Open Close

佐藤健らキャストたちのサプライズ登場に観客歓喜! 佐藤『るろうに剣心』は「僕にとって誇りであり、自慢であり、宝物!」ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル・グランドフィナーレ

DSC_9447

ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル・グランドフィナーレを飾る、映画『るろうに剣心』の舞台挨拶が、12月23日、東京・有楽町ピカデリーにて行われ、主演の佐藤健をはじめ、共演の武井咲、青木崇高、土屋太鳳と、大友啓史監督、アクション監督を務めた谷垣健治が登壇した。

本年12月31日をもって、100年に渡る日本での劇場配給業務を終了する事となったそのメモリアルイベント「ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル」が、12月15日(月)から12月23日(火)まで東京・丸の内ビカデリーと大阪・なんばパークスシネマの2劇場にて開催された。

グランドフィナーレを飾る『るろうに剣心』シリーズは、圧倒的な超高速アクションと、心を揺さぶる人間ドラマが融合したエンターテイメント。2011年のクランクインから14年の歴史を持ち、世界 100ヶ国以上で配給、世界50以上の国際映画祭に出品され、日本のみならず、世界中を熱狂ささた。シリーズ5作品で、国内累計興行収入は194億円超えるワーナー・プラザース映画を徴する映画となった。

DSC_9320

最初に登場したのは、大友監督と谷垣アクション監督。「ワーナーさんの最後の感謝デーということで、いろんな思いがありますが、今日は皆さんにその思いと感謝を伝えたいと思っております」と大友監督。谷垣は「13年前なのに、まだこうして新作ではない作品をこれだけの人が観に来てくれるって、すごくないですか? テンション上がっています」と満席の会場を見渡し笑顔を見せ、「アクション部としてこの1本の映画がいろんなきっかけになって、いろんな人の人生を変えた、変えるきっかけになった映画です。ここから(アクションの世界の)何かが変わった。僕らはここで自信を持たせてもらって、いろんな人に助けてもらって、これだけいっぱいの人が観てくれたから5本も作れたわけで、本当に感謝です」と感慨深げ。

DSC_9316

大友監督も「僕も、佐藤健と心中しようと思ってこの映画のために会社を辞めました。当時まだ20代だったスタッフもいます。谷垣さんが言ってくれたけれど、一番本当に良かったなと思うのは、それぞれのスタッフ・キャストのキャリアのスタートになったこと。思い起こすと、これだけのアクションをやったことがなかったので、一つひとつ色んなノウハウをみんなが発見しながらやっていった。それがノウハウになっていった。死闘の中に突っ込んでいった感じですね。そういう意味では、ものすごく思い出に残っているし、いろんな礎になった映画なんじゃないかなと思います」と、自身も含めスタッフやキャストの始まりとなったことに万感の思いを口にした。

DSC_9317

谷垣が「漫画を原作にして実写にする、実写でしかできないことは何なのかと考えた時、行き着いた答えは“役者に頑張ってもらう”こと。もうそれに尽きると思うんですよね」と話すと、MCが「佐藤さんたちの話も聞きたいですよね」と言い出し、佐藤たちキャストが客席を通って登場! 会場は大きな拍手と歓声に包みこまれた。

DSC_9326

DSC_9346

佐藤は「一気に当時の記憶が蘇ってきました。みんな変わっていないです。安心してください。こうして『るろうに剣心』を映画館でやると言ったら、こんなにも集まってくださって。作品が長く愛されているんだなとすごく感じました」と感激しきり。

DSC_9388

15年前にシリーズのすべてが始まったが、「当時5本も映画化されるこんな大ヒット作品になると思っていたか?」と訊かれた佐藤は、「全く(なかった)です。今日を生き延びるのに精一杯というか、そんな未来のことを考える余裕なんて一切なかったですね」と振り返る。すると、青木が「健ちゃんが、この作品がパート1を撮り終えて公開された時、コメントで『アクションがかっこ悪くて、もし(作品が)コケたらもう役者を辞める』って言ってたよね」と明かす場面も。

DSC_9367

佐藤は、照れ笑いを浮かべながら、「それぐらい好きだったんですよ、原作が。これを映画化するなんてどういうことだ!って。まず原作ファンの立場から向き合ったわけです」と話す。続けて「そしたら『こういうアクションで行こうと思うんだ』と、動画を見せられたんです。それが谷垣さんのチームが作ったアクションの2、3分の動画だったんですけれど、見たことないクオリティで、“あ、これだったら『るろうに剣心』実写化可能なのかもしれない”と思ったんです。あの動画から僕の中で全てが始まった」と述懐する。

