Open Close

『真田十勇士』中村勘九郎、加藤和樹インタビュー 「映画を作ったので、舞台ももっとすごいことをやろうとしています」 ★サイン入りチェキのプレゼントも!!

2014年に大ヒットとなったスペクタクル超大作の舞台『真田十勇士』が、“真田イヤー”と言われる2016年9月、パワーアップして再演となる。
“真田イヤー”に相応しく同時期に映画公開と出版化も決定。
【映画×舞台×小説】がほぼ同時期にお目見えする。

IMG_4373

抜け忍・猿飛佐助は「嘘もつき通せば真実になる」と、名将として知られていたが実はただの〈腰抜け男〉だった 真田幸村を天下一の武将に仕立て上げようとする。
佐助と共にこの大芝居に加わった真田十勇士の活躍を描く、ド派手で痛快な娯楽アクション時代劇『真田十勇士』が、帰ってくる。

IMG_4382

IMG_4342

初演からの佐助役の中村勘九郎や幸村役の加藤雅也に加え、新キャストとして篠田麻里子、浅野ゆう子、山口馬木也らが新たに参加。舞台の初演と映画で由利鎌之助を演じた加藤和樹が、今秋の舞台では霧隠才蔵を演じる。

Astageは主演の中村勘九郎と新たな役に挑む加藤和樹に思いを聞いた。

―初演から2年。再演と聞いた時のお気持ちは?
勘九郎 :マジか?!(笑)
加藤:(爆笑)
勘九郎:初演では役者、スタッフ含めて全員が素晴らしいチームだと思ってやっていました。その公演中に冗談半分、本気半分で監督に「映像にならないですか?」と皆で言っておりました。そして「映画が決まった!」「おお、マジか!」(笑顔)「再演がくっついてくる!」「え~、マジか~」(ため息から爆笑)でした。  初演は楽しかったですが、本当に大変だったので、あの日々がまた巡ってくるのかと思うと…がんばらないとなぁと思いました。

―大変というのは具体的にどこでしょうか?
勘九郎:体力的にですね。

―ワイヤーアクションなどもありましたよね。
勘九郎:ワイヤーはそうでもないのですけれど、こういうエンターティメントの作品なのでアクションも多いですし、舞台ところ狭しと皆で走り回って、しゃべりまくらなくてはいけないので。
加藤:加藤雅也さんも「スケジュールが前より大変だ」とおっしゃっていましたよ。
勘九郎:そうなんですよ。意外と大変なんです。
加藤:でも、こんなにたくさん公演できるってことは、有難いことです!

―加藤さんは再演をお聞きになって?
加藤:僕も「マジか?!」という気持ちと、前回は由利鎌之助、今回は霧隠才蔵と役が違うので、まずそこで「マジか?!」となりました。
勘九郎:「和樹が才蔵になった」と聞いて「おっ、マジか?!」とちょっとモジベーションが上りました。映画の撮影中も「誰がやるんだろうね?」なんて話をしていましたから。
加藤:僕らの間でもいろんな憶測が飛び交っていましたね。初演のキャストでも再演に出る人、出ない人がいるとは聞いていました。映画のクランクアップ記者発表のときに「再演は霧隠才蔵で」と言われて、思わず「無理です」と答えていました。最初は頭の整理ができなくて「すいません、意味が分からないです」という感じでした。
でもプロデューサーも監督も「和樹がいいんじゃないか」と言って下さっていたので「分かりました。やらせて頂きたいと思いますが、勘九郎さんの意志もすごく重要だと思うので、まずそちらのお話を聞いてから決めさせて下さい」とお願いしました。すると、すぐ勘九郎さんが「最高じゃん」と言ってくださったので、自分としては心置きなく才蔵をやらせて頂こうと思いました。
勘九郎:(和樹は)律儀なんですよ。その後に僕と筧十蔵役の(高橋)光臣と焼肉に行ったんです。鎌之助と十蔵が、映画でも舞台も鎌十という良いコンビになっていましたから。(爆笑)
加藤:そうですね、ラブもあって。
勘九郎:僕と光臣を「けじめとして」と呼んでくれて「律儀だなぁ」と思いましたね。
加藤:そこはクリアにしておかないと、自分が納得できなかったので。十蔵役の高橋光臣さんとの関係性も初演の時から作りあげてきたものがあり、映画でさらに深まって再演に臨めると思っていたところだったのです。まさかこういう形になるとは自分でも思わなかったのですが、光臣さんも他のキャストのみなさんも(僕の才蔵を)「楽しみだ」とおっしゃって下さったので、とてもありがたかったです。ただ、また勘九郎さんがどういう無茶ぶりをしてくるのか…。(笑)
勘九郎:いえいえ、僕も生まれ変わったから(笑)、そんなことしない!
加藤:生まれ変わった?! 言いましたね。
勘九郎:大丈夫!!…ちょっと慣れてきたら、何かするかもしれないけど。(笑)
加藤:初演の勘九郎さんと松坂桃李さんの佐助と才蔵のコンビを目の前で見ているので、その関係性も含めてすごくいいバランスだと思っていましたし、霧隠才蔵というお頭役の桃李さんの存在は自分にとっては絶対的でもありました。ですから、今度は自分が才蔵をやるとなっても、今はまだ想像もつきません。勘九郎さん演じる佐助は無くてはならないですし、皆さんと稽古場で才蔵をなんとか作り上げていきたいなぁと思っています。勘九郎さんの無茶ぶりにも耐えてみせます。(笑) 前回はそばで見ていて、笑いを堪えるのに必死だったのですけれど、今度はそれが自分にまわってくると想像すると…
勘九郎:いえいえ!! そんなにないよ!
加藤:がんばります。精一杯やらせて頂きます。(笑)

