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竜星涼インタビュー! 映画『リスタートはただいまのあとで』「人を好きになるとはどういうことかを感じてほしい」

『リスタートはただいまのあとで』竜星涼様-(30)

古川雄輝×竜星涼のダブル主演映画『リスタートはただいまのあとで』が、9月4日(金)より、いよいよ全国公開する。
会社を辞めて10年ぶりに長野の田舎に戻った光臣と、近所で農園を営んでいる熊井じいちゃんの養子で、誰にでも優しく明るく元気な大和が出会う。 本作は、そんな二人が“そのままの自分”を受け入れてくれるお互いの存在の大きさに気付き、次第に惹かれていく心模様が描かれる癒し系純愛BL映画。

大和の繊細な心情を見事に演じたのは、竜星涼。映画の主演作品の公開も続き、俳優・モデル・声優など多岐にわたり活躍し、その才能に注目が集まる彼が、今作への思いを語ってくれた。

『リスタートはただいまのあとで』竜星涼様-(28)

― まずは、原作をお読みになった印象を教えてください。

この作品はBLというジャンルに入るのかもしれませんが、純愛ラブストーリーだなと思いました。同性という枠を超えて、人としての悩みを共有し、お互いが持っていないものを補い支えあって、お互いを受け入れて一緒に生きていく。この作品が終わってから、また彼らのストーリーが始まっていく。今作は彼たちがどうやって友達になり、そして恋へと発展していくのか・・・ということをじっくりと描いています。そこが原作も含め本作の魅力だなと感じたので、出演オファーを受けました。

― たまたま好きになった人が同性だったのですね。

同性というフィルターがあるからこそ、お互いに「これは恋なのか? 何なのか?」と葛藤をするだろうし、ドラマチックになっている気がします。

― 大和は一見いつもニコニコしていて悩みなどないように見えますが、実はあることを抱えている難しい役どころです。この役とどのように向き合っていきましたか?

確かに難しい役ではありましたが、誰にでも他人から深入りされたくない部分や悩みはあると思います。大和は親がいないので、傍から見たら大変だと思われるかもしれない。ただ、その人の生き方によって“大変なこと”はそれぞれ違う。彼にとって親がいないことは事実ではあるけれど、彼自身が大人として成長していくにはその部分と向き合わなければいけないんです。彼がどうやって生きてきたのか、どういうふうに過ごしてきたか、この作品が始まるまでの彼の物語を作っていくということが一番大事だと考え、イマジネーションを高めて役作りをしていきました。

『リスタートはただいまのあとで』竜星涼様-(32)

― 役作りにおいて長野ロケの影響は大きかったですか?

自然豊かな田舎町ですから、僕らがそこに立って視覚や嗅覚から入ってくる空気は、天候も含めて演じるうえでものすごく助けになります。やはり地元の人間になるには、地元の人たちとご飯を食べることが一番だと思っていて・・・というと何かいい事言っているみたいですけど(笑)。単純に仲良くなってご飯を食べてお酒を飲んだりしていました。

― きっとお酒が美味しかったんでしょうね。

本当に美味しかったですね!美味しいものがたくさんあったし、気がついたら知らない人たちと仲良くなって、おじいちゃんやお父さんたち4~5人と飲んでいたという・・・(笑)。今回、僕が一番地元の人になりきっていたと思います。

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― 本作で、特に印象に残っているシーンがあったら教えてください。

大和は周りに隠していて、自分とも向き合いたくない部分があるんです。でも、ついに向き合うことになって、そのきっかけにもなる螢雪次朗さん演じるおじいちゃんとの会話のシーンが特に印象に残っています。僕が作り上げてきた大和という人間の中では大きな一歩であり、あたたかく受け止めてくれるおじいちゃん(螢さん)。
その場面は、自分の核となる部分と向き合うところでもある。もちろん、物語は光臣との恋愛がメインではあるけれど、そこに発展する流れの中で、自分を受け入れるということに対して、自分の出したくない部分を相手に見せて受け入れてもらい、自分もそれに対して受け入れる。この作品のなかでも大和として一番大事なストーリーだと思っていました。

― 光臣とのキスシーンに注目が集まりますが、そのシーンはあくまでストーリーの中の美しい光景の一部であるということですね。

そうですね。この作品は人間ドラマというか、一人ひとりが抱えている悩みなどに対して成長して大人になっていく、前に進んでいくという物語。そこにたまたま支えあえる人間がいてよかったということになると思います。

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― 古川雄輝さんと初共演されていかがでしたか?

