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尾野真千子主演 映画『茜色に焼かれる』5月21日(金)公開決定!!

これは、私たちの物語。激しくも切ない魂のドラマが、茜色の希望をともす!
『殯の森』『そして父になる』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に続く
尾野真千子、新たな代表作の誕生!

石井裕也監督作品
映画『茜色に焼かれる』
5月21日、公開決定!キャスト解禁!

茜色キャスト

石井裕也監督最新作となる映画『茜色に焼かれる』が5月21日(金)にTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開されることが決定。主演に尾野真千子、共演に和田庵、片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏の出演も解禁された。

圧倒的な存在感で尾野真千子が魅せる!石井裕也監督が熱く叫ぶ!
茜色の希望をたなびかせて、厳しくも澄みきった人間賛歌がここに誕生!

この世界には、誰のためにあるのかわからないルールと、悪い冗談みたいなことばかりがあふれている。誰もが自身を偽り、まるで仮面の生活を強いられているかのように。そんな、まさに弱者ほど生きにくいこの時代に翻弄されている一組の母子がいた。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振る舞う母。その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは? もがきながらも懸命に生きようとするその勇気と美しさに、きっと誰もが心を揺さぶられ、涙する。社会のゆがみがいよいよ表面化している現代なればこそ生まれ得た、激しくも深い魂の軌跡。これは、あなた自身の現実、今日を生きる私たち自身の物語。

あえてまさに今の世相に正面から対峙することで、人間の内面に鋭く向き合ったのは、『舟を編む』(13)、『バンクーバーの朝日』(14)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)、『町田くんの世界』(19)など、毎年のように質の高い作品で今や日本映画界を牽引する石井裕也(いしい ゆうや)監督。傷つきながらも、自身の信念の中でたくましく生きる良子の姿を通して、観るものに時に衝撃を、時に温もりを与え、これまでのどの作品よりも自由にして、同時にどこまでも優しい世界を作り上げた。

多難の時代に逆風を受けながらも前向きに歩もうとする母親・田中良子を演じるのは、尾野真千子(おの まちこ)。『萌の朱雀』(97)、『クライマーズ・ハイ』(08)、『そして父になる』(13)、『いつまた、君と ~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~』(17)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17)と多くの代表作を持ち、さらに2020年は『ヤクザと家族 The Family』『明日の食卓』と出演作の公開が続く、実力派女優の尾野が厳しい社会を生き抜く母親を驚くべき存在感で体現。彼女の履歴にまたひとつ、新たな代表作が加わった。主演の尾野は「私は、この度、どうにもやりにくいこの世の中で、映画の登場人物達が戦うように私ももがき、あがき、力の限り戦ってみました。どうぞごらんください」とコメントしている。

和田庵・片山友希・オダギリジョー・永瀬正敏、映画界の注目株から実力派まで豪華キャストが集結!
共演陣にはフレッシュかつ充実の面々が集結。13歳の息子・純平を演じるのは『ミックス。』(17)でも存在感を出した次世代の注目株・和田庵(わだ いおり)。その純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイには『あの頃。』(21)の新進女優・片山友希(かたやま ゆき)、そして、交通事故で命を落とす夫・陽一をオダギリ ジョー、良子とケイを見守る風俗店の店長を永瀬正敏(ながせ まさとし)が演じ、それぞれ確かな人間力を見せてくれる。

映画『茜色に焼かれる』は5月21日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

《尾野真千子、和田庵、片山友希、永瀬正敏、石井裕也監督コメント》
■田中 良子(たなか りょうこ)役:尾野真千子(おの まちこ)
【コメント】
拝啓皆様いかがお過ごしですか。
私は、この度、どうにもやりにくいこの世の中で、
映画の登場人物達が戦うように私ももがき、あがき、力の限り戦ってみました。
どうぞごらんください。

【プロフィール】
1981年生まれ、奈良県出身。1997年に河瀨直美監督の『萌の朱雀』で映画主演デビュー。2007年、同監督で主演を務めた『殯の森』が第60回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でグランプリを獲得。2009年、ヒロインを演じた広島発地域ドラマ「火の魚」(NHK広島)、2011年、平成23年度NHK連続テレビ小説「カーネーション」(NHK大阪)などに出演。その他映画では、原田眞人監督の『クライマーズ・ハイ』(08)や橋本一監督の『探偵はBARにいる2』(13)、是枝裕和監督の『そして父になる』(13)、呉美保監督の『きみはいい子』(15)、篠原哲雄監督の『影踏み』(19)、市井昌秀監督の『台風家族』(19)、『心の傷を癒すということ 劇場版』(21)、藤井道人監督の『ヤクザと家族』(21)など数々の映画に出演。2021年春には瀬々敬久監督の『明日の食卓』の公開が控えている。

