Open Close

中村勘九郎、松坂桃李に抱かれて飛んで「心地よかった」 映画『真田十勇士』クランクアップ報告会見

DSC_2590

映画『真田十勇士』のクランクアップ報告会見が3月17日、東京国際フォーラム ホールD7にて行われ、主演で猿飛佐助役の中村勘九郎、霧隠才蔵役の松坂桃李、火垂役の大島優子をはじめ、加藤雅也、大竹しのぶ、永山絢斗、加藤和樹、高橋光臣、石垣佑磨、駿河太郎、村井良大、荒井敦史、青木健と、堤幸彦監督が出席した。

豊臣・徳川の最後の決戦“大坂の陣”から400年となる2014年、大ヒットしたスペクタクル超大作舞台『真田十勇士』が、同作品の演出を手がけた堤幸彦監督により映画化。天下の名将と名高い真田幸村が実は腰抜けの武将であった、という人気脚本家マキノノゾミが大胆な発想による本作。幸村を本物の立派な武将に仕立てるため、猿飛佐助が大博打に打って出る。抜け忍仲間の霧隠才蔵を筆頭に、超個性的な10人が集まり、「真田十勇士」を結成し、徳川軍との決戦に挑んでいく様を描く。
NHK大河ドラマ『真田丸』が放送中で、まさに“真田イヤー”である今年、映画公開と同時期に、舞台再演も決定し、映画界と演劇界の世紀のダブルプロジェクトが始動する。

DSC_2153

会見では、和太鼓団体「信州上田・真田陣太鼓保存会」による真田陣太鼓「出陣」の披露でスタート。厳かな雰囲気のなか、キャスト陣が劇中の甲冑や着物姿で登場し、撮影中のエピソードや本作に掛ける想いなどを語った。

DSC_2313

DSC_2424

2014年の舞台に引き続き、猿飛佐助を演じる中村は、「舞台版の公演中に、『映画にしてくださいよ』と冗談を言っていたら本当になってしまって、さすが堤監督!」と笑いつつ、「時代劇、戦国物ということである程度は覚悟はしていましたが、予想を超える過酷な撮影でした」と撮影の苦労を振り返った。「しかし、ご覧の通り顔だけでなく心も美しい俳優陣のみなさま、そして優秀で信頼できるスタッフのみなさまのおかげで無事にクランクアップできました。セットも豪華でロケ地も広大なところで夢みたいな2カ月半でした」と参加の喜びを表した。

DSC_2472

DSC_2338

DSC_2594

クールな実力派忍者・霧隠才蔵役を演じる松坂は、「台本からは想像できないようなことが現場ではたくさん巻き起こっていまして。空を飛んだり馬とともに走ったり、敵陣に突っ込み敵兵をバッサバッサと斬り倒したり。少年マンガを地でいくようなアクションの連続で、楽しい日々を過ごしました」とコメント。
アクションシーンに関しては、監督からもかなりの無茶ぶりがあったようで、「一番びっくりしたのは『馬と一緒に走ってください』と監督に言われたことです」と告白。「『馬に乗って走るんですか?』と聞いたら『いや、馬と一緒に並走してください』と言われて・・・。『何を言ってるんだろうか・・・?』と(笑)。『監督、馬と同じスピードで走るのはさすがに無理です』と言うと、『いや、大丈夫です。やってください。あと忍者なんで、腕は絶対に振らないでください。同じスピードになったところを狙うので』とまで。不可能を可能にする監督だと思いました」と明かした。すると堤監督は、「10m走だと人間はどんな動物よりも速いんですよ。その10mの瞬間を使いましたから」とあっけらかん。松坂は、「そこを使ったみたいです」と苦笑いする。
一方の中村は「自分はワイヤーアクションはなかったんですが、才蔵に抱えられて飛ぶというシーンがありまして、すごく心地よかったです」とニッコリ。

DSC_2413

DSC_2402

才蔵に秘かな感情を抱く、くノ一・火垂役の大島は「木の側面を縦に走るという動きをワイヤーアクションでやったんですが・・・。 監督はなんでも私にやらせるんですよ(笑)」と吐露。堤監督が「完璧でした。木を縦に走る女優は、あなたしかいない!」と太鼓判を押すと、「自分へのチャレンジという意味では、初めてやったことだったので、幅が広がったなと思います。堤監督はイチイチすごいなと思いました。細かなところまで行き届いて、迫力のある斬新なものをお届けするというパワーを秘めている方。今回もご一緒させていただけることをとても嬉しく思っています」と感謝の気持ちを述べ、目を輝かせた。

