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綾野剛、金髪&真っ赤なスーツで登場! 村上虹郎に「今日、ライブですか!?」とイジられ苦笑い! 映画『楽園』初日舞台挨拶

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映画『楽園』の公開初日舞台挨拶が、10月18日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、主演の綾野剛をはじめ、共演の佐藤浩市、杉咲花、村上虹郎、劇伴作曲者のユップ・ベヴィン、瀬々敬久監督が登壇した。

吉田修一のベストセラー小説を、映画『64-ロクヨン』の瀬々監督の手で実写映画化した本作は、ある地方都市のY字路で起きた少女失踪事件と、集落で暮らす男が、孤立を深め正気を失い誰もが想像しえない事件を起こすという2つの事件、その事件に翻弄される3つの運命と、その陰に隠される真実に迫る衝撃のサスペンス大作。今年、ベネチア国際映画祭や釜山国際映画祭で上映されるなど、国内外から高い注目を集めており期待は高まるばかり。Y字路で起きた事件の容疑者として追い詰められていく孤独な青年・中村豪士役を綾野、失踪した少女の親友だった湯川紡役を杉咲、少女失踪事件の近くの集落で愛犬と暮らす田中善次郎役を佐藤が演じる。

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ユップ・ベヴィンが劇中歌「愛華」をピアノで生演奏し、イベントがスタート。会場が映画の世界観で満たされると、大きな拍手で迎えられキャストたちが登場。

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公開初日を迎え、綾野は「この作品を、ようやく皆さんに託すことができるという思いが強いです。もうこれからは(『楽園』は)ご覧になった皆さんのものです」としみじみ。

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杉咲は「ユップ・ベヴィンさんの曲を聴いていると、撮影の日々が走馬灯のようによみがえってききました」と語り、「自分にとってトラウマのような時間だったなと・・・」とつぶやくと、佐藤、監督ら登壇者が思わず苦笑い。綾野が「我々、トラウマを作ってしまいました!?」と謝罪し笑いを誘った。続けて、杉咲は「私は豪士は人を殺してないと思いながら演じていたんです。だけど、現場で瀬々さんに『豪士殺ってるから!』って言われたんですよ。もう私パニック状態になっちゃって」と打ち明け、観客もビックリ。綾野も「僕もあれには驚きましたね。芝居が根底からくつがえっちゃうので」と頷く。すると杉咲が「後日、もう1度確認したら、瀬々さんが今にも泣き出しそうな顔をしながら『殺ってないよ!』って。私を動揺させようとワザといったのかも」と述べると、綾野は「あの時、瀬々さんは非常に不安定だったんですよ(笑)」とフォローした。

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野上広呂役の村上は「作品も作品なんで、御三方(綾野・杉咲・佐藤)がいつも黒い服を着て宣伝をしているイメージがあったんです。だから、役がらから言っても、今日は僕が明るくする担当かなと思って来たんですけど…」と言って、綾野を見やると「今日は、ライブですか?」とツッコミを入れ、会場を沸かせた。

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苦笑いする綾野は「金髪とスーツと言ったらね(笑)。いろいろ思うことあったよ。大人だしオレも」と応えつつ、「でも、映画を観終わった皆さんが、(重厚な作品ゆえに)僕たちのことをきっと心配になる部分もあると思う。『ああ、(演じる人たちは)全く別人だな。違う人を生きているんだなと思ってもらえたらいいかな、と今思いついた“こじつけ”だけどね」と笑った。

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また、本作の主題歌「一縷(いちる)」は、RADWIMPSの野田洋次郎が作詞・作曲・プロデュースし、上白石萌音が歌い映画の世界観を表現。曲について綾野は「映画を観終わったあと、この曲が流れて、大変救われました」とコメント。「洋次郎くんからもメールをいただいて、『上白石萌音さんの声じゃなければ、こういう曲になっていなかった』と絶賛していました」と明かす。瀬々監督も「一筋の光みたいなものが表現されていて、映画を通して野田さんや上白石さんと思いを共有できて、素晴らしい経験でした」と満足げ。

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さらに、イベントでは客席からの質問を受けるコーナーも。観客からの鋭い質問に登壇者もタジタジの様子だったが、どんどん壊れていく善次郎役を演じた佐藤は、役作りについて問われると「浩市さん、ほぼ自然体です」と茶々を入れる綾野。佐藤も「普段、鎌を持って現場に行ってるんで」と乗っかる始末(笑)。それでも当時を振り返り「どういう状況下で人は壊れるんだろうと、そういう沸点について瀬々さんと相談しながら演じました」と答えていた。

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最後に綾野が「もし、周りに生きる希望を探そうとしている人がいたら抱きしめてあげてください。僕もそのように努めていきたいと、この作品から教わりました」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

映画『楽園』本ポスター

<ストーリー>
あるY字路で起こった少女失踪事件。未解決のまま、家族や周辺住民に深い影を落とし、直前まで一緒にいた少女の親友・紡(杉咲 花)は罪悪感を抱えたまま成長する。12年後、またそこで少女が姿を消し、町営住宅で暮らす青年・中村豪士(綾野 剛)が容疑者として疑われた。互いの不遇に共感しあっていた豪士を犯人とは信じ難い紡だったが、住民の疑念が一気に暴発し、追い詰められた豪士は街へと逃れ、思いもよらぬ自体に発展する。その惨事を目撃していた田中善次郎(佐藤浩市)は、Y字路に続く集落で、亡き妻を想いながら、愛犬・レオと暮らしていた。しかし、養蜂での村おこしの計画がこじれ、村人から拒絶され孤立を深めていく。次第に正気は失われ、想像もつかなかった事件が巻き起こる。Y字路から起こった2つの事件、そして3人の運命の結末は―。

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綾野 剛 / 杉咲 花
村上虹郎 片岡礼子 黒沢あすか 石橋静河 根岸季衣 柄本明
佐藤浩市
原作:吉田修一「犯罪小説集」(角川文庫刊)
監督・脚本:瀬々敬久
© 2019「楽園」製作委員会
配給:KADOKAWA
公式HP:http://rakuen-movie.jp
公式Twitter:rakuen_movie

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