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白濱亜嵐×中務裕太×佐野玲於インタビュー! 映画『昨日より赤く明日より青く』はGENERATIONSの新しい挑戦!「今、この瞬間を鮮やかに生きてほしいという願いを込めました」

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(105)

EXILE HIRO、SSFF & ASIA 代表 別所哲也、作詞家 小竹正人の3人によって打ち出された、詩と音楽、映像を一つに融合するプロジェクトの第4弾 『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』。

本作は、短篇6作それぞれの主題歌からインスパイアされ生み出された物語に、GENERATIONSのメンバーが主演、主題歌を担当し全員が参加。SABU、新城毅彦、山下敦弘、森義隆、真利子哲也、久保茂昭ら、数々の名作を世に送り出してきた監督たちがGENERATIONSの“今”を切り取った。今日という一瞬一瞬を重ね、明日へと歩みを進める我々には、いつもそっと寄り添ってくれる歌がある。映画と音楽の力に込められたメッセージが織りなす珠玉の短編集がここに誕生した。

今回は、『言えない二人』(山下敦弘監督)に主演された白濱亜嵐さん、『怪談 満月蛤坂』(森義隆監督)に主演された中務裕太さん、『BLUE BIRD』(SABU監督)に主演された佐野玲於さんにお話を伺った。 この作品にGENERATIONS全員で参加できた喜び、そして映画を通して伝えたいことは? 今作に対する思いを語ってくれた。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(112)

― 白濱さんと佐野さんは第2弾、第3弾でもご出演になりましたが、CINEMA FIGHTERS第4弾はGENERATIONS全員参加になりました。全員で参加した心境はいかがですか?

白濱亜嵐(以下、白濱):個人的に俳優業をやってきたメンバーもいましたが、今回の作品は名監督が揃い、本当に映画好きの人に向けた作品になっていると思います。僕も映画が大好きでよく観ていますが、目線が玄人向けという感じがして、新しいチャレンジができたと思っています。

中務裕太(以下、中務):僕は映画で主演するのは初めてでした。座長として現場にいましたが、周りにはベテランの俳優さんが揃っていてずっと恐縮していました。皆さんとご一緒させていただいて、芝居のことが凄く勉強になりましたし、役者というよりも人として何が大切なのかを改めて教えていただいた気がします。本当にいい経験をさせていただきました。

佐野玲於(以下、佐野):GENERATIONSが「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 2020」のフェスティバルナビゲーターを務めることとなり、第4弾はGENERATIONS全員でやったら面白いんじゃないかという話になったそうです。そこで、芝居経験のある6人が6人の監督とタッグを組むことになりました。現場はみんなバラバラだったので、完成作品を観てメンバーの新しい顔を見ることができてとても新鮮でした。

短編作品は短い時間で撮影できるということ、脚本がオリジナルというところが一番の醍醐味だと思います。監督なら誰しもオリジナル作品を撮りたいと考えているのではないでしょうか。それがショートフィルムの可能性の一つかと。名だたる監督ともショートフィルムだったら短いスケジュールで撮影時間を組めるし、ショートフィルムだからこその面白さもある。僕らメンバーの人数や色々なタイミングが合致して今回の作品になったんだと思います。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(47)

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(35)

― 短編だからこそ自由な発想ができたということでしょうか?

佐野:そうですね。やっぱりオリジナルっていいですよね。監督が脚本を書いて芝居もつけて撮影するという、監督が一番大事にしたい三拍子を存分にアピールできるわけですから。
僕も監督のオリジナル作品を観れるのは嬉しいし、自分たちも参加できてとても光栄でした。