DSC_2545

そんなキャストからの信頼が厚い堤監督は「とにかく面白いものにしなくてはいけないというプレッシャーを感じています。役者の熱量が半端ないです。日本映画でできる、あらゆることを詰め込んだ、盆・暮れ・正月がいっぺんにくるような映画に仕上げたいと思っています。そして、舞台も前回をさらに上回ることをしなければいけない。もてる全てのパワーをたたきつける作品にしたいです」と力をこめ、熱い想いを語った。

DSC_2615

DSC_2628

最後は、登壇者全員で威勢良く出陣の雄叫びをあげ、会見を終了した。

以下、他のキャストのコメントはこちら

DSC_2555

加藤(雅) :撮影中、1回だけ昼食がはいって、ほかはつなぎ(※軽食)で昼食時間がありませんでした(笑)。また、鎧をつけているので脱ぐと時間がかかるのでトイレにいけないため、あまり飲まず食わずで撮影していたのがすごく思い出に残っています。自分が演じた幸村というキャラクターは希代の名将と言われていた人物。そんな偉大な人間が実は気が弱かった、彼の功績はすべて偶然だった、という設定が非常に気に入っています。堤監督とは、どの程度までコメディをやればいいのか、最後死を覚悟したときに修羅のごとく立ち向かって本当の武将になる姿を描きたい、そこでのさじ加減がうまくいかないとウソになる、という話をしていました。

DSC_2431

大竹:12月で撮影が終わって、ほとんど外には出なかったので、みんなの苦労は分からないんですけど、合戦のカット割りを見せていただいて、「本当にこれを人がやるんですか?アニメにした方がいいんじゃないの?」と言ってしまったぐらいでした。お昼ご飯もほぼなく、夜遅くまで撮影し、撮影期間も延び、過酷な撮影だったと聞きましたが、キャスト・スタッフ含め一人一人が、映画を作ることに誇りを持っていた現場だなと思います。なかなかこういう現場はないので、それを動かす堤さんはイチイチ何者なんだろうなって思います。出来上がるのを楽しみにしています。

DSC_2562

永山:2役やれたことが嬉しかったです。過酷でしたが、みなさんと戦国時代にトリップできたのが嬉しかったです。

DSC_2239

加藤(和) :過酷でした。それ以上に楽しかったのが素直な気持ちです。舞台から参加させていただいているのですが、勘九郎さん筆頭にしたチーム感、それを引っ張ってくれる加藤雅也さん、映画に参加したみんながチーム一丸となって、このメンバーでしかできなかった作品に仕上がると思います。完成を楽しみにしています。

DSC_2453

高橋:時代劇を愛する人間としては、どういう作品になるか楽しみにしていたのですが、堤さんの演出にかかると、こんなにスケールが大きく、スピード感があって、笑えて泣ける時代劇になるんだと撮影中、毎日毎日感動していました。

石垣:舞台から参加させていただいていますが、チームワークがよく明るく楽しく撮影ができました。その中で闘っていく戦国の厳しさが画面からでてるのでは思います。ワイヤーアクションだったり、吊りがあったり、人としてありえない動きが多く、敵役だったので十勇士と共演シーンはあまりなかったのですが、役者としてこういう悪役をやってみたかったので光栄です。

駿河:舞台も大変でしたが、映画ではこんなに走らされるとは思っていませんでした。こんなに立ち回りがあるとも思っていませんでした。三好兄弟すごく強くて、ところどころで闘っていまして、今年38歳になりますが、まさか馬と並走するとは思っていませんでした。期待していてください。

村井:舞台から参加させていただいています。十勇士全員に個性があり、一度見れば好きになる素敵なキャラクターばかりです。面白おかしい、だけど最後泣けるというエンターテインメントな作品ができあがると思います。撮影は冬でたまに雪も降っているほどの寒さだったのですが、それを弾き飛ばすほどの役者さん・スタッフさんのアツさで画面いっぱいに男気が溢れていると思います。

荒井:映画からの参加ですが、素晴らしい先輩方と共演することにとてつもなく緊張していました。そんな僕を優しく迎え入れていただいて。とても勉強になりました。デビュー当時はこんな超大作に出れるとは思ってもいませんでした。撮影では、寒さの中で甲冑が防寒具になっていて助けられました。

青木:立ち回りが凄いという話を聞いていました。100~200名ほどのエキストラさんがいて甲冑をきて走り回ると、こんな感じが戦場だったのかなと思うぐらいで、すさまじい音と砂埃、爆発、、、すごい迫力でした。本気でぶつかり合っていく姿が凄かったので、スクリーンを通じて伝わるといいなと思います。

映画『真田十勇士』(配給:松竹・日活)は、
9月22日(祝・木)全国ロードショー!