9月4日（金）より東京・渋谷の東急シアターオーブにて、NEWSの増田貴久主演ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』が開幕。初日公演前に行われたフォトコールと取材会の様子をお届けする。
ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』は、1961年にブロードウェイで初演され、1962年にはトニー賞７冠を達成した傑作ミュージカル。今作は、ダニエル・ラドクリフ主演で上演され、トニー賞8部門でノミネートされた2011年版の振付を踏襲している。
【フォトコール】
公開されたのは、一幕冒頭と二幕終盤の二つのシーン。
一幕冒頭
増田が演じるのはビルの窓ふき清掃員フィンチ。黄色い清掃員のユニフォームを着てぶら下がって登場する。「努力しないで出世する方法」を読んで感銘を受けたフィンチが素直でのびやかな歌声で歌い出すと、一気にこの世界に引き込まれた。
大企業に入社しようとするフィンチを一目で気に入る秘書のローズマリ（笹本玲奈）は、恋する可憐な乙女。澄み渡る歌声もとても魅力的だ。
二幕 終盤
重大なアクシデントをフィンチが解決に導こうとするシーン。ピンチにもかかわらずポジティブで明るく力強い印象のダンスと歌が、とてもゴージャス！見ているだけで気持ちが高揚してくる。
ワールドワイド・ウィケット社の会長ウォンパー役のブラザートム、人事部長ブラッド役の鈴木壮麻、フィンチをライバル視する社長の甥バド役の松下優也、社長秘書ミス・ジョーンズ役の春野寿美礼とそうそうたる出演者を従えてフィンチが歌い踊るシーンは圧巻の一言。ミュージカルならではの贅沢な楽しさを満喫してほしい。
取材会
左から春野寿美礼、林愛夏、松下優也、ブラザートム、増田貴久、雛形あきこ、笹本玲奈、鈴木壮麻、今井清隆
取材会には、主要キャストが登壇。
記者が質問している途中で、突然ブラザートムが壇上から消えてしまうハプニングが発生。記者陣が唖然とする中、ブラザートムはダンスを踊ったばかりで汗だくの増田や松下のために、ティッシュボックスを取って戻ってきた。増田たちが汗をぬぐっている間にも、記者に向けて「ティッシュいりますか？」とおどけて見せる。サービス精神旺盛なブラザートムのおかげで和やかな取材会となった。
子供のころから本格的なミュージカルをやることが夢だったという増田は、「この作品は、歌もダンスも昔から愛されてきた伝統ある作品。プレッシャーもあるが、楽しさ嬉しさも同じくらいある。振付自体が踊っていると楽しくなる。今までもいろんな振付のあるものを踊ってきたけれども、またそれとも違うパワーを感じている。踊っているだけでワクワクする」と本作を楽しんでいる様子だ。
増田と初タッグを組む笹本は、「増田さんはフィンチそのもの。台本通り淡々と出世していくだけならば、嫌な感じ（の人物）になりそうだが、増田さんの持つ人柄やカリスマ性がフィンチを豊かにしている」と印象を語った。
ライバル役の松下は「ライバルとしてもっとフィンチを邪魔していかないといけないと思っていたが、実際の増田くんのイメージとフィンチの役柄があっているので、とてもやりやすかった」
4年ぶりに舞台に立つ雛形あきこは、「この年までミュージカルをやったことはなかったが、初めてがこのカンパニーで本当に良かったと思っている」と目を輝かせた。
鈴木は、「振付がとても大変でチャレンジしている。足らないところがあればみんなで励まし合って、さらに増田さんが明るくポジティブにとらえてくれるので、このチームならではの結束力がある」と、チームワークの良さの秘密は稽古場にあること披露した。
幼少期からミュージカルに出演している最年少の林は「大変な状況だが毎日が充実している。コロナでコミュニケーションがとりづらい状況だが、一致団結してやってこられた」と培ったチームワークに自信を覗かせた。
男性ダンサーが支えとなり振り子のようなダンスを見せた春野は「私は何をすることもなくただ男性社員の皆さんに身をゆだねているだけ。安心してゆだねられる」と信頼関係の強さを語った。
数々の名作ミュージカルに出演している今井は、「マスクをしての稽古は、とても苦しかった。ダンスではマスクを取れば少しは楽になるかと思ったが、そんなことはなかった。増田くんは明るくセリフの量も多いし、ダンスもすごい。増田くんが引っ張ってくれているので頑張れている。」と増田に敬意を払った。
今作の出演者で最年長のブラザートムは、新型コロナウィルス対策をしながらの稽古について「この舞台には裏方含めて100人のスタッフが動いている。ここまで3ヶ月やってきて、一人も（罹患者を）出していないということはすごいことだ」とこの舞台に携わる人々が細心の注意を払って挑んでいることを明かした。
新型コロナウィルス対策をしながらの稽古について増田は「稽古中はみんなマスクを着けたままで、顔の下半分を知らなかったので、通し稽古でマスクをはずしたとき『あれ？こんな口だったんだ』と、お尻を見たような衝撃でした」とおどけ、「意識を高くもって気を付けながらやってきました」と実感のこもった言葉で語った。
最後に増田より「世の中が大変な状況の中で、大きな会場でステージに立たせてもらえることを嬉しく思いますし、責任重大だと思っています。エンタテイメントを作ることを大切にしっかりと千秋楽まで迎えられるように頑張ります。見に来てくださる方から広がって、少しでも多くの方を笑顔にできるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。」と締めくくった。
東京公演は9月20日まで、大阪公演は、オリックス劇場にて10月3日から9日まで上演される。
ミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』
脚本： エイブ・バローズ、ジャック・ウェインストック、ウィリー・ギルバート
作詞・作曲： フランク・レッサー
原作： シェパード・ミード
演出・振付： クリス・ベイリー
翻訳・訳詞： 高橋亜子
音楽監督： 荻野清子
出演： 増田貴久 笹本玲奈 松下優也 雛形あきこ 鈴木壮麻 林愛夏 ブラザートム
／春野寿美礼 今井清隆
日程・会場： 2020年9月4日（金）~20日（日） 東京・東急シアターオーブ
2020年10月3日（土）～9日（金） 大阪・オリックス劇場
公式サイトURL： https://howtosucceed.jp