― それぞれ個性ある作品が揃いました。ご自身の作品の脚本を読んだときの感想と、役とどのように向き合ったのか教えてください。

白濱:僕の作品は特に大きな出来事は起こりません。感情の波もあまりないので、その中で感情をどう表現しようかと考えると凄く難しかったです。セリフもそれほど多くなくて、どう伝えればいいのかと。あゆむという役は僕自身とは真逆なキャラクターでしたが、以前からいつかこういう役をやってみたいと思っていたので、とてもいいチャンスでしたし、やりがいがありました。頭の中で考えて言葉を発するのではなく、普段話しているようなセリフ回しだったので、(セリフを覚えるために)じっくりと台本を読むことはなかったです。言葉を覚えるのではなく、感情の波だけを覚えて演じることができました。これがいいヒントとなって、それからこの経験を活かすようになりました。

― 門脇麦さんや、坂井真紀さんとの会話もとても自然でした。

白濱:ナチュラルに話しているところをそっと撮っているかのような出来上がりになったと思います。

中務:僕は最初に台本を読んだときに、「妊娠する」と書いてあって。男性が妊娠するってどういうこと?と思いましたが、監督から「あまり台本を読み込まないで欲しい」と言われていました。それは、あまり知識がない状態で「何これ!?」というリアルな芝居を撮りたいという理由からだったそうです。僕も何も調べずに現場に行ったので、自然な感じで芝居に取り組むことができました。そして、料理人という役だったので料理作法にはとても気を遣いました。包丁の刃の入れ方や、切ったあとの布での拭き方には神経を使いました。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(66)

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(63)

― 中務さんのお父様とお祖父様も料理人だったそうですね。

中務:そうなんです。料理指導のときに「意外と上手だね」って仰っていただいたので、「いえ、そういうキャラじゃないんですよ」と返したのですが、父と祖父の話をしたら、「やっぱり料理人の血が通っているんだね」とか、料理長にも「うちの弟子より割烹服が似合ってるね」と言われました。嬉しかったです!

― それから料理を始められたとか? 得意料理はありますか?

中務:魚を捌くのは、それからずっとやってます。麻婆豆腐が得意です。あとはブリ大根も作ります。

― 皆さんに振る舞われたりしていますか?

中務:まだなかなかチャンスがないです。でも、麻婆豆腐は亜嵐くんと一緒に作りました。

白濱:めちゃくちゃ美味しかったです!

中務:中華屋さんより美味しいと思いますよ(笑)。

― 映画は冒頭のセクシーなシーンもあり、挑戦された姿がとても素敵でした。

中務:とても緊張しましたが、キャストの方たちに引っ張っていただいたのでとても感謝しています。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(93)

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(85)

― 小森隼さんと関口メンディーさんも「裕太くんの新しい一面を見ました」と演技を絶賛されていましたよ。

中務:いえいえ~(大照れで)、ありがとうございます。あらためて芝居って難しいなと感じましたが、本当に勉強になりましたし、いい経験をさせていただきました。

佐野:僕の場合は全てのシーンにおいて、SABU監督が絵コンテを作られていました。たぶん撮影前からSABU監督の頭の中でしっかり構築されていたんだと思います。この作品はSABU監督らしい世界観がある作品。ちょっと狂気を感じるシーンで銃が出てくるのですが、そこが一つフックになっていて、そういう緊張感がありながらユーモアのあるシーンもある。緊張感とそれがほどける感覚を演出するのが本当に上手な方だと思います。環境音楽も含めて作品にSABU監督の手法が散りばめられているとても素敵な映画です。

― 景色の画が『BLUE BIRD』というタイトルにとても合っていますね。

佐野:SABU監督の作品に出てくるロケーションは全部いいですよね。工場1つにしても、普通の工場ではなくて疲弊しきっている雰囲気とか。他の映画でもそうですが、ロケーションを生かすのが本当に上手で、その場所の臭いとか切なさが伝わってくるんです。そういうところを最大限活かせるのがSABU監督の魅力だと思います。これは、僕がいち映画ファンとして凄く感じるところです。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(101)

― この映画は、コロナ禍で苦しむ人々を勇気づけるメッセージ性も強いと思います。また、今年はLDHの皆さん全員が活躍するような年になったのではないでしょうか。HIROさんが「EXILE魂」について、“誰かの犠牲になってでも頑張る”というようなことを仰っています。この作品に込めた魂などをお聞かせいただけますか?

