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ゴージャスに開幕‼ ミュージカル『ビューティフル』水樹奈々「千穐楽までぶっ飛ばしていきたい」平原綾香「音楽のハグを届けたい」

11月5日(木)夜の部で平原綾香が、11月6日(金)昼の部にて水樹奈々が、ミュージカル『ビューティフル』の初日を迎えた。2017年の初演の成功を経て、主役の水樹と平原のWキャスト、共演者の中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治、剣 幸の続投での再演がかなった。
開幕を控えて行われたゲネプロの様子をお伝えする。  (写真提供/東宝演劇部) 公演は11月/28日(土)まで、帝国劇場にて上演。

本作は、1958年16歳でデビューし、1960年代には作曲家として、1970年シンガーソングライターとして多くの大ヒットを生み出し、アメリカを代表する歌手のひとりとなったキャロル・キングの波乱万丈の半生を数々の名曲と共に綴ったミュージカル。

音楽好きの作曲家を夢見る少女と、その周りの人たちの人生を丁寧に描いた心打つ物語であると同時に、キャロルが生み出した数々のヒット曲はもちろん、一世を風靡した曲の数々が、当時のスター歌手によるステージを思わせるゴージャスな演出で眼前に展開される最高のエンターテイメントショウだ。

【ゲネプロ】
オープニングは、名を成した後、カーネギーホールの舞台で歌うキャロルの姿。♪「So Far Away」伸びやかな声を響かせる。

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水樹奈々

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平原綾香

そして、場面は一転。音楽に夢中の16歳のキャロルが登場する。水樹と平原の、円熟した女性からキャピキャピの少女への瞬時の変身をお見逃しなく!

ニール・セダカがガールフレンドだったキャロル・キングに捧げた曲が、♪「おお!キャロル」が、だった…というエピソードが、エンターテイメント要素たっぷりに織り込まれる。ユーモアもたっぷり振りかけられた作品だと分かる嬉しいシーンだ。

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音楽プロデューサーのドニー・カーシュナー(武田真治)に自作の曲を売り込みに来たキャロル(平原綾香)

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曲を買ってもらえたキャロル(水樹奈々)だが、なかなか後が続かない。
そんな時に脚本を書いている青年ジェリー・ゴフィン(伊礼彼方)と出会い、作詞をジェリーに任せる。
伊礼彼方演じるジェリーの色男ぶりも絶品鑑賞ポイント!

苦労をしながら曲作りに励む中、出会った新進音楽家コンビは…

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キャロルの貴重な友人・ライバルとなるバリー・マン(中川晃教)とシンシア・ワイル(ソニン)。
中川とソニンの歌が素晴らしいのはご存じのはず。さらに、ふたりの掛け合いがまた飛び切り楽しい。
この作品でしか味わえないこのコンビの、この個性を是非とも見逃さないでほしい。
シンシアの1960年代ファッションも見どころのひとつ‼

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やがて二人は結婚。幸せ溢れる二人が歌うのは、温かな音楽。
苦労の末、ヒット曲が生まれ出す。

それを歌うのは

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ザ・ドリフターズ(The Drifters)‼

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シュレルズ(THE SHIRELLES)‼ と大スターたち。

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ライチャス・ブラザーズ (The Righteous Brothers)

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リトル・エヴァ(Little Eva)&ダンサーズが歌うのは♪「ロコ・モーション」

歌もダンスも抜群の12人のキャストが、数々の大スターに百変化。
目にも耳にもゴージャスなステージを次々に見せてくれる。
客席で踊りだしたくなること請け合います!!

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音楽制作は軌道に乗り出すも、二人の間には少しずつ距離が…

順風満帆に見える人生にも、実は深い悩みが潜んでいるもの。

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キャロル・キングの音楽を知る人はもちろん、知らない世代にもなぜか懐かしく感じられる心地よい楽曲の数々に乗せて、人生に立ち向かうキャロルの姿が描かれる。

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人とのつながりを大切にしながら、苦しみや困難に向き会おうとするキャロル。そこにいつも音楽があった。

何気ない台詞で笑いを起こす平原、生真面目で一途なキャロルの誠実さを体現する水樹。演劇としても味わい深い物語が、60年代後半から70年代への日本の歌謡曲のルーツを感じさせるような多彩な音楽で綴られる。多くの要素を含み持った帝劇らしい贅沢なミュージカルとなっていた。
初日の公演を終えたカーテンコールに登場したキャロル役の二人の言葉を最後にお伝えする。

万雷の拍手に迎えられ感極まった表情で登場した平原綾香。「お客様が誰もいないと思っていたから、こんなにたくさん来てくださって、すごくうれしく思っています。キャスト・スタッフ一同、心を込めて感謝しています。今日は覚悟を決めて来て頂いて、本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。
「大変な時代になってしまったのですが、キャロル・キングが『自分の思い通りにならない人生だったとしても、必ず人はなにか美しいものを見つけるのだ』と言ったように、心の豊かさだけは失ってはいけないと思っています。これから28日まで、毎日が千穐楽のような気持ちでと思っております。毎公演違っていろいろな事件も起きます。私たちは休演日以外は、毎日ここにいます。寂しいと思ったら、また会いに来てほしいです。みなさんのおかげで自信をもって前に進めるような気がします。音楽のハグをいっぱい皆さんに届けたいと思います」と語った。

この日、公式ブログで妊娠を発表した水樹奈々だが「大変な状況が続く中ですが、劇場に足を運んでくださりありがとうございます。3年ぶりの再演ということで、更にパワーアップした公演を届けられるようカンパニー一同、稽古を重ねて突っ走ってきました。この勢いでさらに情熱的に、さらにビューティフルに、そして笑顔あふれる作品を皆さんに届けていけるように千穐楽まで突き進んでいきたいと思っております。引き続き応援をよろしくお願いいたします。さらにパワフルなキャロルを届けられるように千穐楽までぶっ飛ばしていきたいと思います」と、エネルギッシュに語った。

ミュージカル『ビューティフル』
Cast
キャロル・キング・・・・・水樹奈々/平原綾香(Wキャスト)
バリー・マン・・・・・・・中川晃教
ジェリー・ゴフィン・・・・伊礼彼方
シンシア・ワイル・・・・・ソニン
ドニー・カーシュナー・・・武田真治
ジニー・クライン・・・・・剣 幸

伊藤広祥 神田恭兵 長谷川開 東山光明 山田元 山野靖博
清水彩花 菅谷真理恵 高城奈月子 塚本直 MARIA-E  ラリソン彩華

Creatives
脚本:ダグラス・マクグラス
音楽・詞:ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング
バリー・マン&シンシア・ワイルオリジナル
演出:マーク・ブルーニ
振付:ジョシュ・プリンス
翻訳:目黒 条  訳詞:湯川れい子  演出リステージ:上田一豪

♪公式サイト : https://www.tohostage.com/beautiful/