映画『死刑にいたる病』の大ヒット！沼トークイベントが、6月23日、東京・新宿バルト9にて行われ、W主演の阿部サダヲと岡田健史、白石和彌監督が登壇した。
『凶悪』『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』などで高い支持を得ている、今日本映画界で最も注目される白石和彌監督の手で、作家・櫛木理宇の最高傑作を映画化。本作は、１件の冤罪証明を依頼した連続殺人鬼・榛村と真相解明に奔走する大学生・雅也の姿を描く驚愕のサイコサスペンス。榛村大和を阿部サダヲ、筧井雅也を岡田健史が演じ、謎の男・金山一輝を岩田剛典（EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE）、雅也の母・筧井衿子を中山美穂のほか、宮﨑優、鈴木卓爾、佐藤玲、赤ペン瀧川、大下ヒロト、音尾琢真ら新鋭若手から白石組常連のベテラン個性派俳優が集結した。
劇中の爽やかな大学生の雰囲気とは違い、髪を後ろに1つで結び、口元に髭を蓄えた姿で登場した岡田。「初めて人前で髭ヅラを見せますが、決して精神状態がおかしいわけではありませんから･･･(笑)」と言って、会場を和ませる。
5月6日に公開され、先日ついに興行収入10億円を突破。今なお観客が後を絶たない本作だが、これだけ愛されている理由を聞かれ、阿部は「観終わったあと、誰かと話したくなる作品だと思う。カップルで見たり、1人で観るのは怖いけど、2人で観てあとで話すとか。そんな作品に出演できて凄く光栄です」としみじみ。
岡田は「純粋に面白い作品だということに尽きると思います。自分が出演した作品に対して、素直に面白かったなと思えたので」と作品の出来栄えに自信を覗かせる。
白石監督は「ホラー映画を観に行く感じなんじゃないかな？『貞子を観に行こうぜ！』という感覚で『阿部サダ観に行こうぜ！』みたいに･･･(笑)」と言って、笑いを誘う。
この日は、SNSで募集した質問に3人が答える企画も。「映画の榛村のように、守っているルーティーンはありますか？」という問いに、阿部は「決めることがどちらかというと苦手。（生活のリズムを）あまり同じものにしたくないんですよね」と言い、「今日は違う道を行ってみるとか、あまり決めないほうが、決めて違っていたときのショックが大きくないから･･･」と理由を述べる。
岡田は「家の玄関の鍵を閉めてかかっているか確認したあとに『閉めた！』って声に出すんです」と告白。「昔から心配性なんで、声に出すと安心するんです」と意外な一面を披露。
また、「怖いものは？」と問われると、白石監督は「あまりないけど、SNSとかで酷いこと言われたり、炎上とかは怖いかな」とポツリ。岡田は「夢で過去にやった作品現場で『もう一度やるよ』と言われて、セリフが全く入ってなくて、怖い･･･怖い･･･ということが定期的にあります」と答える。
すると、阿部が「うんうん、僕も凄くあります。やったことのない舞台に立っていて全然ウケなくて･･･」と岡田の話に乗っかり、改めて同じ質問を問われると、「夢ですね」とニヤリ。さらに、「阿部サダって言う人が怖いと思われているのが怖い。先日『意外と普通の人なんですね』って言われて。影響力のある作品に出られて嬉しいんですけど･･･」と苦笑い。
劇中で榛村が“爪”への異常な執着心を持っているところから「他人の部位やしぐさで気になるところは？」と聞かれ、白石監督は「自然と立ち姿やシルエットを確認してしまうクセがある」と言い、阿部は「今でも爪をつい見ちゃいますね。深爪の定義を考えています」と話す。岡田は「マスクを外して飲み物を飲んでいるときの顔をつい見ちゃいます」と述べ、「『あ、キレイ！』とか、『あ、そうでもなかった･･･』とかね(笑)。マスク美人とかありますから」と明かすと、岡田のぶっちゃけトークに思わず阿部が「言うねぇ･･･(笑)」と驚く場面も。
中でも一番多かったという「何パンが好き？」という質問に、「そこ･･･？(笑)」と阿部。白石監督は「硬くてボソボソしたパンが好き」、岡田は「クリームパン」、阿部は「チーズとハムが挟んである総菜パン」と答え、会場はほのぼのムードに。
最後に、白石監督は「観れば観るほど、発見がある作品です。新たなところを見つけて骨の髄まで楽しんでいただければ」と伝え、岡田は「僕にとって特別な作品なので、あまり興行成績に一喜一憂してはいけないですが、本当にありがたいです。まだまだ上映が続くと思いますのでいっぱい観てください」と笑顔でアピール。阿部は「観終わった直後はしばらく無言になってしまうけれど、2~3日経つと喋りたくなると思います。そういう映画って面白いと思うし、細かいところも観るとまた面白い。パン屋に人気ランキングが書いてあるみたいなので、そこも確認してください」と声をかけ、舞台挨拶を終了した。
『死刑にいたる病』
【STORY】
理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也（岡田健史）の元にある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村（阿部サダヲ）からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった――
出演：阿部サダヲ、岡田健史
岩田剛典 ／ 宮﨑優 鈴木卓爾 佐藤玲 赤ペン瀧川 大下ヒロト 吉澤健 音尾琢真 ／ 中山美穂
監督：白石和彌
脚本：高田亮
原作：櫛木理宇「死刑にいたる病」（ハヤカワ文庫刊）
配給：クロックワークス
©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
HP：https://siy-movie.com/
twitter：@SIYmovie
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