期待の若手歌舞伎俳優・片岡千之助、初のシェイクスピア作品として注目の舞台、ルネサンス音楽劇『ハムレット』が9月3日(水)より東京・新国立劇場 小劇場にて、 9月13日(土)より京都・先斗町歌舞練場にて開幕する。
都内で行われたアクション稽古の模様を伝えるレポートが届いた。
本作の見どころの一つであるハムレットとレアティーズの剣術試合は、クライマックスの大事なシーンだ。稽古参加者はハムレット役・片岡千之助とレアティーズ役・高田翔。そしてそのシーンに立ち合うオズリック役・和田裕太と演出家・彌勒忠史が安全用の黒手袋をはめスタンバイ。
程なくワークショップからスタート、まずは心構えから、そして道具の説明や所作、剣の持ち方がレクチャーされた。
アクション稽古を行うのは、世界最高峰の安全管理をアメリカで学び、俳優や宝塚歌劇団、劇団四季などとの作品作りで魅せる戦いの専門家、ファイトディレクターとして国内外で活躍している新美智士氏。ハムレットの時代の西洋剣術は、もちろん日本の殺陣と全く異なるもので、日本は急所を狙う殺陣なので安全な道具を使うが、海外は致命傷にならないところを狙う殺陣で危険な道具を使うという。この大きな違いから、あらためて緊張感が増していく。
次に基本のテクニックとして、攻めと防御を学ぶ。剣を握る手の向き、持ち方の意識など実にルールが細かい。新美コーチの実演から再現していく作業を繰り返していた。
合間に披露される豆知識では、決闘は先に出血した方が負けのルールから“わかりやすい白を着る”、
剣が交わる音は剣のセリフであるなどアクション以外の面もレクチャーされ、千之助氏さんは今まで見てきた洋画や舞台の新たな発見に納得する場面も。さらに綺麗に見える剣の抜き差しとは? 剣を腰に下げて歩き方や手の置き場所は? 高田さんからは、剣を下げてひざまずく所作は?と物語に付随する質問が投げかけられ、新美コーチの技術と言葉はその場にいるスタッフまでも夢中になってしまった。
ワークショップが終わると、いよいよ試合シーンの殺陣付けがスタート。今までの攻めと防御のテクニックに加えフットワークが追加されていく。まずは新美コーチが相手となり、ゆっくり振りをつけて行く。腕腕、足足、突いて、下がって、飛んで、絡んで…。
千之助さん、高田さんはコーチの後ろで同じ動きを模写し身体で覚える作業を続ける。和田さんと演出の彌勒さんも負けずに模写、徐々に重みを増す剣に全員汗だくだ。
日本の殺陣にある “すり足”は西洋では無いが、ついすり足をしてしまい笑いが起きるなど緊張と緩和、貴重な時間が進んでいた。
更にセリフを交えながら剣術を入れ込む段階に入ると、目線の意識を学ぶことに。
“弱者は剣を見て、強者は目を見る”。目線の演技から役の印象を変化させる表現があるという。
妹を失い怒りのレアティーズ(高田)と、挑発するハムレット(千之助)の試合シーンはどう完成するのか、ぜひ劇場で確認して欲しい。
新美コーチこだわりの“正しい西洋剣術、魅せる殺陣”とは。所作や美しさ、テクニックを学ぶ確かな時間となった。
ルネサンス音楽劇『ハムレット』
作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:彌勒忠史
東京公演:2025年9月3日(水)~9日(火)新国立劇場 小劇場
京都公演:2025年9月13日(土)~15日(月祝)先斗町歌舞練場
キャスト:片岡千之助/花乃まりあ、高田翔、山本一慶、朝月希和/福井晶一 ほか
演奏:リュート:高本一郎、リコーダー:織田優子、ヴィオラ・ダ・ガンバ:頼田 麗
料金:S席10,000円 A席8,000円(税込・全席指定)
取り扱い:アーティストジャパン、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット、カンフェティ
お問い合わせ:アーティストジャパン 03-6820-3500 https://artistjapan.co.jp/
公式ホームページ:https://artistjapan.co.jp/hamlet2025/
企画・製作:アーティストジャパン