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映画『楽園』/「悪人」「怒り」に続く、吉田修一 新たな最高傑作「犯罪小説集」!綾野 剛、杉咲 花、佐藤浩市 豪華俳優集結!

「悪人」「怒り」に続く、吉田修一 新たな最高傑作「犯罪小説集」
『64-ロクヨン-』 の瀬々敬久監督で映画化!

綾野 剛,杉咲 花,佐藤浩市 豪華俳優集結

罪を犯した人間と、取り巻く人々の業と哀しみ―
犯罪をめぐる“喪失”と“再生”を描く慟哭のヒューマン・サスペンス

映画 『楽園』

映画『楽園』宣材写真3名合成_クレジット有

楽園を知らない青年、楽園を探し求める少女、楽園を信じていた男― 人はなぜ、罪を犯すのか?

多数の著書が映像化され、今最も注目されるベストセラー作家・吉田修一。2007年「悪人」、2014年「怒り」に続き、自身、「こんなにも物語をコントロールできず、彼らの感情に呑み込まれそうになったのは初めて。」と語る、新たな最高傑作「犯罪小説集」を映画化!

青田に囲まれたY字路――。ある夏の日、幼女誘拐事件が起こった。未解決のまま、住民の胸には罪悪感だけがしこりのように残り、事件直前まで被害者と一緒にいた紡は心に深い傷を負った。それから12年後―、再びそこで2つの悲劇が起こる。少女が行方不明となり、町営住宅で暮らす豪士が容疑者として疑われた。追い詰められ、街へと逃れるが、そこで豪士は驚愕の行動に出るのだった―。そしてY字路に続く集落、愛犬と暮らす養蜂家の善次郎は、村おこしの事業を進めていたが、話のこじれから村中の非難を受け、村八分状態に。善次郎は狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する―。被害者の親友だった少女、容疑者の青年、そして限界集落で暮らす男。なぜ人は罪を犯すのか?なぜ自分だけ生き残ってしまったのか?それぞれの人生が交錯するとき、物語は衝撃のラストへと導かれる。

主人公・豪士役には、演じる役柄の幅広さとその演技力が高く評価され、主演作多数の超人気実力派俳優・綾野 剛。『怒り』でも好演を魅せた綾野が、本作では容疑者の孤独な青年という難しい役どころに挑戦する。紡には、TV・映画で幅広く活躍し、急成長を遂げる若手注目女優・杉咲 花。心に負った深い傷を抱えながら、もがき生きる少女を熱演する。善次郎には、その存在感で作品世界を支える、日本を代表する俳優・佐藤浩市。狂気へと転落していく男の心情を安定の演技力で表現している。監督は、『64-ロクヨン-』で大ヒットを打ち出した、瀬々敬久。豪華キャスト,スタッフが集結し、2019年新たな衝撃作が誕生する。

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<あらすじ>
豪士(綾野剛)は、母親と共にリサイクル品を販売しながら孤独な日々を過ごしていた。ある夏の日、青田に囲まれたY字路で幼女・愛華の誘拐事件が起こった。犯人は見つからず、事件直前まで愛華と一緒にいた紡は、心に深い傷を負うこことなった。事件から12年後―、高校を卒業した紡(杉咲花)は、街のホームセンターで働いていた。祭りの前日、準備で集まった公民館で、紡は豪士と出会い、孤独な豪士に対して感情が芽生える。そして祭りの日―、12年前と同じY字路で、再び少女が行方不明となる。やがて豪士が犯人だと疑われた。追い詰められ、街へと逃れるが、そこで豪士は驚愕の行動に出るのだった―。それから1年後、東京の青果市場で働く紡。Y字路に続く限界集落では、養蜂家の善次郎(佐藤浩市)が愛犬レオと生活していた。祭りの前日、手伝いで地元に帰省していた紡は善次郎と出会う。そんなある日、善次郎が計画していた村おこしの話がこじれ、村人たちの怒りを買ってしまう。村八分によって善次郎は狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する――。

<キャスト&キャラクター>
●綾野 剛:中村豪士 なかむらたけし
母親と共にリサイクル品販売をする孤独な青年。
●杉咲 花:湯川 紡 ゆかわつむぎ
未解決の幼女誘拐事件の被害者と事件直前まで一緒にいた少女。心に傷を負い、苦しみながら生きる。
●佐藤浩市:田中善次郎 たなかぜんじろう
父親の介護のため村へと戻り、愛犬レオと暮らす養蜂家。村おこし事業を進めるが・・・。

<原作>
原作:吉田修一「犯罪小説集」(KADOKAWA刊)
●吉田修一
1968年生まれ、長崎市出身。97年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞し作家デビュー。02年「パレード」で第15回山本周五郎賞、同年「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受賞。07年「悪人」で第61回毎日出版文化賞と、第34回大佛次郎賞。10年「横道世之介」で第23回柴田錬三郎賞を受賞。著書に「女たちは二度遊ぶ」「怒り」「森は知っている」など多数。

