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開幕しました!高畑充希主演 ミュージカル『ウェイトレス』初日前囲み取材 舞台写真も到着

ミュージカル『ウェイトレス』が、3月9日(火)に日生劇場で幕を開けた。初日を控えて、メインキャストの高畑充希、 宮野真守、 宮澤エマ、 LiLiCo/浦嶋りんこ(Wキャスト)が登壇した囲み取材の模様をお伝えする。(写真提供/東宝演劇部)

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浦嶋りんこ   宮澤エマ  高畑充希  宮野真守  LiLiCo

本作は、高畑充希が演じるウェイトレスの人妻・ジェナが、妊娠・出産・離婚・自立・養育など人生の岐路を、周囲の人たちとの交流を通じて、どう乗り越え成長していくのかを描いたミュージカル。ポップな音楽も相まって女性たちの心をつかみ、ブロードウェイからロンドン・ウエストエンドでも大ヒット。高畑自身も大好きになり何度も観劇した作品だ。

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【囲み取材】
―初日を控えた今のお気持ちをお聞かせください。
高畑充希:1月からずっとマスクをしながら「どんな顔なんだろう?」って思いながら、海外からも来られるスタッフが来てくださり、リモートで演出してもらったりしながら、みんなで本当に一生懸命一緒にお芝居(の稽古)をしてきたので、「やっとお客さんと一緒にこのミュージカルを楽しめるんだ」とかなりワクワクしています。今日はすごく楽しみです。

宮野真守:とても嬉しく思います。今までとは全然違う環境での作品づくりになったので、稽古中はもちろん不安に思うこともたくさんあったんです。でもカンパニーのみんなが本当にあったかくて、こんな状況だからこそ一丸となって作品作りができたんじゃないかなと思うし、やっとみんなの顔を見て芝居ができた時に「なんて芝居って楽しんだ!」と思ったのです。その僕らの想いも今日は感じてもらえると思います。何よりお客さまがエンタメを求めてくれていると思うので、こんな状況下で来てくださるというのは本当に嬉しく思っています。

宮澤エマ:本当にたくさんの奇跡が重なり合って今日の初日を迎えられたと、キャスト・スタッフ全員が心から感じていると思います。リモートで演出をつけてくださり、リモートで音響やライティングをセッティングしてくださるという、コロナ禍でなければできなかったんじゃないかっていう数々の最先端のテクノロジーを駆使して、いろんな人の力を使って、この舞台は今日を迎えられているので、本当に嬉しいという気持ちです。
私は去年、舞台が公演中止になってしまったので、ミュージカル出演がちょうど一年ぶりになります。リモートで演出をつけて下さっているアレックスは、全くまだ演劇が始められる見通しがついていません。だから「あなたたちが今、先駆者となって、演劇界を盛り上げて行ってくだい」とメッセージを受け取ったと感じて、今日の初日に挑みたいなと思っています。

LiLiCo:本当に素晴らしい作品です。曲も、キャラクターもみんな素晴らしい。本当にみんなに届けたい。そして、私50歳にして今日デビューいたします! お稽古の時は、ポンコツだったのです。皆が色々教えてくれて、やっと歌詞とかを覚えても、充希ちゃんを見ると「可愛い~」と言って、また間違えちゃったりして。(笑) もう本当に大変だったんです。
コメディなのですが、すごく感動できるところがいっぱいです。 ダブルキャストでいいのは、私も見られるとこと。(ゲネプロで)みんなより先に見たの。すごくいい作品なのよ!「早くみんなに届けたい」そんな気持ちです。

浦嶋りんこ:LiLiCoさんとのダブルキャストなので今日の初日を、私は客席から観させていただくという幸運なことになっております。今回はベッキー役だけがダブルキャストということで、色々と変則的な稽古の仕方があって、それをスタッフ、海外のスタッフの方々と話し合いながら進めていただき、感謝でいっぱいです。
またお客様が入って、お客様の声や拍手が聞こえる中で公演できるという喜びを、今日はもう本当に噛み締めたいと思っています。客席で皆さんを応援したいです。