DSC_9358

谷垣も「僕らもあそこから始まった。『とりあえず、るろ剣の必殺技みたいなやつを4日間くらいやってみます?』と監督と話して・・・」と。「監督とアクション部だけで、あーでもないこーでもないって。でもやっぱり一番良かったのは、監督が理屈ではなく「おー!いいね!」とか「すげー!」って。それが一番ダイレクトに響いたので、面白くなるんじゃないかなと思いました。楽しかったです」としみじみ。

DSC_9397

アニメや人気漫画を映画にすることが大変だった時代に、超人気キャラクターを演じる上での悩みもあり、試行錯誤していた本作。佐藤は「本当に誰にも正解が分からなかった。その中で本当に大友さんがずっと“リアルに落とし込むんだ”と言い続けていたのをすごく覚えています。それが結果的に、こういうアクションものができて、実写の唯一の正解なのかなと僕は思っています。それは間違いなく大友さんの、あの時からずっと信念を持ってやっていた結果なのかなと思います」と監督を称える。

佐藤の言葉に、大友監督は「最初はモーションキャプチャーでアクションをやるという話もあった。でもモーションキャプチャーでやっちゃうと、人間の動きにならない。スパイダーマンならいいけど。しかも和服だから、風になびく服の表現とかは、VFXだと難しいんです。だからもう役者で行っちゃえと。役者でできるところまでやろう!となったんです」と説明した。谷垣も「スタッフが“るろうに剣心いたよ!”と言っていた。リアルな人間なんだと。信じるだけだった」と唸る。

DSC_9377

DSC_9365

一方で、当時高校生だったという土屋は「パート1を客席で観ていて、もう衝撃を受けすぎて、本当に立てなくて。“これはすごい作品になるぞ”と確信していました。そして、“絶対に中に入りたい“と強く思いました」と、『るろうに剣心』との出会いと希望に満ち溢れていた自身を明かした。

大友監督も「オーディションのときの太鳳ちゃんが凄かった。3Dかと思うくらいの迫力で、自分がどれだけ『るろうに剣心』が好きか、自分が必要かということを熱弁していた」と、土屋の熱意に圧倒されていた様子。

DSC_9391

DSC_9363

武井については「ちょうど17歳の薫ちゃんを探していて、テレビを観ていて咲ちゃんを見つけたんです」と話し、武井自身は「とにかく大友監督と佐藤さんから“どれだけやれますか”みたいな圧があって・・・。自分のキャリア、経験値、17歳という若さで、相手にしてもらえてないと思っていたので、これはまずいと思って自分を奮い立たせていました」と語り、佐藤たちを驚かせていた。

それでも、武井は「剣心を送り出して・・・(しばらくして)パッと起きたら、まだ撮影していて。また起きたら、まだ撮影していて。やっと戻ってきたと思ったら(佐藤は)ボロボロになっていました(笑)」と天然ぶりを発揮。佐藤は「(寝ていただろうから)確かにスッキリしてたわ(笑)」と言い、「彼女はムードメーカーで唯一の癒しでしたね」と微笑んでいた。

また、宣伝活動にも思い出がいっぱい。日本のあらゆる場所から海外まで。佐藤は「(宣伝で)テレビに毎日出てましたね」とニッコリ。会場にはパート1の舞台挨拶にも来場していたファンも。思わず「また、何かやりましょうよ!」と佐藤。監督も「やるか、何か!」と意気揚々。会場のファンに向かって、「皆さんも、大友組の一員ですからね」と声をかけ、大いに盛り上がっていた。

DSC_9417

15年の月日が経ち、キャストたちの環境も変わっていき、この日佐藤以外の登壇者は全員結婚していることが判明。佐藤は「僕は、どうしたらいいんですか?」と困り顔。「またみんなで集まれるときには、僕も(既婚者の)仲間に入れるように・・・」と話すと、会場から「ヤダ!ヤダー!」と声が上がる。すると、「裏で、“夜泣きが~”みたいな話をされていて。すごく疎外感があり、孤独だなと思うんです。僕もわかる話題で盛り上がってほしい・・・」と苦笑いしながも、再会を心から喜んでいるようだった。

最後に、佐藤が「この作品は僕にとって誇りであり、自慢であり、宝物です。愛し続けてくれたら嬉しいです。きっかけをくれたワーナーさん、ありがとうございます。形ば変わるかもしれませんが、一緒に映画界を盛り上げていきましょう」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル・グランドフィナーレ
『るろうに剣心』
配給:ワーナー・ブラザース映画