1928年のベルリンへタイムスリップ　夢を見せてくれる　ミュージカル『グランドホテル』公開ゲネプロ　GREEN　

in Report(STAGE/MUSICAL), STAGE/MUSICAL · 2016/04/11

Tags: グランドホテル, 中川晃教, 伊礼彼方, 吉原光夫, 安寿ミラ, 成河, 昆夏美, 湖月わたる, 真野恵里菜, 草刈民代, 藤岡正明

4月9日にトム・サザーランド新演出版ミュージカル『グランドホテル』の幕が開くのを前に、チームGREENの公開ゲネプロが行われた。

時は1928年。ベルリンのグランドホテルに集ったさまざまな人々の一夜の物語。
ここで人生を生き、人生を変えていく…

幕開けは、舞台稽古でも公開された20分を一気に見せるグランドオープニング。登場人物たちを一挙に紹介し、その音楽、衣装、セット、そしてキャストのエネルギーに圧倒される。

動画公開は12日の予定

その物語の主旋律となるのは、初めてこのホテルに宿泊しにやってきた、重病のユダヤ人、オットー・グリンゲライン（中川晃教）。
人生の終わりを豪華なホテルで過ごそうとやってきた。

そして大きな副旋律となるのは、引退興行を８回も行っているかつての世界的バレリーナ、グルシンスカヤ（安寿ミラ）と色男だが借金だらけの男爵、ガイゲルン男爵。
２人の運命的な出会い…そして恋…100年前の恋を描いているとは思えない、時代を超えた恋を見せてくれる。

倒産寸前の会社社長、プライシング（戸井勝海）は、葛藤のすえついた１つの嘘から転げ落ちていく。ビジネスマンとして、父として、男として…苦悩を見せる。
さまざまな役で登場してくる大山真志（写真右）は、ここでは弁護士として登場。恵まれた体格から迫力ある声を響かせている。

男爵に夢を託しながら、厳しい現実と向き合わざるえないタイピスト、フレムシェン（昆夏美）。定評ある歌に、キレのあるダンスも披露。

懸命に生きる人々の、懸命だからこそ悲しく美しい人生を、ダイナミックな音楽にのせて描いていく。
キャストすべてがしっかりとした歌で物語の中に観客を引き込み、1928年へとタイムスリップさせてくれる。ミュージカルらしい夢を見せ、苦い現実を生きる一筋の希望を与えてくれう。　幕が下りると「ブラボー！」という歓声と大きな拍手が響き渡った。