白濱:今回、このように作品を撮ることができたのも、HIROさんからチャンスをいただけたこともありますし・・・。(と、しばし考えていると)

佐野:もしかしたらこの作品でのEXILE魂は(門脇)麦ちゃんにあるのかもしれませんね(笑)。麦ちゃんの一途なセリフにEXILE魂を感じます。亜嵐くんにはないかもしれないですね(笑)

中務:そうかもしれないね(笑)。

白濱:なんかムカつくなあ~(笑)。(佐野の言葉に笑いをこらえながら・・・)この映画は全作品に通して大きなバッドエンドがないんです。(片寄)涼太の作品『COYOTE』は少しテイストが違いますが、希望を持つというところでは、この作品を観ていただいて楽しんでいただくことが一番大事だと思います。ライブなどでエンタテインメントを届けることがまだまだ難しい時期に、GENERATIONSの新しい挑戦を映画を通して伝えることができたのは僕らにとってもありがたいことですし、皆さんの日常に少しでもエッセンスを与えることができれば嬉しいです。

僕は短編のいいところは、その物語の続きが気になるところだと思っています。しかも6作品あるので、映画を観たあとに友達との話題の種になるかと。皆で色んな妄想したりして楽しんでもらえたら。ということで、EXILE魂は麦ちゃんが持ってます(笑)。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(26)

中務:僕が演じた良介は最初チャラついた男なんですが、幽霊に取り憑かれてから、その幽霊の想いを知って心が動いていきます。良介は料理が好きで一途に一つのことをやり続けるというところが、EXILE魂に繋がるところでもあると思います。周りの噂などに流されず、自分が信じたものを信じ続けてほしいという思いをこの作品に込めさせていただきました。

佐野:やっぱり、“Love Dream Happiness“ですね。兄弟愛、貧困層の兄弟が描く夢を描いていますが、大切なものを失ったときに身近にあった幸せに気付く。途中で出てくるおばあちゃんに、アホらしくも温かい気持ちになってハッピーになる。ちゃんと”Love Dream Happiness“が入っているなと。”パンク“という若者の主張をテーマにしている作品ですが、彼らの家庭環境や生活の中での主張があって、まさに「盗んだバイクで走り出す、行く先もわからないまま」なんです。そこに僕はイズムを感じましたし、SABU監督らしいソウルが感じられてLDHらしいと思いました。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(76)

― 佐野さんのクランプダンスの精神もキャラクターに反映されている?

佐野:ダンスもパンクも自己主張ですよね。映画では、どんなに環境が悪くても兄弟が二人でいることの幸せ、仲睦まじい姿がたくさん出てきます。本当に楽しいことや大切なことって、お金では買えないものだということがこの作品の中に詰まっています。

― 映画のタイトルには、GENERATIONSの皆さんへ「今まで色々頑張ってきたけれど、これからもまだまだ頑張れるし、そんな自分たちを認めてあげてほしい」という小竹さんからのエールが込められているとお聞きしました。それを受けて最後にこれからご覧になる皆さんへメッセージをお願いします。

白濱:タイトルの意味と歌詞をしっかり読ませていただいて、今をしっかり生きていかなければいけないと感じました。もちろん、明日も明後日も頑張っていかないといけませんが、やっぱり今生きているその瞬間瞬間をより色鮮やかにしていくことで、未来をもっとカラフルなものにしていくことができるというメッセージをタイトルと曲から受け取りました。GENERATIONSは9周年を迎えましたが、その瞬間を大切に7人で生きていこうと思います。この映画はそんなGENERATIONSの将来性を感じる作品になっています。

中務:亜嵐くんに全部言われましたね(笑)。『昨日より赤く明日より青く』というタイトルは凄く秀逸で、やっぱり小竹さんは凄いなと感激しました。この作品をご覧になる若い人たちには、少し内容が分かりにくい部分もあるかもしれませんが、どの作品にも通して言えるのは、その一瞬一瞬を自分がどう生きるかということ。明日何が起こるかわからないですし、各々が抱いている思いを大切にしながら、一生懸命生きていってほしいという気持ちが込められています。

