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石川雷蔵、主役を演じるも夢は名バイプレイヤー!「周りに振り回されながらも自分の色を出していけたら」 舞台『ワイルド番地』で見せたい“チーム力”

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劇団ホチキス最新作「ワイルド番地」が2024年4月5日(金)〜 4月14日(日)にて上演される。決闘を用いて白黒はっきりさせることができる「決闘法」ができた架空の国の架空の市役所で巻き起こる騒動を描く本作。主演を務めるのは若手俳優・石川雷蔵。

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドンドラゴクウ/桃谷ジロウ役でレギュラー出演し、昨年11月には舞台「SHELL」にて初めて舞台に出演した石川雷蔵が、早くも舞台で初主演を飾る!
今は演じることに夢中だという彼に、本公演の魅力と役者としての意気込みを聞いた。

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― 舞台「ワイルド番地」の主演のお話を初めてお話を聞いたときはいかがでしたか?

昨年『SHELL』という舞台に出演させていただきましたが、その後に朗読劇をやらせていただいたものの、ほぼ2回目の舞台でまさか主演をいただけるとは思ってもいなかったので、お話をいただいたときは本当に驚きました。

― 今回はとても元気な役がらですね。

真っ直ぐで元気で明るい北原聡という青年です。周りの皆さんもとても濃いキャラクターを演じてくださっているので、振り回されながらも自分の色を出していけたらなと思っています。

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― 最初に台本を読んだときの感想を教えてください。

台本を読みながら声を出して笑っちゃうくらい、めちゃくちゃ面白いなと思いました。その中でも伝えたいものがあって、しっかりと軸がある感じがしたので、これが舞台で披露できたら本当に面白いだろうなと思いました。

― 北原聡という役はご自身と似ている?

あんまり似ていないかもしれないですが・・・、自分の意思を持って行動する部分は僕自身と重なる部分はあるかもしれません。自分と似てない部分も理解できるし、共感することが多いので演じやすいキャラクターです。 冒頭で彼の過去の話が出てきますが、そこはちょっと自分と似ていると思います。僕はずっとサッカーをやっていたので、チームメイトがちゃんとしないと嫌だったんです。負けず嫌いというか、理不尽なことが凄く嫌いだったので、そこは凄く似ていると思います。

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― そんなサッカー少年が芸能界に入るきっかけは何だったのですか?

スターダストプロモーションのオーディションを受けたのですが、よくある親が勝手に応募した・・・というやつです(笑)。実は、中学校のときに一時期不登校になって、サッカーもやめてしまって、引きこもりの時期があって。そのときに母親が“何かやらせなきゃいけない”と思ったらしく、たまたまその時期にオーディションがあったので、嫌々写真を撮られて勝手に送られて「恵比寿に行ってこい」と言われたという感じです(笑)。

― そうだったんですか? 自分からやりたいと思っていたわけではなかったんですね。それが、どうして役者を目指そうと思うようになったのでしょうか?

サッカーをやっていたときもそうですが、1つのことに集中すると、それしか見えなくなる性格なんです。これをやる!と決めたらそれに向かって一直線に進んでいくというか。
事務所に入ったころは単発のお仕事やエキストラのお仕事くらいだったので、目上の人から意見を言っていただく機会や、ベテランの俳優さんとお話をさせていただくことはありませんでした。『高津川』(2022年/錦織良成監督)という映画に出演させていただいたときに、自分より二回り以上も年齢が上で凄く有名な役者さんが、台本にびっしり何かを書きこんでいて、監督にも意見や相談をされている姿を見て、それって一番下っ端で年齢も足りてない俺が、まずやらなきゃいけないんじゃないかと痛感しました。あんなに売れている方たちがこんなに努力されているということは、俺はそれ以上のことをしなきゃ絶対ダメじゃないかと。そこでスイッチが入って、ギアが変わりました。自分の中で、目指したい俳優像が明確に見えてきて、そこからどんどんのめり込んでいきました。

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― とても刺激的な現場だったのですね。

はい。本当にその現場に行かなかったら、今でもなんとなくフラフラと続けていたかもしれないですね(笑)。本当に最初は何をどうしたらいいのかわからなかったですが、先輩方から色々アドバイスをいただいて吸収することがたくさんありました。

― “雷蔵”というとても素敵なお名前は本名なんですね。

そうなんです。両親が“市川雷蔵”さんが昔から好きでつけてくれました。ちょっと古風すぎるんじゃないかと周りから色々言われたらしいのですが、この名前なら他の人と被らないだろうし、カッコ良くてなおかつ苗字も1字違いで似ているのでこの名前にしよう!ということになったと聞いています。一度で名前を憶えてもらえるし、漢字もカッコいいし、いい名前を付けてもらって感謝しています。

― お友達からは何と呼ばれているんですか?

