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「連続ドラマW 海に降る」有村架純クランクアップ会見レポート

海洋科学の研究を行う「JAMSTEC(海洋研究開発機構)」の全面協力を得て、有人潜水調査船「しんかい6500」の日本人初の女性パイロットの候補生である主人公が、亡き父の遺志を受け継ぎ、成長していくさまを描くWOWOWの「連続ドラマW 海に降る」の放送が10月10日(土)よりスタートする。

本作で連続ドラマ初主演を果たした有村架純が7月31日(金)、物語の舞台であり撮影も行われたJAMSTEC横須賀本部にてクランクアップ報告会見に臨み、山本剛義監督、監修を務めたJAMSTECの吉梅剛、岡野真紀子プロデューサーも出席。会見後には、有村は潜航服に身を包み、まさにこの日、マリアナ海溝の調査から1か月ぶりに帰港したばかりの実物の「しんかい6500」の前で、パイロットたちと写真撮影を行なった。

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岡野プロデューサーは、本作の企画の成り立ちについて、3年以上前に「JAMSTEC」の存在を初めて知ったことがきっかけであったと明かし、職員に話を聞く中で「『JAMSTECは地球、生命、海洋を理解するまで挑戦し続ける』という言葉を聞いてロマンを感じました。壮大な研究でありながらも、地震や環境など我々の身近に関係することでもあり、どうしても伝えたい、WOWOWとしてドラマにしたいと感じました」と語る。

有村は会見には、劇中の広報課配属時代の衣裳のジャケット姿で登場。連続ドラマ初主演となったが「不安はありましたが、台本を読んで、素敵な作品に出合えた嬉しさの方が大きかったです」と振り返る。自身、映画『アルマゲドン』が大好きとのことで「日本や世界の未来を背負っている機関であり、『アルマゲドン』と似ているなと思う部分もあり、燃える気持ちがわき上がってきました(笑)!」と明かした。

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演じた深雪は「男社会の中で立っていたい、『女だから』と言われたくない女の子」ということで「私も甘えることなく立っていけたらと思っていましたが、みなさんに助けられっぱなしでした(笑)」とも。潜水船の内部のシーンについては「3人しか乗れない小さな空間で、深海に着くまで8時間も過ごさなくてはならず、圧迫感や閉鎖感があり、作品の中で深雪も恐怖を感じるのですが、実際に乗ってみると怖い感じがありました。不思議な空間でしたね」と述懐した。

自身も潜水調査船のパイロットであり、潜水船内のシーンの指導にもあたった吉梅は「専門用語や独特な言い回しなども多いので、大丈夫かな? と心配だったんですが、実際に演じられるのを見て、すごくスムーズで驚きました。非常に狭い潜水船の中で、身振り手振りではなく、表情で勝負されているなと感じました」と有村さんのパイロットぶりに太鼓判を押す。

山本監督も有村の演技について「奥深く、複雑な思いを抱えた女性を表現してくれた」と絶賛。監督は実際に1500メートルの深海まで潜航し、撮影を行った。ちなみに、映画やドラマの監督が撮影で、この深さまで潜ったのは、他にはマリアナ海溝に潜行したジェームス・キャメロンだけとか…。当初は恐怖や圧迫感で「汗が止まらなかった」というが、深海まで到達すると「音もせず、生物もたくさんいない、どうやっても手が届かない、石ころにも触れられない中で、全てが神秘的に見えてきて、神々しさを感じ、落ち着きました」とうなずく。「誰も見たことがない世界をみなさまにお見せできると思います!」と自信をのぞかせた。

自身のシーンの撮影を全て終え、有村は改めて「知らないことがまだまだたくさんあるんだなと勉強しながら撮影させていただき、視野も広がりました」と充実した表情を見せる。「ロマンあふれる作品になっていると思いますので、ぜひ楽しみにしていてください!」と力強く語った。

WOWOW土曜オリジナルドラマ「連続ドラマW 海に降る」は10月10日(土)より放送開始(毎週土曜夜10:00/全6話[第1話無料放送])。