「ブギウギ」(24/NHK)、『福田村事件』(23)、『雪風 YUKIKAZE』(25)などがある。『ストロベリームーン 余命半年の恋』(25・10/17)、『ナイトフラワー』(25・11/28)の公開が控えている。

<コメント>
荒井晴彦監督とは、脚本を書かれた「幼な子われらに生まれ」、「福田村事件」でご一緒していました。
監督された「火口のふたり」、「花腐し」には惹かれていましたし、ご縁を感じてもいたので、
お話しをいただいた時はびっくりしましたが、お声がけいただき大変嬉しかったです。
主演の綾野剛くんとの共演もとても久しぶりで楽しみにしていました。
剛くんは現場で色々とアイデアを出し、荒井監督もそれを楽しんでいるのがこちらにも伝わってきて、とても良い現場だと思いました。
役者としてだけではなく作り手として客観的にも現場を見ている視界の広い方だと改めて感じました。
千枝子に関して、彼女が何を想っているのかというのは、脚本を読んだ時点で直感的に感じましたが、
もっと細かく腑に落ちていくように、、と丁寧に彼女の背景を作っていきました。
今でも千枝子を思い出すと胸がキュッとします。
年齢制限もあり、チャレンジングな作品だと思います。
作品を観ていただいたお客様からどんな反応がうかがえるのか、楽しみにしたいと思います。

■脚本・監督 荒井晴彦

OK_202404060071(撮影 野村佐紀子)

撮影 野村佐紀子

<プロフィール>
1947年生まれ、東京都出身。季刊誌『映画芸術』編集・発行人。日本映画大学名誉教授。若松プロの助監督を経て、77年の『新宿乱れ街 いくまで待って』で脚本家デビュー。以降、『赫い髪の女』(79・神代辰巳監督)、『キャバレー日記』(82・根岸吉太郎監督)など数々の日活ロマンポルノの名作の脚本を執筆。日本を代表する脚本家として活躍し、『Wの悲劇』(84・澤井信一郎監督)、『リボルバー』(88・藤田敏八監督)、『ヴァイブレータ』(2003・廣木隆一監督)、『大鹿村騒動記』(11・阪本順治監督)、『共喰い』(13・青山真治監督)の5作品において、キネマ旬報脚本賞を受賞した。5回受賞は橋本忍と並ぶ最多受賞記録である。その他、脚本を手がけた作品に、『神様のくれた赤ん坊』(79・前田陽一監督)、『嗚呼!おんなたち 猥歌』(81・神代辰巳監督)、『遠雷』(81・根岸吉太郎監督)、『探偵物語』(83・根岸吉太郎監督)、『KT』(02・阪本順治監督)、『やわらかい生活』(06・廣木隆一監督)、『戦争と一人の女』(13・井上淳一監督)、『さよなら歌舞伎町』(15・廣木隆一監督)、『幼な子われらに生まれ』(17・三島有紀子監督)、『天上の花』(22・片嶋一貴監督)、『あちらにいる鬼』(22・廣木隆一監督)、企画・脚本(佐伯俊道・井上淳一共同)の『福田村事件』(23・森達也監督)など。脚本・監督を務めた作品には、新人監督に贈られる新藤兼人賞を受賞した『身も心も』(97)、第67回読売文学賞(戯曲・シナリオ賞)を受賞した『この国の空』(15)、第93回キネマ旬報ベスト・テン1位の『火口のふたり』(19)、日本映画プロフェッショナル大賞作品賞・監督賞を受賞した『花腐し』(23)がある。

<コメント>
18歳だった。彼女もいないし、女の子の手を握ったのは高校の文化祭のオクラホマミキサーの時だけだった。それもそっと。’66年の「群像」新年号、吉行淳之介の「星と月は天の穴」、「女の軀に軀を重ねても欲情は起ってこない」男は、連れ込み旅館の枕もとの棚の下の埃を見る。「数週間にわたって抜け落ちた数え切れない数の男と女の毛が、絡み合っていた」「突然、はげしい欲情が彼の中に衝き上ってきた」 これ、なんか分かると思った。妻に裏切られ、愛とか恋とかいう情感を持ち込むのを拒否し、女を「道具」として扱おうと思っている男が「道具」に敗けてゆく小説だった。映画の仕事をするようになって、いつか映画にしたいと思ってきた。やっとです。
「精神という花が咲いている。引っこ抜くとその根っこに『性』がぶらさがっている」と吉行さん。引っこ抜いていきたい。

【原作:吉行淳之介「星と月は天の穴」(講談社文芸文庫)/芸術選奨文部大臣賞受賞作
吉行淳之介(Junnosuke Yoshiyuki)プロフィール
1924年生まれ、岡山県出身。小説家。1946年、同人誌「葦」に加わり、翌年には、第14次「新思潮」同人となる。大衆雑誌の記者をする傍ら作品を発表し、1954年、『驟雨』で芥川賞を受賞。以後、第三の新人と呼ばれる戦後登場した作家達の一翼を担う。性を主題に精神と肉体の関係を探り、人間性の深淵にせまる作品が多く、『不意の出来事』(65)で第12回新潮社文芸賞、『暗室』(69)で第6回谷崎潤一郎賞、『鞄の中身』(75)で第27回読売文学賞、『夕暮れまで』(78)で第31回野間文芸賞など各賞を受賞。随筆集や対談集なども多い。1979年、日本芸術院賞を受賞。1994年7月26日70歳で逝去。

映画『星と月は天の穴』
綾野 剛
咲耶  岬あかり 吉岡睦雄 MINAMO 原一男 / 柄本佑 / 宮下順子  田中麗奈
脚本・監督 荒井晴彦
原作 吉行淳之介「星と月は天の穴」(講談社文芸文庫)
製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:キリシマ一九四五 制作協力:メディアミックス・ジャパン
©2025「星と月は天の穴」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/hoshitsuki_film/

12月19日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー