劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』の初日舞台挨拶、9月1日、東京・新宿バルト9にて行われ、ボイスキャストの高杉真宙、Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、和久井映見と、牛嶋新一郎監督が登壇した。
本作は、累計発行部数260万部を超える住野よるの同名小説を劇場アニメーションとして映像化。2017年に公開された実写映画をきっかけにさらに大ヒットとなった作品。劇場アニメは2人の瑞々しい関係性と、その後おとずれる残酷な現実、そこから前を向いて強く生きていく人々の姿を幻想的な世界観で描き出す。主人公「僕」の声を高杉、ヒロイン・桜良役をLynn、桜良の母親役を和久井が務めた。
昔から声優の仕事に憧れていたという高杉。公開初日を迎え「初めてアニメの声を担当して、この作品に関わることができて改めて良かったと思っています。いままでにない感情です。今、冷静に立っているようですが、心の中でめちゃくちゃ盛り上がっていて。どんどん素の僕が出てきそうで抑えるのに必死です。『（この作品が）大好きでーす！！』と叫べます」と、並々ならぬ感動を胸に抱いている様子。
印象に残っているシーンを聞かれると「やっぱり、花火のシーンですね」と答え、「あのシーンはハッピーエンドじゃないですか。二人の思いが少しずつ見えてきて、アニメならではのアングル。音楽も乗っていて本当に盛り上がっている！」と興奮を抑えられない。
同じ質問にLynnは、「海辺のシーン」を挙げ、「心が少し近づいてきて不思議な距離感。青春感がある」とコメントした。
藤井は「僕の相づちで距離が近づいていくのがわかるんです。変化が見れるのがステキだと思います」と語り、町田は自身が出演しているシーンを挙げ「普通の生活をしている高校生との対比が(スクリーンに)出ていればいいなと思います」と述べた。
和久井は、「僕が顔を赤らめるシーン」と話しながら、「あと一つ。僕が最後に『もう泣いていいですか？』というシーンは本当に泣きました」と、振り返っていた。
また、イベントでは劇中に登場する「真実か挑戦か」ゲームに挑戦。監督がキャストの名前が書かれた特製のトランプを引いて、ゲームの挑戦者を選び、MCから【真実】【挑戦】それぞれのお題が発表され、どちらかを選んで回答。【真実】は質問に対して真実を答え、【挑戦】はその内容を実行するというもの。
最初に選ばれたのは高杉。【挑戦】を選び、町田をお姫様抱っこ。会場が大いに盛り上がると、次の挑戦者たちもお題に関係なくお姫様抱っこをやろうとポーズを取る始末。和久井は【真実】の「役者になってよかったことは？」を選び「いろんな人と出会い、どんな小さな時間も私には大切。私は今とても幸せです」と笑顔を見せると会場から温かい拍手が送られた。
最後に、高杉が「この作品で“僕”という役に出会い、演じることができて幸せに思います」と話し、作品へ思いを馳せる。「舞台挨拶でテンションが上がり、泣きそうになることはなかなかないと思うんですが･･･」と続けると、感極まり言葉に詰まる。「色々な人と出会ってこの作品に参加することができて本当に良かったと思っています」と声を絞り出すも、今にも涙がこぼれ出そうに。
「（涙を見せるのは）絶対に嫌なんです」と歯を食いしばる高杉。「くそぉ！」「（カメラマンに）パシャパシャされてるな」と言って必死に涙をこらえる。会場から「頑張れ！」と応援の声、和久井から「泣いてもいいんだよ」と優しい言葉をかけられると、ついに涙腺が崩壊し大粒の涙がこぼれ落ちた。それでも「大好きな作品になりました。観る人が大好きになってくれたらいいなと思います」と、しっかりメッセージを伝え、深々と頭を下げた。その姿に隣に立つLynnももらい泣き。高杉の男泣きに会場は感動に包まれたまま舞台挨拶を終了した。
劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』
【STORY】
他人に興味をもたず、いつもひとりで本を読んでいる高校生の「僕」。そんな「僕」はある日、偶然『共病文庫』と記された一冊の文庫本を拾う。それは、天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女が膵臓の病気で、余命いくばくもないことが記されていて……。病気を隠して日常を過ごす桜良と、その秘密を知った「僕」。
――二人の距離には、まだ名前がない。
原作：住野よる『君の膵臓をたべたい』（双葉社刊）
原作イラスト：loundraw
監督・脚本：牛嶋新一郎
キャラクターデザイン・総作画監督：岡勇一
美術監督：小川友佳子
音楽：世武裕子
アニメーション制作：スタジオヴォルン
オープニングテーマ・劇中歌・主題歌：sumika
配給：アニプレックス
出演：高杉真宙 Lynn 藤井ゆきよ 内田雄馬 福島潤 田中敦子 三木眞一郎 和久井映見
(C)住野よる／双葉社 (C)君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズ
公式サイト：http://kimisui-anime.com/
全国公開中
