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バレエ 「えんとつ町のプペル」熱気あふれる リハーサルをお届け

2023 年9⽉23 ⽇(⼟)・24 ⽇(⽇)、新宿⽂化センター ⼤ホールにて上演される バレエ 「えんとつ町のプペル」の稽古場の様子が、8月末に公開された。リハーサル(稽古)での写真を、リハーサル後の取材会でのトークと併せてご紹介する。

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⼋幡顕光 ⽵⽥仁美 ⾵間⾃然 ⽩⽯あゆ美

⼤きな反響を呼んだ絵本「えんとつ町のプペル」をバレエ化する今回の公演は、振付を気鋭の若⼿・宝満直也が担当。音楽監督にはバレエ指揮者の冨田実里を迎え、プペル&ブルーノを⾵間⾃然、ルビッチを⽵⽥仁美(元NBA バレエ団プリンシパル)。さらにスコップに⼋幡顕光(元新国⽴劇場バレエ団プリンシパル)、レベッカに⽩⽯あゆ美(元 K-BALLET COMPANY プリンシパル)という出演者に、⽣オーケストラ演奏という豪華な公演となる。

さらに、「家族で楽しめるひと時を」という製作総指揮の関巴瑠花のアイデアのもと、ファミリー席・ファミリー応援席も設けられ、普段劇場に入ることのできない 0 歳から 3 歳の子どもたちも一緒にバレエ鑑賞が楽しめる。
リハ―サル終了後、出演者の4人が写真撮影に応じてくれ、宝満直也と関巴瑠花も加わった6人での取材会が行われた。

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―主演の方以外はオーディションで選ばれたそうですね。
:風間さんと竹田さんを除く、スコップ役の八幡さん、レベッカ役の白石さんから子役まで、オーディションで決定しました。4月の初めから頻繁にリハーサルをしていて、8月からは特に回数を増やして詰めをしています。どのリハーサルもすごい熱量でやってくれています。主役はひっぱってくれていて、群舞のみなさんもオーディションのときから、ガラスがくもるほどすごくて、そのエネルギーを落とすことなく今に至ります。

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―総監督として、作品全体についていかがですか?
:作品の中身には自信を持って全員で「素晴らしい作品です」と叫べる内容で、ここから1か月、もっとよくなります。なので、ぜひ多くの人に見に来ていただきたいと思っています。

―宝満さんがキャストに感じていることは?
宝満:ありがとうしかないですね。(竹田、八幡の)ふたりはよく知っているのですが、自然さんとはご一緒するのは今回が初めて。リハーサルで僕が言ったことに対して、バーンと想像を超えることをリターンしてくれるので、こっちも燃えてくるし、「もっともっと」と、決めつけないで自分から出てくるものを見せてくれる。それが僕も「いいな、いいな」と勉強になります。一緒のクリエーションがすごく楽しいですし、日本でバレエだけやっている方には無い身体性・精神性みたいなものを感じて、すごく光栄です。
あゆ美さんは僕が何の指示をしなくても自分で作っていて、あゆ美さんが登場すると女帝のように中心になっています。子供は後先考えず全力でやるから輝いていると思いますが、そういう子供の世界を子供の世界にとどまらせないような役への没頭の仕方をしてくださるので、リハーサルを見ていて、すごく面白い。このメンバーにはありがとうしかないです。

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―コール・ドの方々への振付・指導はどのように?
宝満
:20人のコール・ドはあまり作ったことがないので。加えて、日本のバレリーナは昼間はカンパニーで仕事をして夜は教えるとか、外部でのリハーサルをしている中で集まってくれているので、毎回20人が集まるわけではない。そこでも助け合いながら積極的に教え合いながらやってくれています。僕は最高の音楽があるので、そこにちょっと手を添えたぐらいの感じです。みんながすごいです。

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―風間さんが役で気を付けていることは?
風間:
僕はいつもそうですけど、自分の中で先に完成はさせないで、本番の日まで探り続けるという感じです。出てくるものが毎日違うので、最後の最後まで絞り尽くす感覚です。どんどん出していって、自分も知らなかった自分が出るくらいじゃないとダメだと思っているので。挑戦ですね。毎日毎日、知らない自分に出会うために、どんどん、どんどん違う動きをしてみる。それで周りに迷惑をかけちゃう時もあるんですけどね。