■田中 純平(たなか じゅんぺい)役:和田庵(わだ いおり)
【コメント】
初めて台本を読んだ時、役の重要さにプレッシャーと気合い、そして感謝という色んな感情が同時に溢れたのを覚えています。主演の尾野さんは、とてもやさしく面白い人で、殆どの時間を一緒にいて、本当の親子のように接していたのでクランクアップの時はとても寂しかったです。石井監督は普段はとても気さくで話しやすいお兄さんという感じですが、いざ撮影が始まると怖いくらい集中して別人のようになります。
そして監督の良い映画を作りたいという強い想いが現場全体に伝わり、僕も拙いながら「このチームの一員として良い作品を作りたい」と意欲が湧きました。今回、この素晴らしい作品に役者として参加出来たことを僕は誇りに思います。
母と子を取り巻く矛盾や理不尽さの中でコントロール出来ない感情に振り回されながら、それでも幸せになりたいと願う親子を描いた作品です。純平を演じて僕自身も精神的に成長出来たと思います。その親子の姿は皆さんにとって、きっと忘れられない作品になると信じています。

【プロフィール】
2005年生まれ、東京都出身。8歳から芸能活動をスタートさせ、映画「ミックス。」で俳優デビュー。フジテレビ「隣の家族は青く見える」やHBOアジア「フォークロア:TATAMI」に出演し、注目を集める。その後、語学力と人間力を高めるべくカナダへと留学、2020年夏に帰国。趣味はスケートボード、俳優業の傍らスケートボードの技術も日々、邁進中。

■ケイ役:片山友希(かたやま ゆき)
【コメント】
完成した映画を観ている最中、これで良くなかったら私はやめた方がいいんだろう。縁がなかったんだろう。
とふと、思いました。が、そんな事どうでも良くなりました!
映画ってかっこいい!映画を作ってる人達ってかっこいい!まだまだ私の熱は冷めません!
ここには書ききれない毎日がありました。
時間が経って、今になって監督は私を信じてくれたんだと気づき涙が出ました。

【プロフィール】
1996年生まれ、京都府出身。「べっぴんさん」(16/NHK)、「セトウツミ」(17/TX)、「平成物語」(18/CX)、『ここは退屈迎えに来て』(18)、舞台「死ンデ、イル。」(18)、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18)、「透明なゆりかご」(18/NHK)、「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」(19/NHK)、「俺のスカート、どこ行った?」(19/NTV)、「深夜食堂」(19/Netflix)、『ブラック校則』(19)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(19)、『猫とじいちゃん』(20)、「伝説のお母さん」(20/NHK)、「トップナイフ ―天才脳外科医の条件―」(20/NTV)、『君が世界のはじまり』(20)、「恐怖新聞」(20/THK)、『あの頃。』(21)など話題作に多数出演している。

■田中陽一(たなか よういち)役:オダギリジョー
【コメント】
一生懸命に生きることって、何よりも大事だと思う。
そして時には、闘うことも必要だ。
自分の為にも。大切な人の為にも。

【プロフィール】
1976年生まれ、岡山県出身。アメリカと日本でメソッド演技法を学び、第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『アカルイミライ』(03)で映画初主演。以降、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『ゆれる』(06)など、作家性や芸術性を重視した作品選びで独自のスタイルを確立。その活動は国内だけにとどまらず、『悲夢』(09)、『PLASTIC CITY プラスティック・シティ』(09)、『マイウェイ 12,000キロの真実』(12)、『宵闇真珠』(18)、『SaturdayFiction(原題)』(19)など、海外の映画人からの信頼も厚い。俳優業の傍ら監督業にも進出し、中編「さくらな人たち」(09)、「帰ってきた時効警察」(07)などを経て、初の長編作品『ある船頭の話』(19)は、第76回ヴェネツィア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門に日本映画史上初めて選出され、第56回アンタルヤ国際映画祭(トルコ)、第24回ケララ国際映画祭(インド)で最優秀作品賞を受賞した。

■中村(なかむら)役:永瀬正敏(ながせ まさとし)
【コメント】
石井裕也監督の世界に触れさせていただきたい、、、
その想いだけでした。
素晴らしい体験、感謝しています。

