映画『嘘八百 なにわ夢の陣』の完成披露試写会が、12月19日、東京・千代田区のイイノホールにて行われ、W主演の中井貴一と佐々木蔵之介をはじめ、共演の安田章大（関ジャニ∞）、中村ゆり、友近、塚地武雅（ドランクドラゴン）と武正晴監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は、中井貴一演じる大物狙いで空振りばかりの目利き古美術商・小池則夫と佐々木蔵之介演じる腕は立つのにくすぶり続けている陶芸家・野田佐輔の＜骨董コンビ＞が贈るお宝コメディ『嘘八百』シリーズの第３弾。これまでの利休（堺）、織部（京都）に続き、今作ではなにわ・大阪を舞台に、豊臣秀吉の幻のお宝をめぐって大騒動を繰り広げる。また、この2人を翻弄するカリスマ波動アーティスト・TAIKOHを安田章大（関ジャニ∞）が演じることでも注目を集めている。
コロナ禍での撮影を無事に終え、中井は「皆さんに映画館に足を運んでいただけるような作品を作り続けることが我々の使命だと思っています。そんな思いも踏まえながら今回はキャスト・スタッフとよりコミュニケーションをとりながら撮影を続けました」と強い思いで撮影に臨んだ様子。佐々木も「シリーズ3作目の撮影がコロナ禍でできるということで、現場には映画を作れる喜びがもの凄くあった。みんなで楽しんで最大限の力を出しました」と述懐した。
本作で3度目のタッグとなり、コンビもパワーアップしている中井と佐々木だが、中井は「どんどん遠慮がなくなっていくんです。役者って最初は間合いを計るものなんです。それが、2作目では忘れている。そして3作目にもなると、どうでもよくなってきて。相手を思い量ることを超えて、やりたいことをやり、嫌な顔をしたら『しょうがないか』ぐらいの気持ちで(笑)。（シリーズで今）一番息が合っていると思います」と、関係性も益々良好。
佐々木も「遠慮がなかったですね(笑)」と同調しつつ、「役として遠慮がないということだと受け止めたので、僕もそういう芝居ができました。最高の作品ができたと思います」と胸を張った。
二人に目を細める監督は「作品を愛でてくれた」と話し、「お二人にはシナリオの段階から入ってもらって、楽しく遊んでいただきました」と笑顔を見せた。
二人の絶妙なやりとりに「よく、アドリブを入れているのか」と問われるそうだが、中井は「そこで話し合ったものを映像化したまで。基本的にアドリブはありません。アドリブはないと思って観ていただきたい」とコメント。
また、シリーズ初参加の安田は、カリスマ波動アーティストTAIKOH役を熱演。「気を使わなくていい現場でした。あとで貴一さんや蔵之介さんがそういう空気作りをしてくださっていたんだと分かりました」と感謝。そんな現場で、「ラジオ体操をしていたら貴一さんに見られました」と告白した安田。目撃した中井は「安田くんの動きがどう見ても『ラジオ体操第一！』にハマるんです。それもけっこう真剣なラジオ体操で。いつもやってるの？と彼に聞いたら『コンサートの時もどんな時も、ラジオ体操が良いんです』と仰っていて」と感心していると、安田は「ハプニングが起きました」と大先輩の目撃談に照れまくっていた。
実際に絵を描くシーンにも注目が集まっているが、監督は「安田さんが神のようになって描いてくださいました」と絶賛。安田は「感覚的にはその言葉で合ってると思います。自分の体をただ“モノ”にしてキャンバスを繋げるというか……」と、役そのままのような表現に、共演者たちの笑いを誘う。安田自身も「このコメント、おかしなことになっていますね(笑)」と頭をかしげていた。
同じく、シリーズ初参加の中村は「私はガチガチに緊張していました。それでも、蔵之介さんは後輩の私たちに一切プレッシャーをかけないでいてくださるし、貴一さんも『僕もいまだに緊張するんだよ』と声をかけてくださって。私も優しい先輩たちを見習わなければいけないなと思いました」と感激しきり。
佐々木と夫婦役を演じた友近も、佐々木との息はピッタリ。友近が「シリーズ初のR指定作品です」とジョークを飛ばすと、監督も「全裸的なものもありますからね。撮り方には気をつけました」と乗っかる。佐々木も「からみのシーンは監督からのアングル指示もあったので頑張りました」と続け、さらに友近も「そのシーンだけ急に日活感が出ますから」嘘八百を並べ、会場を沸かせていた。
オタク学芸員・田中を演じる塚地は、本シリーズでは欠かせない存在に。「なぜか、パート3にも登場して。本当に美味しいポジションをいただきました」としながらも、「説明セリフも多くて、撮影日程とセリフ量が合っていないんです。みんなが帰っても一人で撮影していました」と苦労を語る。
中井も「塚地さんが一番大変な役だと思う。怒涛のセリフは塚地さんじゃなければできなかったと思います。僕も塚地さんだけにはなりたくないと思ったくらい。塚地さんの大変さには適わない」と塚地を労っていた。
イベントでは、本作の内容にかけた2023年の開運占いを行うコーナーも。特製おみくじで中井は「末吉」、安田と武監督は「凶」、塚地が「大吉」を引き、大盛り上がり。
フォトセッションでは、全員が赤い法被を羽織って、中井と佐々木が立派な熊手を手に笑顔で撮影に臨み、映画の公開と大ヒットを祈った。
＜ストーリー＞
これまで千利休、古田織部の茶器をめぐって大騒動。目利き古美術商と腕の立つ陶芸家のはずが、相も変わらずくすぶり続ける〈骨董コンビ〉の目の前に一攫千金のお宝が現れた。日本一の出世頭・太閤秀吉の縁起モノ「秀吉七品」の中でも、唯一所在不明の光輝く茶碗〈鳳凰〉だ。幻のお宝を狙って、開催間近の大阪秀吉博をはじめ“TAIKOH”と名のるカリスマ波動アーティストやその財団を仕切る謎の美女が絡み、歴史・骨董・アートのロマンと強欲が激突。大阪城を背景に繰り広げられる天下の（騙し合い）に〈骨董コンビ〉分裂の危機まで勃発！？お宝バトルを制するのは誰なのか？
出演：
中井貴一 佐々木蔵之介
安田章大 中村ゆり 友近 森川葵
前野朋哉 宇野祥平 塚地武雅 吹越満 松尾諭
酒井敏也 桂雀々 山田雅人 土平ドンペイ Blake Crawford 高田聖子
麿赤兒 芦屋小雁 ／ 升毅 ／ 笹野高史
監督：武正晴
脚本：今井雅子 足立紳
音楽：富貴晴美
製作幹事：東映ビデオ
制作プロダクション：アークエンタテインメント
配給：ギャガ
©2023「嘘八百 なにわ夢の陣」製作委員会
公式サイト：gaga.ne.jp/uso800-3/
【Twitter】https://twitter.com/uso800movie
2023年1月6日（金） 全国ロードショー
