
映画『ナイトフラワー』の完成披露試写会が、10月28日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の北川景子をはじめ、共演の森田望智、佐久間大介(Snow Man)、渋谷龍太、田中麗奈、光石研と、内田英治監督が舞台挨拶に登壇した。
内田英治監督が原案・脚本・監督を手掛けた最新作『ナイトフラワー』は、借金取りに追われながら東京へ逃げてきた母親が、二人の子供の夢を叶えるためにドラッグの売人になることを決意し、危険な世界へと足を踏み入れていく衝撃のヒューマン・サスペンス。
主人公・永島夏希を北川景子、夏希のボディガードとしてシスターフッドを繰り広げる格闘家・芳井多摩恵を森田望智が演じ、共演にSnow Manの佐久間大介、本作で俳優デビューを飾るSUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太のほか、渋川清彦、池内博之、田中麗奈、光石研ら、個性的かつ魅力的な顔が揃った。


映画の初お披露目となったこの日、生活苦の中で子どもたちのため危険な世界に足を踏み入れることを決意する母親・夏希を体当たりで演じた北川は、「撮影は昨年の11月~12月末ごろでしたが、皆さんと一緒に頑張った作品を今日お客様にお披露目できるということで、すごく楽しみな気持ち半分、緊張半分で来ました」と万感の面持ち。
自身が演じた夏機希について、「夏希は1人で2人の子供を育てている母親。子供がやりたいということをさせてあげようと、とても一生懸命で、愛情あふれるいいお母さんだ思いました。私も子供が2人おりますし、すごく共感できていて、初めて脚本を読んだときの共感をシンプルに演じられたらいいなと。特に難しいところはなかったです」と話し、母親でもある自身の感情を重ねて役と向き合った様子。

本作が演技初挑戦ながら、ドラッグの元締めで掴みどころのないサトウを演じた渋谷は、「完成おめでとうございます! 初めて演技させていただいて、どの面下げてこの場に出たらいいんだろう・・・と。今日はお芝居をやった人間としてちょっとカッコつけて登壇させていただきました」と、緊張しながらも堂々と挨拶。
そして、「もう本当に俺がやっていいのか・・・と、撮影が終わるまでずっと思っていました。自分はバンドマンですけど、もういろんなことを知った気になっていたんです。ある程度のことはもう平気だよ、みたいに思っていたんですが、いざ現場に入ると、自分の知らない独特の緊張感と空気が流れる中、自分が芝居をしているっていうのは、凄くふわっとしていて、これ本当にやっているのか?と思いました」と当時を回顧。そんな中、「北川さんと森田さんと、佐久間くんが凄く話しかけてくれて緊張感をとってくれた。自分を場に馴染ませてくださいました。それで、芝居が楽しいなと思えました」と感謝の気持ちを表し、新たな挑戦に充実感を滲ませると、会場からも温かい拍手が送られた。


格闘技未経験ながら本作のために半年間トレーニングを重ねて体を作り、役に挑んだ森田は、内田監督と格闘技のレベルについて話したときに「監督は『どこまで上手になってください』と仰らなかったんです」と、森田の(体の)出来上がり具合に脚本を合わせると言われたそう。それでも「ちょっと自分にプレッシャーをかけるようなところからスタートして、トレーニングや格闘技の練習をさせていただいきました」と振り返る。
森田の姿を近くで見ていた北川は「初めてお会いしたときに、私の知っている森田望智の大きさではなかったので、どれだけの期間をかけて(体を作って)きたの?と、凄くびっくりしましたし、撮影期間中も、筋力が落ちたり体格が変わらないように努力をされていたんです」と称え、佐久間たちも「格闘家になってしまうんじゃないかと思うぐらい本格的でしたよね」と目を丸くしていた。
内田監督は「本当に(皆さんの)演技が素晴らしくて。それをぜひ観ていただきたいなと心から願っております」とキャスト陣を称え、胸を張る。


トレードマークのピンク髪と笑顔を封印し、森田演じる多摩恵に想いを寄せながらも危険な道に導いてしまう海を演じた佐久間は、内田組常連となっているが、内田監督について「監督って凄くおしゃれなんですよ。現場にも素敵なスエットを着ていたので、『監督、それください!』と言ったら、『今、来てるからダメだよ』と言いながら翌日買ってきてくれたんです。ちょうど12月だったから、内田監督は僕にとってサンタクロースです!」とほっこりエピソードも披露。

北川演じる夏希が関わるドラッグの闇に巻き込まれていく娘を心配する母親 みゆきを演じた田中は、「私は夏希に感情移入してしまって、涙が出てしまいました」と同じく母親の気持ちで共感していたと熱く語る。

多摩恵のジムのトレーナー 多田を演じた光石は、「佐久間さんも渋谷さんも凄いけれど、やっぱりこの3人の女優さんたちが素晴らしい!この人たちはこのテンションを(撮影中)どうやって保っていたんだろうと思う」と絶賛。
すると、森田が「北川さんは、切り替えが凄いんです。本番直前までニコニコ話していたと思ったら、(スタート!がかかったら)すぐに役に入りきるんです。それで『カット!』がかかったら、すぐに(素に)戻る」と明かし、光石や佐久間たちから「北川景子、怖い!」と驚かれていた。
さらに、子供たちの夢を叶えるために主人公・夏希が昼は母親、夜はドラックの売人という、二つの顔を持つ女性ということにちなみ、「もしご自身がもう1つの顔を持つとしたらどんな顔がいい?」という質問に、それぞれフリップに答えを書いて発表することに。

北川が「ライブで熱唱」と発表すると、森田も「歌手」、光石までもが「ミュージシャン」と同じ答えに。「自分は歌うことが苦手なので。でも発散したい」と北川。森田が「歌手の方たちはライブなどで歌って歓声を浴びて気持ちよさそう」と述べると、「気持ちいいですよ~」と佐久間と渋谷がニッコリ。監督も「非常の顔」とし、同じく「ミュージシャンに憧れる」と明かしていた。

田中は「映画館で働く」と書き、「映画館に来る人たちが気になってしょうがないので」と吐露。渋谷は「噺家」と。「バンド活動は成り行きで続いてしまった。もともと、人を笑わせることに興味があったので」と意外な答えが返ってきた。
そんな中、佐久間は「内田監督」と発表。「内田監督は監督業だけじゃなくて、原案と原作と演出と、めちゃめちゃいろんなことやってるじゃないですか。やっぱり何かを作るクリエイターの方って、本当に凄くて尊敬してるので、こんな見た目の僕が作品を書けたらめっちゃ面白いだろうなと。そういうのをやってみたいなと思いました」と、内田監督をリスペクトし、その才能に憧れていた。
映画『ナイトフラワー』
【ストーリー】
借金取りに追われ、二人の子供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜問わず働きながらも、明日食べるものにさえ困る生活を送っていた。ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す――
【作品概要】
原案・脚本・監督:内田英治
音楽:小林洋平
エンディングテーマ:角野隼斗「Spring Lullaby」(Sony Classical International)
出演:北川景子 森田望智 佐久間大介(Snow Man) 渋谷龍太 / 渋川清彦 池内博之 / 田中麗奈 光石研
製作:「ナイトフラワー」製作委員会
配給:松竹
©2025「ナイトフラワー」製作委員会
PG-12 (本編124分)
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/nightflower
11月28日(金)全国公開





















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