そのまま“雷蔵”と呼ばれています。叔母とかには“雷ちゃん”とか言われることもあります。以前の舞台出演のとき「みんなであだ名をつけよう」ということがあって、そのときは“らいらい”って呼ばれていました(笑)。

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― お稽古は始まっていると思いますが、お稽古の現場の様子はいかがですか?

凄く熱量が高いです。皆さんがエネルギッシュですし、僕自身の役も凄く元気なので、「一旦、ブレイク挟みまーす」と休憩に入ると、ふ~っ!ってなるくらいです。体温もガーッと上がりますし、昨日も鼻血出しました(笑)。昨日の稽古の半分くらいは鼻にティッシュを詰めてやってました(笑)。

― これまでも映画やドラマなど色々な経験をされてきましたが、舞台はまた違う魅力があるかと思います。舞台を経験されていかがですか?

めちゃくちゃ楽しいですね。もちろん映像作品も魅力的ですが、同じ作品に出演していても共演シーンがないと一度も会わない方もいたりするんです。でも、舞台では毎日みんなと顔を合わせて作り上げていくので、“チーム”という感覚が強い。元々サッカーでチームスポーツをやっていたこともありますが、とても居心地がいいです。

あと、映像はカメラの力やマイクの力が凄く大きいし、アップで撮ってもらうと画面には僕の顔しか映らないし、そこしか見えない。そういう点ではカメラやアングルなどに助けられるところも多少なりともありますが、舞台は全部を観ることができます。誰がどこを見ていてもいいんです。自分がファンの人をずっと見ている方もいらっしゃいますし。どこから見ても、どれだけ離れていても、自分の声や動作でどれだけ伝えられるかが重要なので、映像と違うやりがいがあります。

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― 舞台はお客さんの反応によっても出来上がりが変わると思うので、稽古だけじゃなくて、本番も毎公演戦いですね。

そうですね。劇団の皆さんも、たぶん本番で色々(アドリブなどを)入れてきたりとかすると思うので、楽しみながら舞台に立ちたいと思います。

― それでは、本公演「ワイルド番地」の魅力を教えてください。

劇中には様々な”決闘“が出てきますが、銃を撃ったり刀を振ったりというような暴力ではありません。皆さんも体験したことのあるような題材の”戦い“をどれだけ本気でやっているかが注目ポイントで、ふざけているように見えて本人たちは本気なんです。そこが面白くもあり、ちょっと感動もあって。観ている皆さんにもいろんな感情が湧いてくると思います。僕らの熱を感じて劇場に化学反応が起きたら本当に嬉しいです。

― 演じる中で、心がけていることはありますか?

どんな作品でも、自分が演じている役の心情をどれだけ丁寧に伝えられるかということをいつも意識しています。そのためには自分が一番(その役の)理解者にならなければいけない。観てくださる皆さんに伝えるには自分が思っている5倍くらいちゃんとやらないと絶対に伝わらないと思っているので。

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― その気持ちを維持するために日々努力していることはありますか?

何かを意識してやっていることは特にありませんが・・・。これは自分の性格かもしれませんが、自分の昨日の行いを分析するところがあります。「どうしてあの時にああ言っちゃったんだろうな」とか、自分の気持ちと相手の態度や言葉、その言い方や視線、自分が置かれた状況を分析して、「あれは言っちゃいけなかったな」とか「いや、言って正解だろう」とか、振り返ることがよくあります。みんなとご飯に出かけたときも、自分も盛り上がることもありますが、どこか俯瞰して自分も含めて客観視することを意識せずともやっているときがあります。

― ところで、お芝居以外に今ハマっているものはありますか?