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―竹田さんはいかがですか?
竹田:この作品には、まず星を見ること、星が見えるのをずっと信じている子なので、そこを振りを含めできるだけ崩さないようにしています。それと10歳の男の子ですが、どうしてもクラシックぽくなってしまう、女の子ぽくなってしまうので、今は演技面で追い込みにかかっています。まずは自分の感情で動いて、ちょっとした見え方でルビッチの印象もまったく変わっていくので、宝満先生から「ちょっと違うよ」とかもらって。「これがいい」というのがこれからどんどん増えていったらいいなと、探りながらこれから後の1ヶ月、やっていく感じです。

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―八幡さん、白石さんはどんな役柄か、どう演じていきたいかをお話しいただけますか。
八幡
:スコップは道化ではないですが、場を楽しませる役でもあり、重要なところもある。その両方を上手く表現できたらいいなと思います。宝満くんの振りは、いつもすごく計算されていて、すごく音に合っているのはもちろん、振りが音を表現している、振りが話すようにちゃんと組み立てられているので、ミスできないなと。キャラクターを演じつつも、外せないところはしっかりやっていかなきゃと常に思いながらやっています。

―子供たちも引き連れていますしね。
八幡
:子供のエネルギーがすごくて、ぱっと場面が明るくなる。(プペルとルビッチの)ふたりを慰めたり元気づけたり、導いたりが表現できたらいいなと思っています。

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―白石さん演じるレベッカはちょっと意地悪ですね?
白石
:ちょっとどころじゃないです。(笑) ルビッチをどん底に突き落としてこそ、その後が生きてくると思うので。ただレベッカはひとりだけとってもムキになっていて飴なんて目にも入らないほど。それを演じるには理由が必要なんです。たぶん幼い頃に星を見て「ママ、見て」と言ったときに「そんなバカなことを言うのはやめなさい」と否定されてすごく悲しくて、でも親には従わなきゃならない。そんな葛藤があっただろうと。だから星があると素直に信じているルビッチが本当は羨ましい。仲間を見つけているし。そんな感情を、ルビッチをいじめることにしかぶつけられない。そんなレベッカを、お客様がどう思ってくれるだろうか、と考えながら演じています。

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公演までひと月余りあるというのに、物語もキャラクターの気持ちまで伝わってくる通し稽古だったのだが、「まだまだこれから全部のシーンに手をいれていきたい」(宝満)とのこと。どんな公演を見せてくれるのか、楽しみに待ちたい。

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バレエ「えんとつ町のプペル」
2023 年 9 月 23 日(土)14:00 / 18:00(追加公演 追記9/11) 9月 24 日(日)14:00
会場:新宿文化センター 大ホール
原作・脚本:西野 亮廣
制作総指揮・演出:関 巴瑠花
振付:宝満 直也
音楽監督・指揮:冨田実里
【キャスト】
プペル:風間自然
ルビッチ:竹田仁美
スコップ:八幡顕光
レベッカ:白石あゆ美
キャシー:勅使河原綾乃(NBA バレエ団)
ルイーズ:土田明日香(バレエシャンブルウエスト)
街灯:岡博美(東京シティバレエ団)・盆子原美奈 他
えんとつ掃除屋:牧村直樹(谷桃子バレエ団)・岡田晃明(東京シティバレエ団) 他
ほか多くのダンサーの皆さま

【チケット】
チケット代⾦︓
えんとつシート 18,000 円<グッズ・オリジナルチケット付>
S 席 11,550 円/A 席 8,800 円/B 席 5,500 円(3歳以上)
≪24 ⽇(⽇)開演 14 時のみ≫
ファミリー席 9,900 円 ※0 歳以上のお⼦様と保護者の⽅(1 階席後⽅)
ファミリー応援席 8,800 円 ※後⽅のファミリー席には⼩さいお⼦様連れのご家族の⽅がお座りになります。
主催:バレエ「えんとつ町のプペル」製作委員会
公式 HP:https://poupelle-ballet.com