IMG_4407

―加藤和樹さんは、勘九郎さんの佐助と松坂桃李さんの才蔵コンビを目の前で見てこられた。そして再演で自分が才蔵を演じる。やりにくかったりしませんか?
加藤:初演、映画とは違う役を演じるということで、他のキャストとは違うモチベーションなのかなとは思いますが、他のキャストもそうだと思いますが、映画を経て、また新たなものを作り上げる、チャレンジするという欲求はあると思います。そういう意味では、演出の堤さんが今度は何を言い出すのか、怖い部分もあります。前回の「鎌之助が片目をつぶって立ち回りできないか」というのも稽古場で急に言い出されたことなんです。しいていえば、十蔵のあのキャラクターも稽古場で生まれましたし、今回もまた、何が起こるのか、分からないです。

―才蔵のキャラが変わったりするかもしれないのですか?
勘九郎加藤:可能性はありますよ。
加藤:堤さんのことだから…
勘九郎:ありえますよ。
加藤:僕は第一声の「お待たせしました。あなたの霧隠才蔵です」が、どうしても桃李のイメージしかないので、それも有るのか、無いのか…というところも含めて、本当にどうなるのか、分からないです。

―加藤和樹さんにはコメディのイメージが、あまりなくて、暗い役が多いようなイメージがありますけれど…。
勘九郎:基本はオモシロ人間ですよ。(笑)
加藤:基本って?!(笑)
勘九郎:暗い役が多いの?
加藤:暗い役、多いですね。死んでしまったり、真面目な役が多いですよ。
勘九郎:みんなは勘違いしています!たとえば、桃李にむちゃぶりすると、彼が出来ないとか、苦しんでいる姿が面白かったりするのですが、和樹にふったら、この人は絶対に返してくる。(笑) それくらい面白い人です。早く観たいです。(笑)絶対面白いと思います。どこまでもやってしまう人だし。(笑)
加藤:止めて下さいね。
勘九郎:ダブル佐助になってしまう可能性もあります。(笑)
加藤:どこまでOKなのか?どんどん乗っかっていったら、どうなるのか…?
勘九郎:また(加藤)雅也さんがボケたがり屋で、いい先輩なんですよ。(笑)

―アドリブされるのですか?
勘九郎:雅也さんは芝居の本筋のところでもボケるのです。かなり真剣な時にもね。序盤の芝居で「おまえは見かけ倒しだったのか」「そのとおり」という台詞がありますが、千秋楽ではいきなり「そのとおり、松坂桃李」って。「あっ、これにつっこんだらケガする」と思ってぱっと流しましたけど、危険でしたね。(笑)