筋トレはずっと続けていますが、最近、フィルムカメラを買ったんです。色々試して撮っていますが、最初は真っ黒と真っ白だらけで(笑)。いま勉強中です。けっこう夢中になっています。

― 素敵な趣味ですね。いつかファンの皆さんにも写真をお披露目してほしいです。

そうですね。キレイに撮れるようになったら、是非!(笑)。

― 石川さんの活力になるものは?

やっぱり、ご飯ですね。僕は唐揚げが好きなんですが、特に母が作る唐揚げが凄く美味しくて好きです。普段は体作りのために自分で食事を作るようにしていて揚げ物を控えていますが、今日は頑張ったなと思ったときに、母の唐揚げがあったら勢い止まらずに食べちゃいます。

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― この作品で北原は決闘課に就職しますが、石川さんがもしも役者のお仕事をしていなかったら、何の仕事がいいですか?

やりたいことは小さいころから色々変わっていますが、最初はダンサーになりたいって言っていて、その後サッカー選手になって、高校の時に調理部に入っていたので料理人もいいなと。もし、芸能の仕事をしてなかったら、バックパッカーとかもいいかもしれませんね。いろんなところに行ってみたいです。でも、やっぱり今は役者が一番でお芝居をもっともっとやりたいです。

― どんな役者さん目指しますか?

今回は主役をやらせいただきますし、主役をできるということはとても光栄なことだとは思いますが、僕は以前からずっと名バイプレイヤーに憧れがあります。主役の人が輝けるのはその周りの役者さんの技量も大きいと思うので、その力って凄くカッコいいなと感じています。主役の人ほど出番はなかったとしても、いいスパイスになって存在感があって、色々な役を演じられて色んな人を支えられる、そんな役者になりたいです。

― 具体的に憧れの俳優さんとはいらっしゃいますか?

作品ごとにいらっしゃいますから、具体的には難しいですが・・・(しばし考えて)
最近凄いなと思ったのは、リリーフランキーさんとかピエール瀧さんです。凄く悪い役をやっていたかと思えば、いい感じの上司や気の優しいお父さんやおじいちゃんを演じていて、お二人が出ているから観ちゃうという作品もあります。僕もこれから色々な経験をして、それを人生の糧にして演技に活かせていけたらいいなと思います。

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― 最後に、「ワイルド番地」の公演を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。

稽古が始まってもう1日目からこれは面白いぞ!と、僕も肌で感じています。キャラが濃いメンバーが集まっているので、みんなで演技バトルをしながら僕たちも楽しんで全力で臨んでいます。観てくださる皆さんも、絶対楽しんでいただける作品になると思いますので、楽しむ覚悟で安心して劇場にいらしてください!

【石川雷蔵(Raizo Ishikawa)
2003年9月10日、埼玉県出身。2019年映画『愛唄―約束のナクヒト―』で役者デビュー。主な出演作にドラマ「暴太郎戦隊ドンブラザース」、「もしも、イケメンだけの高校があったら」「17.3 about a sex」「相棒SideA/SideB」。映画『高津川』『午前0時、キスしに来てよ』『望み』。舞台は『SHELL』に続き、『ワイルド番地』が2作目となる。

撮影:ナカムラヨシノーブ

Wildbanchi

舞台『ワイルド番地』
時は現代。個人間で起こるいざこざを”決闘”を通して決着させる法律『決闘法』が制定される。しかし、決闘をするには役所に申請をする必要があった。身体への危害、生死に関わる危険行為は避けるなど、細かいルールも設けられおり、決闘するのも一苦労。市民の皆様がスムーズに決闘を行えるように、各市町村には、決闘を取り仕切る『決闘課』ができた。そんな『決闘課』に一人の若者が配属される…。

公演日:2024年4月5日(金)〜4月14日(日)
会場:あうるすぽっと
170-0013 東京都豊島区東池袋4-5-2
ライズアリーナビル2F

<キャスト/スタッフ>
【出演】
石川雷蔵

山﨑雅志
松井勇歩
正木郁
小坂涼太郎
日向野祥
齋藤陽介
野口オリジナル
本西彩希帆
内村理沙
山本洋輔

我膳導
小玉久仁子

【脚本・演出】
米山和仁

公式サイト:https://hotchkiss.jp/wild/

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