【プロフィール】
1966年生まれ、宮崎県出身。1983年、映画『ションベン・ライダー』でデビュー。『息子』(91)で日本アカデミー賞新人俳優賞・最優秀助演男優賞他、計の8つの映画賞を受賞。その後日本アカデミー賞は、優秀主演男優賞1回、優秀助演男優賞2回受賞。 海外作品にも多数出演しカンヌ国際映画祭・最優秀芸術貢献賞『ミステリー・トレイン』(89)、ロカルノ国際映画祭・グランプリ『オータム・ムーン』(91)、リミニ国際映画祭グランプリ、トリノ映画祭審査員特別賞『コールド・フィーバー』(95)では主演を努めた。台湾映画『KANO』(15)では、金馬奨で中華圏以外の俳優で初めて主演男優賞にノミネートされ、『あん』(15)、『パターソン』(16)、『光』(17)でカンヌ国際映画祭に3年連続で公式選出された初のアジア人俳優となった。近作は『赤い雪』(19)、『ある船頭の話』(19)、『最初の晩餐』(19)、『カツベン!』(19)、『ファンシー』(20)『星の子』(20)他。主演映画『名も無い日』が5月に公開される。2018年芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

■監督:石井裕也(いしい ゆうや)
【コメント】
とても生きづらさを感じています。率直に言ってとても苦しいです。悩んでいるし、迷っています。明らかに世界全体がボロボロになっているのに、そうではないフリをしていることに疲れ果てています。コロナ禍の2020年夏、しばらく映画はいいやと思っていた矢先、突然どうしても撮りたい映画を思いついてしまいました。
今、僕がどうしても見たいのは母親についての物語です。人が存在することの最大にして直接の根拠である「母」が、とてつもなくギラギラ輝いている姿を見たいと思いました。我が子への溢れんばかりの愛を抱えて、圧倒的に力強く笑う母の姿。それは今ここに自分が存在していることを肯定し、勇気づけてくれるのではないかと思いました。
多くの人が虚しさと苦しさを抱えている今、きれいごとの愛は何の癒しにもならないと思います。この映画の主人公も、僕たちと同じように傷ついています。そして、理不尽なまでにあらゆるものを奪われていきます。大切な人を失い、お金はもちろん、果ては尊厳までもが奪われていきます。それでもこの主人公が最後の最後まで絶対に手放さないものを描きたいと思いました。それはきっと、この時代の希望と呼べるものだと思います。
これまでは恥ずかしくて避けてきましたが、今回は堂々と愛と希望をテーマにして映画を作りました。と、まあこうやってつらつら書きましたが、尾野真千子さんがその身体と存在の全てを賭して見事に「愛と希望」を体現しています。尾野さんの迫力とエネルギーに心地よく圧倒される映画になっていると思います。尾野さんの芝居に対する真摯な姿勢には心から敬服していますし、共に映画を作れて、とても幸せに思っております。

【プロフィール】
1983年生まれ、埼玉県出身。大阪芸術大学の卒業制作『剥き出しにっぽん』(05)でPFFアワードグランプリを受賞。24歳でアジア・フィルム・アワード第1回エドワード・ヤン記念アジア新人監督大賞を受賞。商業映画デビューとなった『川の底からこんにちは』(10)がベルリン国際映画祭に正式招待され、モントリオール・ファンタジア映画祭で最優秀作品賞、ブルーリボン監督賞を史上最年少で受賞した。2013年の『舟を編む』では第37回日本アカデミー賞にて、最優秀作品賞、最優秀監督賞を受賞、また米アカデミー賞の外国語映画賞の日本代表に史上最年少で選出される。『ぼくたちの家族』(14)、『バンクーバーの朝日』(14)などで高い評価を獲得し、第67回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)では多くの映画賞で作品賞や監督賞を受賞し、第91回キネマ旬報ベストテンでは、日本映画ベスト・テン第1位を獲得するなど国内の映画賞を席捲した。近年も『町田くんの世界』(19)、『生きちゃった』(20)などコンスタントに作品を発表し続け、公開待機作に、初めて韓国の映画スタッフとチームを組んで制作された映画『アジアの天使』(2021年公開予定)がある。

映画『茜色に焼かれる』
尾野真千子 和田 庵 片山友希 / オダギリジョー 永瀬正敏
監督・脚本・編集:石井裕也
製作幹事:朝日新聞社
制作:RIKIプロジェクト
配給:フィルムランド 朝日新聞社 スターサンズ
2021年/日本/144分/カラー/シネマスコープ/5.1ch R-15+
©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
公式サイト:akaneiro-movie.com

5月21日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開