IMG_4340

―堤さんの演出の面白さは、どう感じられていますか?
勘九郎:十勇士のキャラクターを立たせた…ここまで印象付けたのは演出ですから、すごいなぁと思いますね。
加藤:そうですね。
勘九郎:面白いですし、むちゃぶりも多々ありますけれど。(笑)  今回、一番不安なのは装置もそうですし、新国立劇場ですから、前回の青山劇場とは舞台機構も違います。映画を作ったので、もっとすごいことをやろうとしていますから…
加藤:怖いですね。

―この秋の再演は、もっとすごいことをやろうとしている?!
勘九郎:はい。
加藤:正直言って、立ち回りは毎回、皆が息切れして倒れ込むくらい大変で、早く死ねるキャストが羨ましいくらいだったのですが、僕も再演では最後まで残ります。
勘九郎:あっ、そうか。今回は(最後まで立ち回りをやる)苦しみを味わえるんだね。(初演で海野六郎役、再演で根津甚八・豊臣秀頼役となる村井)良大もだ!海野六郎は最初に死にますから、僕らが最後の籾蔵(もみぐら)の闘いのシーンをやっているときに、良大は楽屋でモニターを見ながら、皆とけん玉やっていましたからね。
加藤:あの大立ち回りを、今度は僕がやらなきゃならない…。(苦笑い)
勘九郎:佐助と才蔵の一騎打ちもあります。
加藤:才蔵になることで演じるシーンも変わってきます。仙九郎と才蔵という因縁の対決もあります。そして勘九郎さんとの立ち回りもありますし、そこはすごく楽しみなところです。
勘九郎:そうですね。そして良大が海野から根津甚八・豊臣秀頼役になりますし。初演とはまったく違うものになると思います。
加藤:なにか新しいものを作るというよりも、作っていく段階で新しいものになっていくと思います。演出家も新しい試みをしたいと思っているでしょうし、殺陣師も初演と同じ殺陣をつけることはないと思います。こればっかりは、フタを開けてみないと分からないですね。

―今回は舞台と映画が同時期開幕・公開となりますね。
勘九郎:同じ作品なのに、全然違う物になると思います。舞台はそこで生きている人間が動いているというだけで伝えられる魅力があると思いますが、寄りの表情は映画でしか見られないですし、音楽もありますしね。
加藤:映画は「盆と正月が一緒に来たような」と堤監督がおっしゃっておられましたが、情報量も多いです。そして合戦シーンですね。真田丸のセットを作っての合戦のシーンは、大がかりで見ものだと思います。僕は映画では鎌之助役として馬にも乗りましたし、散っていくさまが舞台とはまた違う。そこに賭ける思いは映像でしか味わってもらえないとも思います。両方見て頂いて、映画ではこうだった、舞台ではどうだったと盛り上がって欲しいですね。自分も映画館に見に行きたいです。
勘九郎これだけのビッグプロジェクトはなかなか無いと思います。僕たちはあまり深く考えずに、持てる体力も表現力も出し尽くしたい。でないと、このプロジェクトには追いつけないと思っています。

IMG_4393

中村勘九郎&加藤和樹 サイン入り自撮りチェキプレゼントはこちらから!!

DSC04383

舞台『真田十勇士』
脚本:マキノノゾミ
演出:堤幸彦
出演者:中村勘九郎、加藤和樹、篠田麻里子、高橋光臣、村井良大、
駿河太郎、荒井敦史、栗山航、望月歩、青木健、
丸山敦史、石垣佑磨、山口馬木也、
加藤雅也、浅野ゆう子 ほか
2016年9月11日(日)~10月3日(月)新国立劇場 中劇場
2016年10月8日(土)~10日(月・祝)KAAT神奈川芸術劇場
2016年10月14日(金)~23日(日)兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
公式サイト : http://sanadajuyushi.jp/

映画『真田十勇士』
監督:堤幸彦
脚本:マキノノゾミ
出演:中村勘九郎 松坂桃李 大島優子 永山絢斗 加藤和樹 高橋光臣 石垣佑磨 駿河太郎 村井良大 荒井敦史 望月歩 青木健 伊武雅刀 佐藤二朗
野添義弘 / 松平健(特別出演) 加藤雅也 大竹しのぶ
公開日:2016年9月22日
公式サイト:  http://sanada10braves.jp/