後列左から 住吉佑太（鼓童） 石塚充（鼓童） 坂本雅幸（鼓童）
前列左から 船橋裕一郎（鼓童代表） 坂東玉三郎 青木孝夫（北前船 代表取締役社長）
創立35周年を迎える鼓童が、2016年8月に3日間、毎夜違ったプログラムの特別コンサートをサントリーホールにて開催する。
5月30日（月）に、鼓童芸術監督 坂東玉三郎と鼓童のアーティストたちがそろい記者懇談会を行った。
1981年にベルリン芸術祭でデビューしてから35年。太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能で、世界４８ヵ国で5600回を超える公演を行ってきた鼓童。
坂東玉三郎は2000年に鼓童と縁を結び、2012年から芸術監督をつとめてきた。
鼓童 創立35周年 記念コンサートは、第一夜の8月18日（木）は新日本フィルハーモニー交響楽団との共演で、伊佐治 直、猿谷紀郎作曲の新曲を世界初演。鼓童とオーケストラ、現代音楽とのコラボを楽しむ夜となる。
8月19日（金）第二夜は、毎年1作生み出しているツアー作品で、2016年の新作「らせん」を世界初演する。
8月20日（土）第三夜は二部構成で、第一部は坂東玉三郎作曲の楽曲による鼓童の演奏会。第二部は、今もっとも注目されている２つのダンスパフォーマンスチーム「BLUE TOKYO」と「DAZZLE」と鼓童がコラボする。
三夜とも芸術監督をつとめる坂東玉三郎は「これから35周年から先も（鼓童は）新しい作品を作っていかねければならないし、新しいメンバーが太鼓を打って皆さんを楽しませていかねければならないと思います」と挨拶。
三日間の記念コンサートについては「ある種、集大成という意味はあると思います」「石井 眞木さん、富田勲さんから綿々と続いて、私、船橋、石塚、坂本くん、住吉くんたちが新しい曲を作って来た。それと今まで演奏してきた充実した曲が、3日詰まっている」と説明。記者から「『らせん』は36年目に向けての新たな1歩ですか？」と聞かれると、玉三郎は「できれば、そうなりたいと思いますが、「らせん」でございますから」「回っていても微妙に進んでいく、下がっていかないようにしたいと思います」とユーモラスに答えた。
玉三郎との印象的なエピソードは？」との質問に、鼓童代表の船橋裕一郎は「生き様すべてが舞台につながっているのだなぁと、ご一緒させて頂く時間の中で（感じています。）言葉のすべてが舞台につながっているということを身を持ってお話下さいます。その場限りではないのです。食事にしても、その日一日の行動にしても、すべてが舞台につながっているという覚悟であったり、そういったものを教えて頂いたと思っています。以前もそういうことをやっていたつもりではいたのですが、そのこだわりや突き詰め方、ここで終わりではないということを１つ１つ丁寧に教えて頂きました。」「一瞬たりとも気の抜けないなかでやっており、舞台につながっているので、充実した時間になっております」と心構えについて答えた。
石塚充は「『小さい音、優しい音は出せないのか』と言われます。そこにこだわっているというよりも、私たちがこれまでは大きな太鼓を力いっぱい叩いて、強い音をどれだけ遠くまでとばせるかというところにこだわっていたのですが、誰が聞いても聞き心地が良くて、音響が良すぎるホールでもうるさくなく、色の違いをはっきり聞き分けられるくらい弱い音を大事にしなさいと言われます。僕たちは体も大きく力も強いので、今でもそこが難しいところです」と実感のこもったエピソードを語った。
船橋が「鼓童のこれまで、これからが凝縮された3日間になる」という鼓童 創立35周年 記念コンサートの詳細は、特設サイトにて。
http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html
2016年8月18日（木）、19日（金）、20日（土）サントリーホール
8月18日（木） 第一夜 ～出逢い～
出演：鼓童、新日本フィルハーモニー交響楽団 指揮：下野竜也
猿谷紀郎、伊左治 直作曲によるオーケストラとの新曲を、それぞれ世界初演。
東洋と西洋の文化の出逢いと融合を体感いただける演奏会です。
8月19日（金） 第二夜 ～螺旋～
演出：坂東玉三郎
出演：鼓童
芸術監督・坂東玉三郎のもとで、進化を続ける太鼓芸能集団 鼓童の、舞台創造を展観できるコンサートです。
8月20日（土） 第三夜 ～飛翔～
演出：坂東玉三郎 出演：鼓童、ゲスト：BLUE TOKYO、DAZZLE
第一部は、坂東玉三郎作曲の楽曲による鼓童の演奏会、第二部は、坂東玉三郎構成による、男子新体操とストリートダンスをそれぞれルーツに持つダンスグループとのコラボレーションです。
http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html
