ミュージカル『アニー』2015年公演の出演者最終オーディションと合格発表が、11月24日に都内にて行われ、アニー役2人を含むこどもキャストが決定した。
ミュージカル『アニー』は、1924年からアメリカで新聞連載がスタートした漫画「ザ・リトル・オーファン・アニー（小さい孤児アニー）」をもとに、1977年にブロードウェイのアルヴィン劇場（現ニール・サイモン劇場）で誕生したミュージカル。現在も世界各国で上演され続けている本作の日本公演も、2015年で30周年を迎える。2015年は1986年以来毎年開催されていた青山劇場閉館に伴い、初めて新国立劇場・中劇場にて上演される。
今回のオーディションでは、6歳から15歳までを対象にした約9000人の応募者の中から書類審査と実技審査を経て、アニーをはじめ、モリー、ケイトらの孤児院の仲間、ストリートチャイルド、そしてタップキッズ、合計28名が選出された。
緊張が高まるなか、演出家のジョエル・ビショプから合格者の名前が発表されると、「ハイ！」と大きな返事で立ち上がり、感激のあまり涙してしまうキッズたち。主役のアニーに選ばれたのは、神奈川県出身の黒川桃花と、千葉県出身の前田優奈。共にミュージカル経験があり、小学4年生で同い年の9歳。お互い抱き合って喜びをかみしめていた。
発表後は、全員で主題歌「トゥモロー」を合唱。ジョエル・ビショプから「また来年、会いましょう」と温かい言葉が送られ、笑顔と涙のオーディションが終了した。
黒川は2回目、前田は4回目の挑戦でみごとアニー役を射止めた。黒川は「今回、アニーに選ばれて嬉しいのとビックリが混ざったかんじです。いつもより笑顔で頑張りました」と語ると、「（同じ挑戦者に）年上の人がいっぱいいたのでダメだと思っていました。ビックリして涙が止まりませんでした。前回は声が小さかったので、今回は大きな声でレベルアップしてきました」と前田。
憧れの女優は、黒川が綾瀬はるか、前田が石原さとみだそうで、「あんなキレイな女優さんになりたいです。可愛くて芝居が上手」とニッコリ。犬のサンディーとの共演もあるが、前田は「ドキドキしています。私は大きな犬が少し苦手なので(笑)、頑張ります」とお茶目なコメントも。
合格のご褒美は？と聞かれ、「UFJに連れていってもらいます」（黒川）、「おじいちゃんとおばあちゃんと一緒にご飯を食べに行きます」（前田）と、嬉しそうに笑った。
この日は、2014年のアニー・國分亜沙妃と吉井乃歌もお祝いに駆けつけ、新アニー2人に花束が贈られると感激もひとしお。「人の心を惹きつけるところがアニーの魅力。元気で明るいアニーを目指します」と黒川。前田は「アニーは、元気で強くて何事にも挑戦するところが魅力。観に来てくれた方が感動できるアニーになれるように頑張ります」と意気込みを語り、キラキラと瞳を輝かせた。
2015年1月には、ジェイミー・フォックス、クワベンジャネ・ウォレス、キャメロン・ディアスなどの豪華キャストによる、映画『ANNIE／アニー』も公開される予定で、2015年はまさに「アニーイヤー」となること間違いなし！
丸美屋食品ミュージカル『アニー』
＜ストーリー＞
舞台は1933年、世界大恐慌直後の真冬のニューヨーク。街は仕事も住む場所もない人であふれ、誰もが希望を失っていました。そんな中、どんな時も夢と希望を忘れないひとりの少女がいました。11歳の赤毛の女の子、アニーです。10年前に孤児院の前に捨てられていたアニーは、いつか本当の両親が迎えに来ると信じて暮らしています。
ある日、なかなか迎えに来ない両親を自分から探しに行こうと、院長のミス・ハニガンに見つからないよう、こっそり孤児院を脱け出しますが、すぐに警官に捕まって連れ戻されてしまいます。ふとしたきっかけで、大富豪オリバー・ウォーバックスの秘書グレースと出会ったアニーは、ウォーバックスの自宅で休暇を過ごすことになります。前向きなアニーに魅かれたウォーバックスは、養女にしたいと考えますが、彼女は本当の両親のことが忘れられません。けなげなアニーの気持ちに心打たれたウォーバックスは、懸賞金をかけてアニーの両親を探そうとするのですが、お金を目当てに大勢の人々が自分こそアニーの親だと名乗りをあげ、なかにはルースターとリリーという悪巧みをしている人物もいて…。はたして、アニーは本当の両親を探し出すことができるのでしょうか？
公演日程：2015年4月25日（土）～5月17日（日）
会場：新国立劇場・中劇場
（※東京公演の他、地方公演も予定）
公式HP：http://www.ntv.co.jp/annie/
