2026年10月28日(水) ~11月4日(水)に新国立劇場 小劇場にて上演される朗読劇『たとへば君 四十年の恋歌』について、9月16日に出演する本木雅弘、森口瑤子と、原作者の永田和宏が登壇しての取材会が行われた。

永田和宏 本木雅弘 森口瑤子
本作の原作は、永田和宏・河野裕子夫妻が40年にわたり短歌で交わしてきた“愛の往復書簡”。 タイトルとなったのは、歌人である河野裕子が、永田和宏との出会いの頃に詠んだ歌「たとへば君ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」。
やがてふたりは結婚。河野裕子が64 歳で亡くなるまで、40年にわたり、ふたりは歌人として、お互いを恋の対象として歌を詠み合い、歌で心を通わしてきた。
その濃密な物語を、オリジナル楽曲のピアノとチェロによる生演奏の響きと共に、本木雅弘と森口瑤子が朗読劇として立ち上げる。
取材会では、本木と森口が作品への意気込みを、永田は本作への期待を語った。
本木は「私は、朗読劇は初めての挑戦。そして舞台に立つのは、1995年の『女中たち』以来、31年ぶりなんです。その緊張感はありますが、昨年の12月に60歳になりまして。元々なんとなく出不精という意識があり、多くの仕事に携わらないようにしていたのですけれど、還暦イヤーは新しく生まれ変わる、刺激に身を晒すという意味も含めて、ご縁があって物理的にも合うものであればオファーをたくさん受けてみようという意識でいたので、この作品にぴったりハマりました」と明かした。
さらに「おふたりが互いを徹底的に見つめ合ってきたという関係性がとても強いし、羨ましい。その力をとにかく自分もいただきながら、自分自身の貴重な体験にもしたい」「森口さんとは初共演ですが、本読みをして『預けられるな』と思いました。年もわりと近いですし、それぞれに結婚して子育てして、それなりに経験値があると思うので、それに照らしながらリアルなお芝居ができたら」と意気込んだ。
永田はドラマ『友情~平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」~』 (2017年・テレビ朝日系)で、本木が演じた平尾役を見て「ほんとに鳥肌が立ったんですよ。あまりにも平尾さんにそっくりで。僕は山中伸弥とも20年来の友人で、平尾さんとも何度も飲みに行ったり食事したりしていたので、個人的に2人ともよく知っているんです」と明かした。
本木が自分の役を演じることについて、「(本木は)とにかくかっこよすぎるし、美しすぎるし、どうしようと思っているのが本当のところです。もったいなさすぎです」と笑顔に。
森口は「私も舞台はほぼやったことがなく、最近では朗読劇を5年前にたった1日やっただけなので、非常に怖い」と言いつつも「(上演台本・演出の)星田良子さんから『森口さんにぴったりよ』とこのお話をいただいて、永田先生のご本を読ませていただいたら、よく心が騒ぐと言いますけど、文字どおりざわざわと大変な状態になり、数日読みふけりました」と思いを明かした。「おふたりが心底喧嘩をして、心底心配して愛情を持っているのが、短歌の往復だけでもすごく感じ取られます。そこを見てらっしゃる方にも、少しでもわかっていただけるといいなというのが私の希望です」と語った。
永田は「河野裕子は繊細だけど笑い出したら止まらない陽気な人でした。森口さんには今日初めてお会いしたのですが、本にはなかなか書けなかった彼女の面白いところを上手く出していただければ嬉しいと思っています」とリクエスト。
森口は「星田さんからは『キラキラしてください』と。それがもうひとつの課題です」と語っていたが、それはまさに永田のリクエストに呼応するような演出に思われた。

【この日初公開されたビジュアルは奇跡の1枚】

本木「河野さんと永田先生の関係性と時間が重なっているような、すれ違っているような、そして一体となっているような、届かない部分もあるような、不思議なビジュアル。後から合成したのではなく、私と森口さんが舞台に立つように並んで、趣くままにポーズをとったライブな撮影での奇跡的な1枚」
森口「“初めまして”でのいきなりの撮影でした。横で本木さんがいろいろなポーズをとっておられるのを、見ることはできなくて、横でオーラを感じながら、『じゃあ私はこうしたい』と思いながら撮らせていただいた1枚。満足したビジュアルになっているのではないかと思います」
最後に本木は「言葉だけでは伝えきれない、その奥をどう読み取っていくか。難しいことのように聞こえますけれども、この作品を感覚的に観ていただけると、届くもの、拾えるものがあると思います。本当に小さな劇場ですけれど、皆さんとの一期一会、瞬間で通じ合ったりできたらと思いますので、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います」と取材を締め括った。
朗読劇『たとへば君 四十年の恋歌』
2026年10月28日(水) ~11月4日(水) 新国立劇場小劇場
原作: 河野裕子・永田和宏著『たとへば君四十年の恋歌』(文春文庫)
上演台本・演出: 星田良子
音楽:中村匡宏
出演:本木雅弘 森口瑤子
演奏:西尾周祐(ピアノ)中西哲人(チェロ)
公式サイト https://artistjapan.co.jp/ajrt_tatohebakimi2026/


















