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波瑠、着衣を脱ぐシーンに緊張感! 松山ケンイチは「そのシーンのセリフに助けられた」 映画『ホテルローヤル』初日舞台挨拶

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映画『ホテルローヤル』の初日舞台挨拶が、11月13日、東京・神楽座にて行われ、主演の波瑠をはじめ、共演の松山ケンイチ、安田顕、友近、武正晴監督が登壇した。

桜木紫乃の直木賞受賞作で、桜木の実家だったラブホテルを舞台にした七編の連作小説を『百円の恋』や『噓八百』で知られる武正晴監督の手で映画化。誰にも言えない秘密や孤独を抱えた人々が訪れるホテルローヤル。そんなホテルと共に人生を歩むホテル経営者の娘・雅代が見つめてきた切ない人間模様と人生の哀歓を描き出す。雅代役を波瑠、アダルトグッズ会社の営業の宮川役を松山ケンイチが演じる。

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この日のイベントは無観客で行われ、全国の映画館にライブビューイングで挨拶した登壇者たち。飛沫防止のために立てられたつい立に挟まれ、「なんだかお店のマネキンになってみたいです」とお茶目な笑顔を見せる波瑠。

クライマックスのシーンについて聞かれると「覚悟を持って臨みました。着衣を脱いだりするんですけど、普段お風呂に入るときに服を脱ぐところなんて誰にも見られないじゃないですか。それを見られるのは変な感じでしたが、そんなところも人間臭く感じてもらえればいいなと」と答える。

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一方の松山は「映画の中には印象的なセリフがたくさんありますが、特にそのシーンに(印象的なセリフが)あるんです。僕らの二人の緊張感、空気感になったそのセリフに助けられたと思います」と振り返った。

MCより「見逃さないでほしいシーンは?」と問われ、波瑠は「ボイラー室の女子のお茶の時間のシーンが好きです」と明かし、「親とは仲がいいとは言えない間がらだったので、雅代が唯一安心できる空間だったと思います」と吐露。

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松山は、「まず、1回目は素直に観て、2回目も素直に観て、3回目も素直に観て、4回目にこの中で誰が一番なまっているか確かめてほしい(笑)。波瑠ちゃんも少しずつ変わってきているので」とアピール。

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安田は「長い年月を描いているので、いろんな波瑠さんを見ることができると思います。年の移り変わりの演出が面白いですね」と、武監督の手腕を称えた。

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ここで、原作者の桜木紫乃氏から「今日生きる人と、昨日の自分を許せる作品にしていただいて感謝します」と、温かいメッセージが届いた。

北海道で桜木と会った波瑠は「桜木さんから『何から逃げることは発想の展開でとても前向きなこと。私は今でも逃げています』と言う言葉をいただき、私の人生を豊かにしてくれる時間でした」と懐かしむ。安田も「この映画を食べ物に例えると?とお聞きしたら『塩大福。甘くてしょっぱい』と答えられたことが印象的でした」と語っていた。

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最後に、波瑠は「私も13歳に何かからこの世界に逃げてきました。まさか私が雅代を演じるとは思わなかったけれど、雅代を演じて本当に良かったです」と充実感を滲ませ、舞台挨拶を終えた。

『ホテルローヤル』ポスタービジュアル

【ストーリー】
北海道、釧路湿原を背に建つラブホテル、ホテルローヤル。雅代は美大受験に失敗し、居心地の悪さを感じながら、家業であるホテルの仕事を手伝うことになる。アダルトグッズ会社の営業、宮川に淡い恋心を抱くも、何も言いだせずに黙々と仕事をこなす日々。しかしホテルには今日も、閉塞感を逃れ”非日常”を求めて様々な人々が訪れる。投稿ヌード写真の撮影をするカップル、子育てと姑の介護に疲れささやかな高揚を求める夫婦、行き場を失くした女子高生と妻に裏切られた高校教師。そんな中、ホテルの一室で心中事件が起こり、雅代たちはマスコミの標的に。さらに父・大吉が病に倒れ、家業を継ぐことになってしまった雅代は、初めて「自分の人生」に向き合う決意をする…。

出演:波 瑠
松山ケンイチ
余 貴美子 原 扶貴子 伊藤沙莉 岡山天音
正名僕蔵 内田 慈 冨手麻妙 丞 威 稲葉 友
斎藤 歩 友 近 / 夏川結衣
安田 顕

原作:桜木紫乃「ホテルローヤル」(集英社文庫刊)
監督:武 正晴
脚本:清水友佳子
音楽:富貴晴美 主題歌:Leola「白いページの中に」(Sony Music Labels Inc.)
製作幹事:メ~テレ ファトム・フィルム
製作プロダクション:ダブ
配給・宣伝:ファントム・フィルム
©桜木紫乃/集英社 ©2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
公式サイト:https://www.phantom-film.com/hotelroyal/

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