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絶賛上演中!林翔太主演、松本幸大、陰山泰、 藤田玲出演の舞台『DOLL』ゲネプロ&囲み取材

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林翔太主演、松本幸大、陰山泰、 藤田玲出演の舞台『DOLL』が 6 月 1 日(木)に開幕。初日前にゲネプロと取材会が行われた。
本作は、玉梨ネコの「リタイヤした人形師のMMO機巧叙事詩」(TOブックス刊)を原作にした初の舞台。
現実世界で人形をつくれなくなった人形師・佐倉いろは(林翔太)が、VR世界で人形作りに取りみ、現実世界とVR世界の両方で難題に直面し成長する姿を描く。

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劇団「エムキチビート」主宰であり、近年は話題の2.5次元舞台やストレートプレイ、さらにブロードウェイミュージカルまで手がける元吉庸泰が、映像を駆使するのではなく、極めて演劇的手法でVR世界と現実世界を1つの舞台上に鮮明に描き分け、DOLLたちが舞台上で魂を得る。
公演は6月5日(月)まで、文化総合センター大和田 さくらホール、6月16日(金)~18日(日)京都劇場にて上演。

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人形師の家系に育ち、将来を期待されていながら、人形を作れなくなったいろは(林翔太 右)。
囲み取材で林は、好きなシーンについて「正直、全部好きなんですけれど、最後の方で陰山さんと2人でしっかりと向き合ってお芝居するシーンになると、ようやくじいちゃんと向かい合って話せたと、すごくホッとするシーンなので安心感がすごくある」と話した。陰山から「今日は、ひょっとすると泣いちゃうんんじゃないかと‥」と言われて「ちょっと危なかったです」と笑って答えていた。

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林は取材会の最後に「ここにいるメンバーだけじゃなくて、たくさん出演していらっしゃいます。特にDOOL役のみなさんは、動きも激しいし、戦うシーンもあったり、起こる出来事もたくさんある。みんながメインキャストという気持ちでやってるので、そういうところも見ていただきたいです。 元吉さんがおっしゃっていた“お客様が最後の共演者だ”との言葉をすごく思っています。お客様から教えていただくことがたくさんあるので、 初日を迎えて、お客様の反応を感じるのが楽しみですし、千秋楽まで、お客様と一緒にこの作品を育てていけたらいいなと思っていますので、劇場に足を運んで頂いて、生の演劇を楽しんでいただけたらと思います」と思いを語った。

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本作は、いろはに憎悪を募らせるズィーク(松本幸大)の物語ともいえよう。

ヒール役が新鮮な松本は「この作品はアート感が強く、他のストレートプレーの作品とはちょっと違う作品であると思います。見に来てくださる皆さんのためにも、自分たちが作り上げてきた時間を大切にするためにも、みなさんとともに頑張っていきたいと思います」と挨拶。「 ズィークは、ぱっと見は悪にしか見えないかもしれませんが、妹との別れや葛藤もある。自分の正義もある中で、敵だと思い込んでいるいろはとのシーンでは、泣こうと思ってないたわけじゃないんですけれど高ぶってしまう。ほんとに好きなシーンです。初めての林との外部舞台で、今日、林との芝居の中で1個掴めるというか感じるものが1つあったので、より一層好きになりました」と役への思いを語った。

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林は松本との共演を「子供の頃からお互い知っているので、いい意味で変わってなくて安心しました。でもお芝居に対する姿勢を稽古場で 見ていて、僕もすごく刺激になったし、場当たりでも最後の最後までしっかりと突き詰めていく姿勢が勉強にもなり、刺激にもなりました」といえば、松本は「あざす!」と頭をさげて「(林は)いい意味で変わらない。一緒に芝居をすることに不安が一個もなかった。林は林のアプローチでくるから、僕は僕のアプローチだし、それがうまく絡むように元吉さんにバランスを見ていただくっていう作業だなとは思ってたんで、楽しかったです。まだ終わってないけれど」と顔を見合わせつつ語った。

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現実世界とVR世界でまったく別の人物を演じる藤田玲

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「枠(フレーム)を使った演出を元吉さんがつけてくださり、アンサンブルの力が強い作品になっていると思います」「ゲーマーとして今回かっこいいなって思ったシーンが、2人の間にパネルが出てきてフレンド申請し合う場面。胸熱で、すごい好きですね」

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2つの世界で別人物ながらイメージを引き継いで演じると陰山泰

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最初に「結構あちこち削ったり作ったりっていう、結構苦労しながら作り、その苦労の跡がゲネプロで出ていたと思っています。なかなか珍しい感じの、僕がとっても好きな世界観の作品なので、最後まで完成を目指して続けていきたい」と述べた。

★R62_2780_レトロ陰山・サラ岩田

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VR世界と現実世界を舞台上で描き分けることについて、末吉は「最初は、ネットの中で境界線やエリアが変わるのをどうやろうかなと。色々考えている時に、ティアベルさんも言っている『人の心は本物だ』『人の心はネットの中でも現実でも変わらない』がある。ネットで何かがあって、本当に現実で傷ついてしまったりとか、本当に心が病むのはリアルだと思っています。だから境界線は飛び越えられるものだけど簡単に超えられないもの、抜けられるけど、抜けられないものであることをどう表現しようかと考えたときに、映像を使うと一面的になってしまい嫌だと思っていました。DOLLSたちのある意味での人形劇にしようというコンセプトが最初に見つかった。そこから美術の土岐(研一)さんと考えて枠でやるとなったのがラッキーだった、いいのが見つかったと、やらせていただきました」と教えてくれた。

DOLLたちがVR世界で命を得て躍動する姿も美しい。戦う場面は熱く激しく、舞う場面はキャラクターの個性をのぞかせる。ただ移動する姿すら美しい。DOOLでありながら、心の動きをのぞかせることすらある。彼・彼女たちのすべての動きが見どころだ。

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いろはが初めて作った戦闘妖精(ドール)ミコト(西葉瑞希)

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ズィークに使役する戦闘妖精(ドール)9号(搗宮姫奈)

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いろはとともにVR世界を旅するサラ(岩田陽葵)

公演は休憩なし、怒涛の展開の約1時間40分。これまでに無い、新たな演劇空間へ、是非足をお運びください。

『DOLL』
[原作] 玉梨ネコ 『リタイヤした人形師の MMO 機巧叙事詩』 (TO ブックス刊)
[脚本] 小林雄次
[演出] 元吉庸泰
[出演] 林翔太 松本幸大/西葉瑞希/搗宮姫奈 山下朱梨/陰山泰/岩田陽葵 藤田玲
(アンサンブルキャスト)大澤信児 小熊 樹 郡司敦史/川村理沙 渡邊彩乃 明部桃子 神目聖奈 野田冴音
[主催] 『DOLL』製作委員会
<東京公演> 2023 年 6 月 1 日(木)~6 月 5 日(月)
[会場] 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール (東京都渋谷区桜丘町 23-21)