映画『昨日より赤く明日より青く』/Astage-(52)

佐野:小竹正人さんは自分たちの事務所の先輩でもあるので、コンセプトプロデューサーでありながら1人1人のメンバーとの関係値もあるので、こういうメッセージを込めてくださったと思います。先輩であり親のような愛を注いでくださる方と一緒に作品を作れたこと、楽曲をいただけたことはとても嬉しいです。ただ・・・最近僕らにかけてくださる言葉が「みんな若いんだから、あと頼んだよ」みたいな遺書っぽいというか(笑)。まだ死なれちゃ困るしね(笑)。

中務:まだ生きてくださいよ(笑)
白濱:あと30年くらいは生きてもらわないとね(笑)。

佐野:「最近ちょっと遺書チックになってきてますよ、小竹先生!」って僕は言いたいです(笑)。

白濱:あと、僕はこの作品は本当に映画ファンの方に観ていただきたいという自信があります。
中務:僕らGENERATIONSの作品というよりも、この監督作品が好きだという方も観てほしいです。
白濱:偏見なしに観ていただけたら嬉しいですね。
佐野:なんの偏見?(笑)
白濱:殴り合いとかはないんで(笑)。

撮影:ナカムラヨシノーブ

昨日より赤く明日より青く_本ポスター

映画『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』
【イントロダクション】
詩と音楽、映像を一つに融合したプロジェクトの第4弾。今回は6篇全てにGENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーが参加。SABU「BLUE BIRD」はドジな兄と陽気な弟とのかけがえのない絆を、新城毅彦「真夜中のひとりたち」はそれぞれ大切な人を喪失した男女が歩く東京の一夜を、山下敦弘「言えない二人」は幼馴染に想いを伝えられない男のもどかしい気持ちを、森義隆「怪談 満月蛤坂」は美しい女の幽霊に愛された料理人の怪異を、真利子哲也「COYOTE」は新型コロナ禍で急変する世界を、久保茂昭「水のない海」は他人との関わりを避けてきた青年と中国人留学生との出会いを、監督それぞれの個性あふれる物語が展開する。

●「BLUE BIRD」
監督:SABU  出演:佐野玲於、醍醐虎汰朗  主題歌:「あおいとり」 KAZUKI(DOBERMAN INFINITY)
●「真夜中のひとりたち」
監督:新城毅彦  出演:関口メンディー、阿部純子、村上淳
主題歌:「笑うしかないトラジディー」 数原龍友(GENERATIONS from EXILE TRIBE)
●「言えない二人」
監督:山下敦弘  出演:白濱亜嵐、門脇麦、坂井真紀  主題歌:「そんなことキミに言えない」 DEEP SQUAD
●「怪談 満月蛤坂」
監督:森義隆   出演:中務裕太、山田真歩、久保井研、筒井真理子  主題歌:「散る散る満ちる」 伶
●「COYOTE」
監督:真利子哲也  出演:片寄涼太、ステファニー・パーク、藤井武美、板倉武志
主題歌:「サクライロ」 片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)
●「水のない海」
監督:久保茂昭  出演:小森隼、ルナ、聡太郎  主題歌:「愛だけは・・・」  iScream

エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
企画・プロデュース:別所哲也
コンセプトプロデューサー:小竹正人
企画製作 LDH JAPAN
制作:パシフィックボイス
配給:LDH PICTURES
©2021 CINEMA FIGHTERS project
公式HP:www.akakuaoku.toeiad.co.jp
Twitter:@cinema_fighters
公式YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCsht3aMCewt7lmsDka-3AnA

全国絶賛公開中!

映画『昨日より赤く明日より青く』GENERATIONS 関口メンディー×小森隼インタビュー!は こちら

◆本予告映像