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菅田将暉とって、『溺れるナイフ』とは?「瘡蓋(カサブタ)」、小松菜奈は「10代最後の輝き」 映画『溺れるナイフ』大ヒット記念舞台挨拶

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映画『溺れるナイフ』の大ヒット記念舞台挨拶が、11月12日、東京・TOHOシネマズ渋谷にて行われ、小松菜奈と菅田将暉が登壇した。

本作は、講談社「別冊フレンド」に連載され(04年~13年)、洗練された世界観と、リアルな心理描写で熱狂的に愛され続ける少女マンガ「溺れるナイフ」を映画化。小松菜奈、菅田将暉W主演、重岡大毅(ジャニーズWEST)、上白石萌音という最旬キャストが顔を揃え、監督は、日本映画界最注目の新鋭・山戸結希。気高く危うい10代の破裂しそうな恋と衝動を描いた、誰も出会ったことのない一生に一度のラブストーリー。

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本作の大ヒットを受けて小松は「公開から1週間経って、たくさんの方々に観ていただいていていると聞いてとてもびっくりしている」、菅田は「簡単な映画ではないですが熱いラブストーリーに仕上がっています」とコメント。

すでに鑑賞したファンからTwitter上で「美しい」、「泣けました」などの感想が相次ぐ本作。本作の完成品を最初に観た小松は「出来上がったんだという単純なうれしさがありました。ちゃんと公開されるか不安な現場だったので」と撮影当時を振り返りつつ、「和歌山の大自然の中で2人が惹かれ合って、ぶつかり、葛藤する姿が眩しいと思いました」と作品に対する感想を述べた。

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一方、菅田も、監督の無茶ぶりを暴露。「撮影中に監督が『あの、鳥を入れたい』と言い出し、結局3時間待っていたんです」と愚痴りながらも、「長い待ち時間であったけれども、出来上がった作品を観ると、コウと自然が共存していたんですね。待った時間はダテじゃないな、と思いました」と山戸監督の演出方法にすっかり感服している様子。

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そんな中、特に印象的なバイクシーンについて“ゲリラ撮影”だったとことが2人から語れた。さらに、セリフも山戸監督が言った言葉を二人が復唱する演出方法だったそうで、新しい演出に、菅田は「ニュースタイルです」と言って場内の笑いを誘った。

また、特に大きな反響となっているのが2人のキスシーン。「超絶ヤバい!」などこれまでの青春恋愛作品とは一線を画す感想について、菅田は「原作通りの“顔ペロ”。忠実に“超”の“絶”にやりました」と絶対の自信をみせた。小松も「『溺れるナイフ』独特の表現の仕方。このシーンは結構、(菅田とアドリブで)会話してやったけどその部分は全部カットされていた」と明かした。

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この日は上映終了後の舞台挨拶ということで観客からの感想や質問に答えることに。菅田が舞台を降りてマイクを直接、観客に持っていくサプライズ対応に会場からは歓声と悲鳴が。興奮気味の観客からの「もし、2人でまた共演するとなったらどんなジャンルがいいですか?」という質問に対して「ハッピーなのがやりたい、でもどうやってやるかわからい」と菅田が答えれば、小松も「ハッピーなのがやってみたいけど、暗いほうがやりやすい。(菅田は)信頼できるし、燃えます!」と述べ、菅田に絶大な信頼感を寄せていることを伺わせる。しかし、菅田から「舞台は!?」と提案されると「嫌だ」と即答する小松。またもや会場を沸かせていた。

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さらに、和歌山県で17日間というタイトな時間の中で厳しい撮影が続いた本作の総まとめとして「私にとって『溺れるナイフ』とは?」と問われ、小松は「10代最後の輝き」と答えた。その理由は「撮影当時19歳だったので、あの時の気持ちは、山戸監督の初めての大きな映画だったということもあり、頑張らなきゃなという気持ちと、10代にしかないエネルギーや感情がみなぎっていて、その姿を撮影していただけて、映画にしていただけたということは一生の宝物です。いろいろ大変だったことや葛藤も全部です」と語る。
菅田は「瘡蓋(カサブタ)」と回答。その独特な答えの理由に「1年前に受けた切り傷がいま、カサブタなのかなと。撮影当時、身も心も擦り傷だらけだったんです。ナイフということもあって。完成しないかも、映画として観てもらえないかもしれないというヒリヒリ感もあって」と作品への責任感と想いを独自の言葉で表した。

最後に菅田は「大ヒットということで、この1週間は不安でしたけど、お客さんが入っていることにうれしく思います。直接、生の声が聴けて心が晴れる思いです」と素直な気持ちを打ち明けると、小松も「寂しいという現場にはなかった想いがあります。この映画が公開されてたくさんの方に観ていただいて、色々な感想がある中で公開されてよかった。身を削る思いで撮影した作品にたくさんの人に足を運んでいただいてうれしいです。私にとって特別な作品になりました」と伝え、大きな拍手が送られたまま舞台挨拶を終了した。

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『溺れるナイフ』
出演:小松菜奈 菅田将暉
重岡大毅(ジャニーズWEST) 上白石萌音 志磨遼平(ドレスコーズ)
原作:ジョージ朝倉『溺れるナイフ』(講談社「別フレKC」刊)
監督:山戸結希
脚本:井土紀州 山戸結希 音楽:坂本秀一
配給:ギャガ
(C)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会
映画公式サイト:http://gaga.ne.jp/oboreruknife/

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