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―高畑さんは、この作品をもう何度もご覧になっているのですね?
高畑: そうです。 最初はニューヨークで拝見して、あまりに面白くて感激してしまって、曲も素晴らしいし、もう1回見たいと思ってロンドンに行って。で、もう1回見たら、もう1回見たくなって、またまたニューヨークに行って観ました。本当に何度見ても楽しい作品で、それをまた日本語で日本のキャストで上映できるのは、凄く幸せだなぁと思いますし、それに自分が出ているって「なんのこっちゃ!」という感じですけど。でも本当にカンパニーに恵まれたと思います。お客様が入って、やっと最後のピースが入る感じがして、めちゃくちゃワクワクしています。

―海外で本作を観劇した時は、自分がやるって決まっていたのですか?
高畑:最初は決まっていなくて。なので、見た時に「やりたい」も、もちろんありましたけど「なんて楽しいミュージカル!」というのが先にあって、日本に帰った時に「こんな素晴らしいミュージカルがあって、チャンスがあったらやりたいなー」と言っていたら叶いました。

―出演依頼が来た時にはどう思いました?
高畑:プレッシャーもすごくありましたし、「本当に幸せ者だな」と。ジェナという役は、30代前半の役なので、私はまだ少し若くて「どうかな?」って思ったのですけど「これもご縁かな」と思い「声をかけていただけて本当に良かったな」と思います。
稽古場で歌っていても聞いていても「この曲に触れているだけで幸せ」「全く飽きない」「ずっと聞いていたい」という曲ばかりでした。内容も海外で見た時は英語だったので、ちゃんと深く理解できていなかったですが、読めば読むほど「そういうことか!」と発見もあって、それをみんなで深めていく作業がとっても楽しい稽古場でした。

―宮澤さんも海外で観ていらしたのですよね?
宮澤:はい、私もブロードウェイで2017年頃に見ています。その時も本当に充希ちゃんと全く同じで、楽しいし、歌もキャッチーで、話はものすごくディープ。アメリカ南部のどこかの街のダイナーで働く女性たちが主人公ですが、本当に大号泣とはこういうことかと、嗚咽混じりで泣きながら見ました。しかもパイも売っていたので、パイを貪りながら泣きながら、最後に劇場を出る時には「浄化されて出て行く」みたいな体験をしました。その時に私も「この作品が日本にいつか来るのであれば、何らかの形で関わりたいな」と思ってはいました。
ダイアンさんがミュージカル『ピピン』も『ウェイトレス』も演出されていますが、私が『ピピン』に出演しているときに『ウェイトレス』の話になって「あなたはドーン役にぴったりだと思うのよね」とポロッと漏らされました。社交辞令かと思っていたのですけど、本当にオファーを頂いたので「縁とはこういうことなのかな」と、その時は本当にぞわっとしました。

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―高畑さんと宮野さんは今回の舞台で初共演ですね。それで不倫の相手役…。
宮野:はい、ディープな感じの…。年に1回位は、バラエティー番組で会っていたのですが。
高畑:ポップとはいえ、かなりいろんなことが繰り広げられるミュージカルなので、最初は「大丈夫かな?」と思ったんですけど、でも相談しながら、いろんなことを試しながら、色々稽古ができて、すごく心強い存在でした。
宮野:お芝居していてすごく楽しいです。やっとお芝居できたから。
高畑:お芝居を(一緒に)したことがなかったですから。

―高畑さんとお芝居してみて、いかがでしたか?
宮野:引き込まれます。舞台を拝見していた時も引き込まれて、本当に充希ちゃんから目が離せないっていう感じもあったのですけど、実際相手役となった時に、充希ちゃんと対面すると物語の登場人物ポマターに自然となれる。なんかそれがもう楽しくてしょうがない。ジェナとしてしゃべりかけてくれて、ポマターとしてしゃべっている。当たり前のことなんですが、それが出来るってなんて素晴らしいんだって思っています。

