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北村匠海、原作者に「自分の人生を覗かれていたのかと!」作品に自身の思い出重ねしみじみ! 映画『明け方の若者たち』プレミア上映会

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映画『明け方の若者たち』のプレミア上映会が、11月14日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、主演の北村匠海をはじめ、共演の井上祐貴と、原作者のカツセマサヒコ、松本花奈監督が舞台挨拶に登壇した。

ウェブライター・カツセマサヒコの大ヒット青春恋愛小説『明け方の若者たち』(幻冬舎)を原作に映画化した本作は、<僕>が過ごす“沼のような5年間、人生のマジックアワーを描いた、20代の青春譚。近くて遠い2010年代のリアリティ溢れる若者たちの姿を映し出す。
主人公の<僕>を北村匠海、<僕>が一目ぼれする<彼女>を黒島結菜、<僕>の同期で後に親友となる<尚人>を井上祐貴が演じる。監督は、映画、実写版『ホリミヤ』でも監督を務めた23歳新進気鋭の松本花奈監督。そして、主題歌は若い世代に大人気を博しているロックバンド・マカロニえんぴつが務める。

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原作・脚本を読んで、北村は「カツセさんに自分の人生を覗かれていたのかと思ってビックリしました。出てくる場所や音楽が自分の過去の思い出に寄り添っている。下北沢のほか色々な場所が出てきますが、僕自身の思い出が詰まっていて、個人的にもつながる人たちがいっぱい関わっていて凄く不思議な感じでした」と興奮を隠せない。「自分が当時聴いていた音楽だったり、あの時味わったなんとも言えない、社会に出て絶望する感じだったり・・・。それでも毎日をキラキラと楽しく生きてやろうと模索していたものを思い出しました」と感慨深げに話した。

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<僕>は「自分に近しいところがある」と言う北村。「監督に『ぼくはもう芝居しないから』と言うところから始まりました。ある種のドキュメンタリー。僕がリアルに体験したことをそのまま言葉にしてみようと思っていました」と、役への強い思いを吐露。

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一方、井上は「尚人はとにかくカッコ良くいようとする。弱いところを人に見られたくない。そういう欲が特に強い人間だと思ったのでそこを意識して臨みました。くさいカッコつけ方をぜひ見て欲しいです」とアピール。

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監督自身も「撮影しながらこれはお芝居なのだろうか、本当なのだろうか・・・と分からなくなる瞬間がありました」と話すほどのリアルさ。井上について「たくさんの努力をされる方。歌のシーンもたくさん練習されていました」と明かすと、北村も「バッティングセンターでもね」と井上の努力を称える。井上は「自分のせいで(作品が)つまらなくなったらと思うと寒気がして。尚人は歌って踊れなきゃいけないし、何か伝わればいいなと思って練習しました」と役者魂を見せていた。

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本作への強い思いを語る北村は自身の青春を振り返り、「悶々と生きていた自分を時代が許してくれた。みんなが渋谷に行っているころ、ぼくは下北沢に向かっていて、サブカルチャーが全てでした。前髪ぱっつんのテクノカットでしたからね」と述べると、カツセも「ロックだったんですね!」とノリノリに。「飲んで歌って話して、店を出る時は、朝やん!て。悶々とした中で飲むホッピーの美味しさ!」と、この日の北村は一段と饒舌に。

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また、本作に登場するワード、“沼”と“マジックアワー”を自身で感じることは?と問われると、井上は「ゲームアプリ」と答え、「課金が・・・。どうしても欲しいアイテムがあって。課金したら手に入るまでやっちゃう。本当にヤバイです。それ以降、ゲームは好きですが、課金だけはちょっと抑えようと」と自粛している様子。

すると、北村が「えらいですね!僕はいまだに重課金税と言われています(笑)」と言い「最近はファッションであまり買い物をしなくなってきたので、そのお金がアプリにね」とニヤリ。あとは「小説や漫画。漫画アプリも7~8個入っていて沼ですね。すぐ続きを読みたくなってまた課金しちゃうんです」「わかる!」と、井上と意気投合。さらに「ゲームを自分で買った時に、大人になったなと感じます。それまではおねだりしてお母さんに買ってもらっていたのが、自分のお金で買えるようになった。あの真っ青な袋を持ってね」と楽しそうに満面の笑みを浮かべる。

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マジックアワーに関しては「役者の友達と、下北沢やいろんな場所で傷の舐め合いをしていた。お酒を飲みながら『こんなことあるよな』と涙を流す時もあるし、失恋ソングをかけてみんなで泣こうぜみたいな時もあった。歌って飲んで話して、そして外に出て朝食べる牛丼が美味しかったという・・・。僕は必ず、ネギ玉牛丼におしんこをかけて食べます(笑)」と懐かしむ。

最後に北村が「この作品は監督の他、キャストを含め若者で作れたことが素晴らしいと思います。凄く青々しくて痛々しくて。でもそれが理解できるし、理解できるからこそ栗しかった葛藤を映し出している。今の社会に対して皆さんが感じること、僕たちより年上の方は『そんなことを思って生きていたなー』と振り返ってもらえる。今を生きる人にとって何かの助けになる作品。今を変えるのは我々若者です。そんな僕も前向きなエネルギーを持ちながら生きていきます。リアリティあるシーンがいっぱいあるので、自分と重ねる人も多いと思います」と力強くメッセージを伝え、舞台挨拶を終了した。

『明け方の若者たち』ティザービジュアル

【あらすじ】
「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?笑」
その16文字から始まった、沼のような5年間。
明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った<彼女>に、一瞬で恋をした。
下北沢のスズナリで観た舞台、高円寺で一人暮らしを始めた日、フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり・・・。
世界が<彼女>で満たされる一方で、社会人になった<僕>は、””こんなハズじゃなかった人生””に打ちのめされていく。
息の詰まる会社、夢見た未来とは異なる現在。夜明けまで飲み明かした時間と親友と彼女だけが、救いだったあの頃。
でも、僕はわかっていた。
いつか、この時間に終わりが来ることを・・・。

北村匠海
黒島結菜 井上祐貴
山中崇 楽駆 菅原健 高橋春織
三島ゆたか 岩本淳 境浩一朗 永島聖羅 木崎絹子 寺田ムロラン 田原イサヲ
わちみなみ 新田さちか 宮島はるか
佐津川愛美 高橋ひとみ / 濱田マリ

監督:松本花奈 脚本:小寺和久
原作:カツセマサヒコ「明け方の若者たち」(幻冬舎文庫)
主題歌:マカロニえんぴつ「ハッピーエンドへの期待は」(TOY’S FACTORY)
製作:「明け方の若者たち」製作委員会
配給:パルコ
(C)カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会
R15+
公式サイト:http://akegata-movie.com/
公式twitter & Instagram:@akewaka_info

12月31日(金)全国ロードショー