古川さんは最初は無口でクールな方かなと思っていたんですが、ご自分が納得するまで監督とよくディスカッションされていました。それは撮影が終わったあとでもずっとお話しされていて、そういう姿を見て、とても情熱的な方なんだなと感じました。

― 竜星さんが農業をイキイキと作業されている姿も素敵でした。

楽しかったですよ。僕も祖母の実家が山形の農家だったので、長野のような広大な光景は身近に感じます。田舎の風景を幼いころから見てきているので、山形の田舎の匂い、東京に帰ってきたときの匂いの違いを感じていました。農業をすることや長野の地で過ごすことは、僕のなかで夏休みや冬休みの思い出の延長線上のようだったので、とても自然にできたと思います。

『リスタートはただいまのあとで』竜星涼様-(24)

― ところで、竜星さんにとって男性、女性に限らず好きになる人、この人だったらずっと一緒にいたいと思えるのはどんな人ですか?

やっぱり、フィーリングが合う人ですね。一緒にバカ騒ぎしたり楽しめる友達、苦しいことも含めて乗り越えていける人です。一緒に過ごす時間や会う頻度もあるかもしれませんが、なんとなく顔を見て話していると自然と感じるものですよね。

― では、竜星さんが感じるこの作品の魅力は? またどんな方にこの映画を観てもらいたいですか?

きっかけはどこからでもいいんです。僕や、古川さんのファンの方だったり、若い方からご年配の方まで広い世代の方に観ていただきたいですね。普通のラブストーリーという感覚で観ていただければ。人と人が助け合って、補いあって前へ進んでいく美しさや大切さが詰まっていると思うので、そこを感じ取ってほしいです。人を好きになるということはどういうことなのか、そんな初心に戻るような気持ちで観ていただけたら嬉しいです。

『リスタートはただいまのあとで』竜星涼様-(23)

【竜星涼(りゅうせい・りょう)プロフィール】
1993年3月24日生まれ。東京都出身。最近の出演作は、ドラマ「同期のサクラ」(’19年)、「テセウスの船」(’20年)、舞台『大地(Social Distancing Version)』(’20年)など。現在、映画『ぐらんぶる』、『弱虫ペダル』が公開中。

インタビュー撮影:ナカムラヨシノーブ
ヘアメイク: TAKAI
スタイリスト: 山本隆司(YAMAMOTO TAKASHI)

FIX

映画『リスタートはただいまのあとで』
<ストーリー>
職場で上司に人間性を否定され、会社を辞めて10年ぶりに田舎に戻った光臣(古川雄輝)は、近所で農園を営んでいる熊井のじいちゃんの養子・大和(竜星涼)と出会う。
大和のことを「馴れ馴れしくてウザい奴」と思っていた光臣だが、父親に実家の家具店を継ぐ事を拒絶され、農園の手伝いをはじめると、大和と過ごす時間が増えていく。
ふさぎこんでいる光臣を励まし、心の痛みに寄り添う優しい大和。次第に、自分の弱さも受け入れてくれる大切な存在に変わっていく。
ある夜、酔いつぶれた二人だったが、目が覚めた光臣は寝ている大和に思わずキスをしてしまい・・・抱いている感情にハッとする。
大和の高校の同級生で親友の上田(佐野岳)から、「アイツには秘密がある」と耳打ちされたことを思い出した光臣の前に、親しげに大和と話す年上の女性が現れて・・・。
光臣は大和へ想いを伝えることはできるのか?
そして、親との確執を乗り越えて、自分の夢と向き合う事ができるのか?

出演:古川雄輝 竜星涼
村川 絵梨 佐野岳 / 中島ひろ子 螢雪次朗 甲本雅裕
監督:井上竜太
脚本:佐藤久美子
原作:ココミ著書「リスタートはただいまのあとで」(プランタン出版 刊)
企画:ホリプロ
配給:キャンター
製作:映画「リスタートはただいまのあとで」」製作委員会
(キャンター ホリプロ TBSグロウディア 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ TCエンタテインメント )
©2020映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

<公式HP>https://restart-movie.com
<公式Twitter> @restart_movie
<公式Instagram> @restart_movie

9月4日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開

竜星涼さん
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