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阿部純子、イッセー尾形ら登壇!映画『ソローキンの見た桜』製作発表会見

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第1回日本放送文化大賞グランプリに輝いたラジオドラマ『~松山ロシア人捕虜収容所外伝~ ソローキンの見た桜』の実写化作品で、日露戦争のさなか、愛媛県松山市に設置された捕虜収容所を舞台に、日本人女性と捕虜のロシア軍少尉がはぐくんだ愛の物語を描く映画『ソローキンの見た桜』。

5月21日(月)、在日ロシア連邦大使館にて本作の製作発表会見が行われ、主演の阿部純子をはじめ、イッセー尾形、井上雅貴監督、原作者の田中和彦、ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使が出席した。

本作はロシア政府が全面的にバックアップをしていることもあり、映画の製作発表会見としては初めて、ロシア大使館での開催が実現したが、松山に暮らすヒロイン・ゆいを演じる阿部さんは着物、捕虜収容所所長を演じるイッセーさんは軍服にヒゲという役衣装で登場。

イッセーさんは「大使館での製作発表と聞いて、スーツよりも衣裳が一番いいんじゃないかと思ったんですが、着て来てよかったなといま、思っています」と笑顔を見せた。

挨拶に立ったガルージン駐日ロシア大使は「本日よりこの興味深いプロジェクトがスタートいたします。日露交流の歴史を代表する作品になることを確信しています。
日ロ両国の市民に、いかに苦しく悲劇的な時代であっても、互いへのシンパシーは常に存在していたということを理解していただける作品になると思います。素晴らしい機会を作ってくださったことに感謝いたします」と語った。

原作者の田中氏は、日本で初めてのロシア兵収容所となった松山市の収容所が塀のない収容所であり、兵たちは昼間は自由を享受し、松山市民と交流していたこと、戦争中の2年間の間にそこで亡くなった98名の兵士の墓が市内にあり、いまも市民が足を運び、掃き清められていることを紹介し「この事実を日本、ロシア、世界中の人々に知っていただきたいという思いがこの作品を作った動機です。年を経て、日ロ交流年にこうして映画になることを嬉しく思っており、映画の完成を楽しみに待ちたいと思います」と作品への期待を口にした。

クランクインは6月。松山で始まり、その後、ロシアのサンクトペテルブルクでも撮影される予定だという。
井上監督は「日ロ友好の作品として、価値ある重要な作品だと思っております。
自分の持てる力をすべて注いで製作していきたいと思います」と力強く意気込みを口にした。

阿部さんは、ヒロインのゆいと、現代を生きる彼女の子孫(ただしくは玄孫)、高宮桜子の2役を演じるが「責任重大ですね」とやや緊張の面持ち。
この日は、ソローキン役を演じるロシア人俳優ロデオン・ガリュチェンコから「松山での撮影、日本人俳優との交流を楽しみにしています」というメッセージも届いたが、阿部さんは「私にとってもロシア人の俳優さんとの共演は初めて。演技派の俳優さんと伺っており、お会いするのが楽しみです」と笑顔を見せる。
クランクインを前に改めて「日本とロシアの映画交流の1作目に参加させていただけることになり、いまから胸がいっぱいです。初めてロシアに渡航できることも楽しみにしております。作品を通して、絆が深まるきっかけになればいいなと思います」と力強く意気込みを語った。

イッセーさんは、この松山の収容所の話について「実は、子どもの頃から聞かされてきて、知っていました」と明かし「信じられず、そんなことあったのかと、誇りに思っていました。その映画に出られることを光栄に思います」と喜びを語る。

実在のロシア軍人・ボイスマン役を演じるロシアの国民的俳優アレクサンドル・ドモガロフより、イッセーさんとの共演を楽しみにしているとのメッセージも届いたが、イッセーさんは「嬉しい言葉です」と笑みを浮かべ「日ロ交流と共に、所長とボイスマンの交流が、井上監督の手で、どんなシーンになるかとても楽しみです。所長はハーグ条約がある中で、捕虜の人権をどこまで尊重すべきなのか? 日々悩んだと思います。その苦悩やジレンマを(撮影を通じて)体験したいと思います」と自身の役柄への想いを口にした。

映画『ソローキンの見た桜』は2019年春 全国ロードショー予定。

製作:ソローキンの見た桜製作委員会 / 原案 青山淳平(「松山ロシア物語」) /
原作:田中和彦(「ソローキンの見た桜」)/
監督:井上雅貴/脚本:井上雅貴/香取俊介/大浦光太/コンスタンチン・サモイレンコ
プロデューサー:益田祐美子/配給:KADOKAWA+平成プロジェクト
©2019ソローキンの見た桜製作委員会
公式サイト:https://sorokin-movie.com/