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松村北斗「自分を見ているような不思議な作品」 原菜乃華は「明日への活力になる作品」と自信! 映画『すずめの戸締まり』完成報告会見

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映画『すずめの戸締まり』の完成報告会見が、10月25日、東京国際フォーラムにて行われ、声優と務めた原菜乃華、松村北斗、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音と、音楽を担当した野田洋次郎(RADWIMPS) 陣内一真、そして新海誠監督が登壇した。

『君の名は。』(2016年公開)、『天気の子』(2019年公開)に続く、新海誠監督の3年ぶりとなる本作は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる”扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語。

すずめの声を原菜乃華、扉を閉める旅を続ける“閉じ師”の青年・草太役を松村北斗(SixTONES)が声優に初挑戦。すずめの叔母・岩戸環役に深津絵里、草太の祖父・宗像羊朗役に松本白鸚、漁協に勤めている環の同僚・岡部稔を染谷将太、すずめが出会う神戸のスナックのママで、女手一つで幼い双子を育てている二ノ宮ルミを伊藤沙莉。すずめが愛媛で出会う、同い年の活発な少女・海部千果を花瀬琴音、すずめの母親・岩戸椿芽を花澤香菜と、精鋭キャストが集結し、物語を鮮やかに彩る。

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登壇者たちは、ステージ中央に設置された“扉”から登場。本作の着想について、監督は「『君の名は。』と『天気の子』が公開し、興行で日本全国をまわったときに、人が少なくなって寂しく感じてしまう場所が増えたなと感じた。家を建てるときは地鎮祭をしたりしますが、人がいなくなったらどうやって終わっていくのかを考えることが増えて」と言い、「人が消えてしまった場所を旅していく職業があって悼むキャラクターがあったら・・・と思ったんです」と、物語を作るきっかけを明かした。

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また、新海作品3度目のタッグとなるRADWIMPSが音楽を担当するが、新海監督は「いつものパターンなんですが、脚本を書き終わったあとに、誰かに感想を言ってほしいと思って、最初に洋次郎さんに脚本を送ってしまうんです」と苦笑いしつつ、「すると、数カ月後に音楽という形で感想が戻ってきて」と嬉しそうに話す。

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そして「洋次郎くんと一緒にやるのは3回目なので、『違う人の力も入れたいね』と話していて、陣内くんの音を聴いたら『僕たちにはない音だ』と思って声をかけ出会うことができました」と、日米の映画やアニメシリーズで活躍する映画音楽作曲家・陣内一真の参加を喜ぶ。オファーを受けた陣内は「緊張しましたが、自分にもできることがあるんじゃないかなと思いながら作りました。作曲しながらうるっときたこともありました」と振り返った。

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野田は新海監督の作品に臨む姿を見て「最後の数か月は新海さんの背中がどんどん小さくなって戦っている勇者のような姿そのものだった。力を振り絞って作っているんだなと。そのすべてをスクリーンに、日本のアニメーションのど真ん中にこれを絶対届けるんだという、覚悟と信念を感じました。自信を持って『すべての人に観てほしい』と言えますし、誇らしく感じました」と熱く語り、新海監督を称えた。

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染谷は「呼んでいただけるとは思っていなかった」と喜びつつ、「監督は本当に細かく的確に指導してくれたのでそれに乗っていって心地よかった。もっとやりたいという気持ちになりました」と微笑み、伊藤は完成作品を観て「めっちゃ前のめりになって観ていました。すずめちゃんが人として成長していくことに応援していきたかったです。出ている人たちはみんな人間らしくてじわっと心が熱くなりました」とコメント。花瀬も「参加できて本当に光栄です」と胸を弾ませる。

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今回初めての声優で主演を務めた原は、13歳の時に『君の名は。』をリアルタイムで観ていたそうで、「まさか6年後に憧れの新海監督の作品に出ることができるとは思いませんでした」と感激しきり。「本当に大切な作品ですし、明日への活力になる作品です」と本作への強い思いを吐露。
すずめを演じて「右も左も分からないまま、新海監督に1から10,100まで教えていただきました。パートが終わるごとに、『菜乃華さん、ステキでした。ありがとう』という言葉を大好きな新海監督からいただけて、夢のように幸せな時間でした」と述懐。監督は「サマーキャンプのようでしたね。最初に僕が設計したものがカラフルに塗り替えられていった。とても素敵な時間でした」とニッコリ。

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同じく声優初挑戦となった松村は、本作を観て「何度も涙が出てきました。作品を観ていたけれど、自分を見ているような不思議な作品」と感想を伝える。そして、「今27歳ですが、自分でできること、戦えるものを身に付けなきゃいけないと思っていて。年々、人に頼ることをなくさなきゃいけないという使命感に駆られるんですが、アフレコ期間中はすべてを一度監督に委ねて、新海監督から返してもらったもので、全力で立ち回った。そうやって必死に生きる方法を、新たなルートを見つけられた気がします」と新たな発見と充実感を口にし、「今の自分のまま、明日を生きていける力をもらいました」と目を輝かせた。

劇中では、2011年3月11日に起きた東日本大震災についても触れているが、新海監督は「いま描かなければ遅くなってしまうのではないかという気持ちがあって。娘も11歳で、僕の観客の多くが10代ですが、震災がどんどん薄くなっていって…。でも、今であればまだ同じ気持ちを共有できるんじゃないかと思いました」と述べていた。

(WEB用)本ポスター

<ストーリー>
九州の静かな町で暮らす17 歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、
草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。
すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。
「すずめ すき」「おまえは じゃま」
ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまう―!
それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子。
逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、
日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。
旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、
忘れられてしまったある真実だった。

『すずめの戸締まり』
原作・脚本・監督:新海誠
声の出演:原菜乃華、松村北斗
深津絵里、染谷将太 伊藤沙莉 花瀬琴音 花澤香菜
松本白鸚
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:土屋堅一
美術監督:丹治匠
音楽:RADWIMPS 陣内一真
主題歌:「すずめ feat.十明」 RADWIMPS
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
制作プロデュース:STORY inc.
クレジット表記:©2022「すずめの戸締まり」製作委員会

◆公式サイト https://suzume-tojimari-movie.jp/
◆公式Twitter https://twitter.com/suzume_tojimari
◆公式Instagram https://instagram.com/suzumenotojimari_official/
◆公式TikTok https://tiktok.com/@suzumenotojimariofficial?_t=8VQFcnSSR7Z&_r=1

11月11日(金)“戸締まりの旅”がはじまる!!

◆予告映像