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映画『Pure Japanese』松永監督、ディーン・フジオカの役作りに感服!「アクションシーンの前に顔が鬼に変わる!」復活!!Pure Japanese・公開御礼舞台挨拶

孤独に生きてきた二人が出会ったとき、抑えていた狂気が目覚める。
男の狂気を描く、バイオレンス・アクション・ムービー
映画『Pure Japanese』

ディーン・フジオカ、リベンジ舞台挨拶に登壇!
監督絶賛!“ディーン、彩珠という二人の天才がいた”

集合①左から_松永監督、ディーン、蒔田

映像・音楽・ファッションなど様々なカルチャーシーンで活躍するディーン・フジオカ(『空飛ぶタイヤ』『海を駆ける』)が企画・プロデュースを手掛け、さらに主演も担う『Pure Japanese』が1月28日(金)に全国公開となった。

『朝が来る』で渾身の演技を披露し、映画界が注目する若手女優・蒔田彩珠をヒロインに、国内外で数々の映画賞を受賞した『トイレのピエタ』、『ハナレイ・ベイ』の松永大司監督によるタッグが実現。そんな松永大司が監督、脚本は『合葬』の小林達夫による完全オリジナル作品。そして共演者として、別所哲也、渡辺哲、金子大地、村上淳、嶋田久作といったヴァラエティに富んだ個性派俳優たち、さらにDDTプロレスリングプロレスラー・元総合格闘家として活躍する坂口征夫が参加!

2月6日、「復活!!Pure Japanese・公開御礼舞台挨拶」と題し、本作の企画・プロデュース、主演を担ったディーン・フジオカ、共演の蒔田彩珠に加え、メガホンをとった松永大司監督が登壇した。

ディーン・フジオカ

冒頭の挨拶でディーンは「3年半かけて作り上げた映画の初日にコロナに感染してしまいました。本日、公開記念イベントができることを心からうれしく思います」と会場を見渡しながら笑みを浮かべた。SNSなどで見られる観賞後の感想が「賛否両論」であることを受け、「すごく興味深いと思いました」と伝えたディーンが「こんなにダイナミックに意見が分かれる映画に出会ったことがありません。多種多様なご意見、ご感想をいただく中で自分の中ではっきりしたことがあります。通常、映画を観た方のことをviewer(ビューアー)、ライブであればオーディエンスという呼び方をします。でも、この映画に関しては“ユーザー”という言葉がぴったりだと思いながら、コメントを読んでいました」と新しい呼び名を提案すると、会場は大きな拍手に包まれた。

映画の制作についてディーンは「負担が大きくて大変だったという思い出が強いです」としみじみ。夜のアクションシーン撮影は、日が暮れてから日が昇るまで、血まみれ、泥まみれで、時には怪我もしながらという苦労があったと振り返り、「撮影が終わったときはものすごい達成感がありましたが、ひとことでまとめると映画の撮影は“大変”です」と語った。

蒔田彩珠

アクション作品への参加が初めてだったという蒔田は「(アクションシーンの)撮影を近くで見るのも初めてでした。みんな全力でカッコイイ!と思いながら見つめていました」とニコニコ。蒔田との共演についてディーンは「彩珠の変化を見るのが楽しみになっています。芝居ができないと絶対演じきれないキャラクターでした。女優としてやるべきことをやってくれました。芝居以外で見せていた彩珠の無垢なところ、あどけなさが、今後どう変化していくのか、どんな大人になっていくのか、親戚のお兄さんのような気持ちで楽しみにしています」と優しい眼差しで伝えた。

「ディーン、彩珠という二人の天才のいる現場だった」と満足の表情を浮かべた松永監督。蒔田について「素晴らしい女優でありながら、普通の女の子の一面もあってすごく魅力的です。ディーンさんに抱きかかえられるシーンの撮影で“やった!お姫様抱っこされたー!”と無邪気にはしゃいでいて。かなりシリアスなシーンだったのですが、“すごい女優さんだな”と思いました」と語った松永監督に対し、「お姫様抱っこは女の子の憧れですよ。うれしいに決まってるじゃないですか!」とうっとりとした表情を見せた蒔田が「ディーンさんのお姫様抱っこゲット!」とはしゃぐ姿がかわいかったと暴露される場面もあった。