<監督・脚本>
監督・脚本:瀬々敬久
●瀬々敬久
1960年生まれ、大分県出身。京都大学卒業後、助監督を経て、89年『課外授業 暴行』で監督デビュー。以降、『MOONCHILD』(03)、『感染列島』(09)などの劇場映画から、ドキュメンタリー、テレビなど様々な作品を発表。『ヘヴンズ ストーリー』(10)では第61回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞とNETPAC賞の二冠を獲得。『アントキノイノチ』(11)では第35回モントリオール世界映画祭でイノベーションアワードを受賞。『64-ロクヨン-前編』(16)では第40回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞。『最低。』(17)では第30回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品。その後も、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(17)、『友罪』、『菊とギロチン』(18)などが劇場公開された。

<コメント>
●綾野 剛
ただただ、そこに存在する事。映るのではなく、居る。それだけです。
杉咲さん、浩市さん、お二人との大切な時間を、愛おしく抱きしめながら過ごしたいと思います。

●杉咲 花
綾野さんとは、これまで何度か映画の授賞式などでお会いする機会があり、その度に「いつか一緒にやろうね」と声を掛けてくださっていたので、今回ついにご一緒させていただけることをとても嬉しく思います。そして4年前、映画の世界にほぼ初めて足を踏み入れたあの頃の私に、格好良くて優しいお人柄で、その背中で、色々なことを教えてくださった尊敬する佐藤さんとまたご一緒させていただけること、心から幸せに思います。
紡は難しい役ですが、どうか彼女がこの映画の中の一筋の光になりますように。
初めての瀬々組、心して臨みたいと思います!

●佐藤浩市
人種、宗教、個人で心の折れ方バランスの崩れ方は多様です、人の数だけある。他人がそれを解りたいと思うのは日常の生活に余計な不安を取り除きたい、安心に暮らしていきたいという当然の思いです。しかし最後のスイッチが何処に在るのか?それは壊れていくその人自身にも分からない。
作者の吉田さんも監督の瀬々さんも、そして僕自身も、最後に背中を押されるその瞬間の人間の脆さ、怖さに目を向けていきたい。『楽園』はそれを体現する作品です。

●吉田修一
私が描いた「犯罪」と、瀬々監督が思い描く「楽園」が、スクリーンの中でどのように響き合い、どのような「人間」のドラマを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。原作となる二つの短編から飛躍した大きな物語が、そこに生まれることを信じております。

●瀬々敬久監督
人はどこかに楽園を探して生きているような気がする。一方で、日常は犯罪事件で覆われ、人々はそれを見聞きし、生活している。罪を犯す人も、それをワイドショーで追う自分らも、実はどこかで楽園を探しているのではないか。吉田さんの「犯罪小説集」を初めて読んだ時、そんな印象を与えられた。長年のファンである吉田さんの小説は、今回も犯罪を通して、生きる意味を問うていたのだ。何とか映画にしたいと思った。短編集を一本の長編映画の脚本にするには様々な格闘があったが、何とか形に出来たと思う。さらに俳優たちの参加。綾野剛さんの持つ繊細さと危うさ、杉咲花さんの凛とした純粋さ、映画に生々しい力を与えてくれると思う。そして今回は佐藤浩市さんに静謐な狂気を。そんな震える魂を共に描き、今までにない犯罪と人生の映画になることを目指し、現場に臨もうと思っています。

●プロデューサー KADOKAWA 二宮直彦
今から2年前「犯罪小説集」刊行間もない時に瀬々監督から映画化したいという強いご意志を聞き、是非とオファーさせていただきました。
独立した短編集という構成故に映画はどのように作り上げるか試行錯誤の日々が続きました。ただ、監督の脚本は改訂を重ねるごとに深みを増しながら磨かれていき作品の核心を捉えていきました。吉田さんとも意見交換を頻繁に行い、脚本はさらなるステージに昇華され形が出来上がりました。瀬々監督と吉田さんが作り上げたこの強い磁場に共鳴するようにキャスティングは綾野剛さん、杉咲花さん、そして佐藤浩市さんと日本を代表する豪華俳優陣にご参加いただく事になり全てのピースが揃いました。
原作タイトル通りクライムサスペンスであると共に、本作は日常から遠い向こう側の話ではなく、数ミリの違いで裏側に人をひっくり返す、どうしようもない生きていく事の業を描く人間ドラマです。平成最後、燃えるように暑い今年の夏に負けない熱量を持った作品になると確信しています。

綾野 剛 杉咲 花 佐藤浩市
原作:吉田修一「犯罪小説集」 (KADOKAWA刊)
監督・脚本:瀬々敬久
© 2019「楽園」製作委員会
配給:KADOKAWA

2019年 全国公開