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―皆さんが「感動」「号泣」と言っていますけど、あらすじを見ると夫はモラハラに暴力で不倫が出てきて、すごい内容ですけれど。。。
LiLiCo:みんなそういうのが好きでしょ、話題としては。(笑)
高畑:ポスタービジュアルなどでは「ポップな、コメディ・ミュージカル」「女性を応援するミュージカル」と書いてあるから「大丈夫なの?」と。
宮野:衝撃を受けるのではないかと。
高畑:間違ってはいないのですが…。
宮澤:今までのミュージカル像は、綺麗なお姫様とかキラキラのイメージがある方も多いかもしれないですけど、『ウェイトレス』は現代が舞台なので、リアル。出てくるキーワードは、結構厳しいワードなんですけども、それを肯定するということではなくて、「これが現実だし、生活、人生だし、でもそれ、どうやって生きてくの?」みたいな。そこをコメディで包んで。
高畑:お花畑では全然ないです。

―この作品の夫はひどいですよね。
高畑:ひどいんですけど、可愛いところもあるんです。(笑)  ジェナがストーリーの主人公であるんですけど、一人ひとりがとても愛せるキャラクターで、いろんな人の人生がどんどん切り替わっていろんな場面で見られて、どのキャラクターも私はすごく好きで、ミュージカル自体が豊かになっているのかなと思っています。どのキャラクターにも、もちろんひどい旦那にも注目してもらいたいし、みんなの素敵なナンバーを早く聞いてほしいと思います。

―LoLiCoさん、あんな夫だったらどうですか?
LiLiCo:う~ん・・・。私はいろんな経験があるから。(笑)
宮野:かっこいい!
高畑:LiLiCoさんはめちゃくちゃ優しいんですよ。めちゃくちゃ気遣いしてくださるから、ああいう夫が来ても、何かと合わせちゃいそう。
LiLiCo:きっと合わせちゃうんだろうね。多分ギターとかを修理しちゃうんでしょうね。(笑)
高畑:ギターを壊すシーンがあるのですが、修理しそうですね。優しいから。

―最後に「こういう舞台だよ」とメッセージをお願いします。
高畑:ポップなコメディ・ミュージカル、女性応援歌という感じのテーマと受け取られてる方が多いと思うんですけれど、本当はリアリティのある…みんながやっぱり一度は感じたことがある「かつてのあの自分ってどこ行っちゃったんだろう」みたいな、「取り戻せなくなってしまった自分を、どうを取り戻すか」というテーマもある作品です。音楽はめちゃくちゃポップで素晴らしいですし、ストーリーもすごく展開が早くて楽しいですけれど、リアルな・ごちゃっとしたものを美しいパイで包んだような作品になっています。女性の方がご覧になると、すごく楽しんでいただけるのではないかなと思います。

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ミュージカル『ウェイトレス』
脚本:ジェシー・ネルソン
音楽・歌詞:サラ・バレリス
原作映画製作:エイドリアン・シェリー
オリジナルブロードウェイ振付:ロリン・ラッターロ
オリジナルブロードウェイ演出:ダイアン・パウルス
出演:高畑充希 宮野真守 宮澤エマ LiLiCo/浦嶋りんこ(Wキャスト)
渡辺大輔 おばたのお兄さん 勝矢 佐藤正宏
黒沼 亮 田中真由 茶谷健太 中野太一 藤森蓮華 麦嶋真帆 渡辺七海
製作・主催:東宝/フジテレビジョン/キョードー東京
共同制作:バリー&フラン・ワイズラー
公演情報
■作品公式 WEB サイト https://www.tohostage.com/waitress/
■公式プロモーション映像 https://youtu.be/w4GAjNevvPY
■2021 年3月9日(火)~3月30日(火)東京 日生劇場
(全席指定・税込)料金:S 席¥14,000  A 席¥9,000  B 席¥4,500
■全国ツアー公演
★2021 年4月4日(日)~11日(日)福岡公演 博多座
★2021年4月15日(木)~19日(日)大阪公演 梅田芸術劇場メインホール
★2021年4月29日(木)~5月2日(日)名古屋公演 御園座