松永大司監督

松永監督が印象に残っているのは、アクションシーン撮影前のディーンの姿だという。「肉体を追い込んでからシーンの撮影をするのですが、僕、そしてスタッフみんなが、ディーンさんの作り込みのタイミングが分かるようになって。顔が鬼に変わる瞬間があるんです。昼夜関係なく、どのアクションシーンでも時間をかけて体を作る。なかなかできることではないので、ただただすごいと感心していました」とディーンの役作りに触れた松永監督。

ディーンが「今思うと、狂気だったよね(笑)」と照れ笑いすると松永監督は「スタッフみんながディーンさんの作り込みを待つ。シーンとした現場にディーンさんの“うわっ”とか“うっ”という唸り声が響き渡るんですよね」と細かく解説。ディーンが「雄叫び待ちみたいな感じ。エヴァ初号機に乗る前みたいなイメージかな(笑)」とニヤニヤ。松永監督は「今だから、こんな風にちょっとふざけて話せるけれど、当時はみんな真剣で、誰一人笑ってなかった。そこまでのものを捧げようとするディーンさんの思いが伝わってくる現場でした」と撮影現場は終始アツかったことを明かした。

日光江戸村での撮影についてディーンは「日光江戸村で時代劇ではなく現代劇を撮影するのは、未知数。あのロケーションの魅力を生かすも殺すも我々次第。どの建物をどう使うか、プランを何度も練り直して、撮影ギリギリまで話し合いました」と思い出を語った。また、劇中に登場するP(ure)J(apanese)キットは、DNAヘルスチェックキットから着想を得たという。ディーン、松永監督は、パッケージのフォントから、価格設定、商品名の表記をひらがなにするのか、カタカナにするのかなど、細かく話し合ったという。ディーンとのやりとりについて「たくさん長電話をしました。あれやこれやと話したことが形になるのはとても素敵なことだし、こんな幸せなことはありません」と語る松永監督に、「恋愛ドラマみたいな話になってない?長電話して、幸せな時間って」というディーンの例えに会場からは笑い声も漏れていた。

本作のインタビューで「いつか宇宙で映画を撮りたい」と語っていたディーン。次回作の構想について「まずは宇宙に行った人にインタビューするところから始めようかな。そのまま資金を出してもらって(笑)。100万円を100人に配るなら、それを投資してみませんかと提案したいです」と思いを述べる。
続けて、真面目な話と前置きし、「映画産業のキャッシュポイントの少なさは作品作りの上で大きな課題。それを乗り越えるために、どんなテーマをどんな手段で具現化していくのかを常に考えています」と映画作りへの思いを吐露した。ディーンから次回作のテーマを求められた蒔田は「ロードムービー」とし、逃亡先の条件として「美味しい食事とキレイな宿」を挙げ、「それはロードムービーなの?」とディーン、松永監督からツッコまれる場面も。

松永監督は「ディーンさんに馬に乗ってもらいたいです」とリクエスト。会場からこの日一番の拍手が沸き起こったことからも、ファンからの期待も高いテーマのようだ。「人里離れた島で、上半身裸で馬に乗ってほしい」という松永監督の設定にディーンは「下は履いていていいのね?よかった、全裸じゃなかった(笑)」とホッとした様子。「人間味剥き出しのディーンさんを撮りたいです」という松永監督に「(体から)湯気が出ているような感じかな?馬は大好きなのでいつでもやります!」とディーンがノリノリで答えると、松永監督は「彩珠、ディーンさんの後ろに乗っていいよ。馬に乗って美味しいゴハンとキレイな宿探しのロードムービーもいいじゃない。だいぶおかしい映画になりそうけど」と提案しながら大爆笑。馬のパーキングスペースを心配するディーンに「ゾンビみたいな世界で車は走っていない設定にすればいいのか」と提案する松永監督だが、すぐに我に返り「僕がすでにイメージしている次回作とはかなり設定が遠のいています」と微笑んでいた。

