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第16回東京フィルメックス「最愛の子」ピーター・チャン監督 Q&A

2015年11月21日から29日まで開催された第16回東京フィルメックス。
今年も素晴らしい映画が、集まった。

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11月23日にはピーター・チャン(陳可辛)監督の「最愛の子(原題:親愛的)」が上映され、Q&Aにはチャン監督が登場した。

映画「最愛の子」は、中国で年間20万人もの子供が失踪すると言われ、大きな社会問題となっている幼児誘拐をテーマとした2014年の作品。
3歳の息子を誘拐された父親をホアン・ポー(黄渤)、誘拐された子供を育てた母親をヴィッキー・チャオ(趙薇)、その弁護士をトン・タ―ウェイ(佟大為)が演じたという豪華キャストの作品だ。

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映画上映後、Q&Aのために登場したチャン監督は「ドキュメンタリー番組でなく、ニュースで(幼児誘拐が社会問題となっていることを)見て、パワーのある強い話だと思った。現在の中国の様々な問題…地域格差や貧富の差、教育問題などを含んだ問題でありながら、実は男子を重視する中国の2千年、3千年続く伝統的な問題でもある」と話が止まらない。
「息子を1万元で買う人がいるから売る人がいる」という現実は「中国にとって敏感な問題」としながらも「この年齢になると、問題を両方向から見ることができるようになる」として、「この映画は誘拐された親の立場から描いた1部と、その子を育てた親の立場から描いた2部、商業映画ではタブーとされる2部構成になっている」と説明。
「子供を失った親の気持ち」を描くと同時に「誘拐された子供を育てた人も悪人でもない」「私自身は正しいか正しくないのか、という説教じみた映画は好きでない」「映画は社会問題の解決に役に立つ」と熱く語った。

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観客からヴィッキーのノーメイクについて質問されると「彼女はスッピンでした。スッピンと言っても普通は薄くメイクするものですが、彼女は本当にスッピンでした。本当の美人であれば、何もつけなくていいとよく分かります」「映画はまず女優の説得です」との言葉に和んだ会場だった。