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東京芸術祭 2023 芸劇オータムセレクションプログラム 木ノ下歌舞伎『勧進帳』公演詳細と第一弾ビジュアルが公開

2023年9月に東京芸術祭 2023 芸劇オータムセレクションプログラムとして上演される木ノ下歌舞伎による『勧進帳』の公演詳細と第一弾ビジュアルが公開された。

歴史的な文脈を踏まえつつ、現代における歌舞伎演目上演の可能性を発信する演劇団体・木ノ下歌舞伎。その代表作『勧進帳』は、主宰・木ノ下裕一が監修・補綴、創作当時は企画員として木ノ下歌舞伎に在籍していた、KUNIO 主宰の杉原邦生が演出・美術を担い、2010年に初演され、2016 年にリクリエーション版を上演。ジャポニスム 2018 の一環として招聘された パリ公演も好評を博した。

近年、木ノ下裕一の多岐にわたるメディアなどでの活躍とともに、挑戦的な作品を生み出し続けるキノカブと、確かな演出力を発揮し続ける杉 原邦生の二人が、「再び上演したい!」と切に願っての5年振りの再演となり、初めて東京公演が実現する。

今回の『勧進帳』公演では、オーディションで選出された若手スウィング俳優の出演回の設定や、 東京芸術劇場が 2009 年から取り組む鑑賞サポートの特別版の実施、公演前の特別対談映像配信、公演期間中の有料トークイベント(詳細は後日発表)など、より深く作品をお楽しみいただける、さまざまな関連プロ グラムも展開される。

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『勧進帳』監修・補綴 木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)コメント
今までに増して、一枚のチケットが重くなっているようです。
疫禍にも収束の光が見えつつあると言っても、依然として突然の中止があり得る世界において、作り手と観客
が同じ時と場を共有する舞台芸術はまさに一期一会。お客さまもまた、時間的な余裕と、経済的な余裕を見極
めながら、今見るべき一本の舞台を、慎重に選んでいるように見受けられます。
一方、ますます格差が広がっていく社会の中で、誰もが気軽に娯楽や文化芸術を享受できなくなりつつあるの
だとしたら、〝公共劇場〟の意義と責任はより重大です。そんな中、東京芸術劇場さんと一緒に『勧進帳』を
上演いたします。公共劇場とカンパニーが協同することで、何ができるのか。少しでもクオリティの高い作品
をお客様のお目にかける以外にも、まだまだやれることがあるのではないか。より作品をお楽しみいただくた
めの講座、知的好奇心を刺激するための関連イベント、中高生へ向けた鑑賞会、障がい者への観劇サポートな
ど、ありったけの知恵を絞って、少しでも皆様の傍に〝寄り添える〟公演を目指します。
思えば、『勧進帳』は、登場人物全員が、寄り添えないはず(立場上寄り添ってはいけないはずの)の他者に、
それでも少しずつ寄り添おうとする物語でもありました。
「この公演は自分のためにあった」と、お客様お一人ひとりに思っていただけるように、心を込めて臨みます。
チケット一枚の重さを受け止めながら。
『勧進帳』演出・美術 杉原邦生コメント
2016 年にリクリエーションした木ノ下歌舞伎版『勧進帳』を 5 年ぶりに上演できること、とても嬉しく思
っています。と同時に、初演時よりさらに目まぐるしく移り変わるこの時代に、7年前の作品が未だ〈チカラ〉
を持ち得ているのだろうかと、少しだけ不安を感じたりもしています。
ですが、そもそも歌舞伎の『勧進帳』も、“能の『安宅(あたか)』を歌舞伎化する”というアイデアから創作
され、初演から今日に至るまで形を変えながら練り上げられ、幾たびも上演されてきました。その事実こそが、
古典芸能の〈チカラ〉を証明していると言えるかもしれません。ということは、“歌舞伎の『勧進帳』を現代劇
化する”という野心的な試みによって生まれた僕たちの『勧進帳』も、こうして時代の変化とともに上演を重
ねていくことで、日本の古典芸能、さらには、日本の舞台芸術の〈チカラ〉を証明することに繋がっていくは
ず―――そんな野望を胸に、ただただ良き上演を届けられるよう、粛々と準備を重ねています。
皆さまのご来場お待ちしております。

木ノ下歌舞伎『勧進帳』(2016)舞台写真
監修・補綴:木ノ下裕一
演出・美術:杉原邦生
撮影:井上嘉和 提供:KYOTO EXPERIMENT事務局

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東京芸術祭 2023 芸劇オータムセレクション
東京芸術劇場 Presents 木ノ下歌舞伎『勧進帳』
日程:2023(令和5)年9月1日(金)~9月24日(日)
会場:東京芸術劇場 シアターイースト
監修・補綴:木ノ下裕一
演出・美術:杉原邦生[KUNIO]
出演:リー5 世 坂口涼太郎 高山のえみ
岡野康弘 亀島一徳 重岡漠 大柿友哉
スウィング:佐藤俊彦 大知
【チケット料金】全席自由(入場整理番号付・税込)
一般 5,500 円/早割 4,500 円(9 月 1 日(金)~9 月 3 日(日)公演限定、前売りのみ)/
スウィング俳優出演回 4,000 円/65 歳以上5,000 円/25 歳以下 3,500 円/
高校生以下 1,000 円/ペア割 10,000 円
【チケット発売日】
一般発売 2023年7月1日(土)10:00~ (各プレイガイドにて先行販売あり)
※9 月 23 日(土・祝)の有料トークイベントの発売は後日発表
【チケット取扱い】
・東京芸術劇場ボックスオフィス
WEB https://www.geigeki.jp/t/ ※24時間受付(メンテナンスの時間を除く)
電話 0570-010-296(休館日を除く 10:00~19:00)
※一部携帯電話、PHS、IP 電話からは、ご利用いただけません。
窓口 営業時間:休館日を除く 10:00~19:00

【ツアー日程】
[沖縄公演]9月29日(金)~10月1日(日) 那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場(特設客席)
[上田公演]10月7日(土)・8日(日) サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)大ホール(特設客席)
[岡山公演]10月14日(土)・15日(日) 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場
[山口公演]10月21日(土)・22日(日) 山口情報芸術センター スタジオA
[水戸公演]10月27日(金)・28日(土) 水戸芸術館 ACM劇場
[京都公演]11 月 4 日(土)・5 日(日) 京都芸術劇場 春秋座(特設客席)