集合②左から_松永監督、ディーン、蒔田

時折ジョークを飛ばしながらも映画作りへのアツい思いを語ったディーン。「映画をという文化を残すことはリスクもとても大きいけれど、映画館で観る映画がいいと思ってもらえるような作品を作り続けていきたい」と力強く宣言。

最後の挨拶では「この映画に関してはネタバレは全く問題ありません。むしろ、ネタバレしてこそより深く楽しめる作品になっています。まだ観ていない人は“何を言ってるんだ”と思うかもしれませんが、観賞後には、思ったこと感じたことをネット上でも、クチコミでも伝えてください。具体的に言いふらして“ユーザー”のみなさんに楽しんでいただきたいです。いわば実験装置のような映画です。同じ空間、同じ時間を分かち合うのも何かの縁。ぜひ、共犯者になっていただき、ユーザーのみなさんひとりひとりのお力で、何かひとつの大きなムーブメントになっていけばいいなと思っています。『Pure Japanese』から何かがはじまった、そんなものを作り上げることができたら幸せです」と呼びかけた。そして、まさかの同時期での新型コロナウイルス感染・療養となった松永監督とともに、「まだまだ、コロナが蔓延しています。お体に気をつけて過ごしてください」と伝え、イベントを締めくくった。

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<ストーリー>
日光大江戸村で働く立石大輔(ディーン・フジオカ)は抜群の身体能力の持ち主だが、社交性がなく、一方日本の文化に傾倒している変わった男で、周囲からは距離をおかれていた。忍者ショーでも任されているのは、立ち回りではなく効果音担当。神社で人知れず、非科学的なトレーニングに勤しむのが日課だった。同僚の送別会が行われたパブには高校生でありながら、年齢をごまかして働くアユミ(蒔田彩珠)、アユミが祖父・隆三(渡辺哲)と暮らしている土地一帯を県議・黒崎(別所哲也)と結託し、中国人ブローカーに売り払ってしまおうと画策している地元のヤクザ長山組・陣内(坂口征夫)、佐伯(二ノ宮隆太郎)らの姿も。P(ure)J(apanese)キットという、日本人の純度を図る試薬が出回っていた。結果が50%と中途半端な数字だった佐伯は腹を立て、江戸村の忍者たちにも検査を強いる。その場での検査を拒否した立石だったが、自宅でPJキットを使用してみると、数値は100%。何故か湧き上がる高揚感。立石はショーである役に参加することになるが、アユミたちが見に来ているとき、派手に失敗してしまう。立石が立ち回りをできないのは過去に参加していた撮影現場でおこった事故によるトラウマで暴力に対するリミットをかけているのであった。アユミの家には相変わらず嫌がらせが続いていた。ある日、隆三が怪我をし、入院する。アユミと立石は黒崎の仕業だと思い込み、黒崎の事務所に乗り込むが、しらをきられ怒りを爆発させた立石は黒崎事務所を破壊する。立石は初めてアユミに己の暴力を肯定される。アユミの家の敷地は重機が搬入され、強引に掘削が着手される。アユミは立石に助けをもとめ、立石は今まで封印してきた暴力衝動を爆発させるのだった。

出演:ディーン・フジオカ 蒔田彩珠/渡辺哲 金子大地 坂口征夫(DDTプロレスリングプロレスラー・元総合格闘家)村上淳 嶋田久作 別所哲也
監督:松永大司(『ハナレイ・ベイ』『トイレのピエタ』『ピュ~ぴる』)
脚本:小林達夫(『合葬』)
企画・プロデュース:ディーン・フジオカ
製作:アミューズ 企画・制作協力:ブリッジヘッド
制作プロダクション:ザフール
配給:アミューズ 配給協力:クロックワークス
撮影:2020年9月で撮影
クレジット : ©2021「Pure Japanese」製作委員会

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