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北川景子、“希望を与えてくれる言葉”をDAI語で表現!「DG DG!(DAIGO大号泣)」 映画『ラーゲリより愛を込めて』完成披露舞台挨拶

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映画『ラーゲリより愛を込めて』の完成披露舞台挨拶が、11月8日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、本作主演の二宮和也をはじめ、共演の北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕、瀬々敬久監督が登壇した。

本作は、辺見じゅんのベストセラー小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』を原作に、実写映画化。第二次世界大戦終了後、約60万人の日本人がシベリアの強制収容所(ラー ゲリ)に不当に抑留され、残酷な日々が続く状況下においても、生きることへの希望を捨て ず、ダモイ(帰国)を信じ仲間たちを励まし続けた実在の人物・山本幡男の壮絶な半生を描く。

山本幡男を二宮和也、妻のモジミを北川景子、山本と同じく抑留者となり、自らを「卑怯者」と思い悩み心に傷を抱えた松田研三を松坂桃李、足が不自由だが心優しき青年・新谷健雄を中島健人、山本らに高圧的な態度で接する相沢光男を桐谷健太、心を閉ざしてしまった山本の先輩・原幸彦を安田顕ら豪華俳優陣が熱演。瀬々敬久監督がメガホンを取った。

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スノーカーペットイベントのあとに行われた舞台挨拶では、和やかな雰囲気のなかスタート。第35回東京国際映画祭のオープニング作品に選出されるなど、世界からも注目される本作。監督と二人でレッドカーペット&セレモニーに参加した二宮は「今日は全員揃ってホッとしています。色々見渡して楽しい気分になりました」とキャストたちとの再会を喜んでいた。

作品について、二宮は「もう一生見られないのかなと思うくらい贅沢は使い方。1枚の画にこの人たちが全員収まっているということが、本当に貴重で画になっていると感じました」と感慨深げ。「20代、30代、40代の層(の俳優)だけで、この厚みが出たのは凄いなと思う。そこがこの作品の魅力だなと」と、若い力で作品作りができたことに充実感を滲ませていた。

山本幡男の人物像を作るにあたって、「凄い人ではあるんだけれど、神がかった感じで表現してしまうとそれは違うんじゃないかなと。一人の人間として息づいていくようしていきたいと、監督と話をさせてもらいました」と語り、監督も「二宮くんが『ヒーローとしてやるのではなく、普通の人としてやりたい』と言っていて、この映画でそれを貫き通してくれた。観てもらうとわかると思いますが、笑顔がとってもチャーミングです」と二宮の徹底した役作りを絶賛。

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松坂も二宮と同じく「これだけの方たちと共演できるのは、後にも先にもなかなかないと。正直ちょっと武者震いしましたね。この時間を1分1分、1秒1秒嚙みしめようと思いました」としみじみ。

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中島は「本当に一生に一度の機会だと思って撮影に臨ませていただきました。もう俳優界のアベンジャーズ。横一列で皆さんと並んで歩くときに、自分がいていいのかなと思ってしまうくらいスター揃い。自分はアベンジャーズの中で言うと、スパイダーマン的ポジションになろうと思って頑張りました」と話し、会場を沸かす。

桐谷は「アイアンマンとしては・・・」と中島の話に乗っかり話しはじめ、会場の笑いを誘いつつ、「単純にみんなに久しぶりに会えて嬉しいです」と笑顔。

安田も「アベンジャーを作った何らかの博士としたら・・・」と続けてノリノリに。「アベンジャーズとしたら、また(作品を)つくることができるんじゃないかなと思いますけど、皆さんお仕事がお忙しいですからね。今日お会いできて嬉しいです」とニッコリ。

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一方、北川は男性陣の演技を見て「凄すぎて何も言えませんでした。二宮さんは本当に幡男さんがいるのかなというようなお芝居をしている。(自分は収容所の撮影シーンには参加していないので)見学に行きたいと言ったら『来ないほうがいい』と二宮さんに言われたんです。みんな死ぬ気でやっているからっていうことだろうなというのが、スクリーンから伝わってきました。幡男さんをきっかけに、みんなが希望を持っていくところが凄かったです」と興奮を隠せない。

二宮は「北川さんが現場を見にきたいって言ったんだけど、危ないからダメだといいました。男の人がいっぱいだから危ない。みんな変な頑張りが入っちゃうからダメだと(笑)」と、男だらけの現場に訪れることは止めていたと、ジョークを交えて話した。

北川は4人の子どもの母親を演じるにあたり、「サザエさんだったらどういう風にするかな?と思いながら演じました」と漫画「サザエさん」を参考にしたことを吐露。「シリアスな状況のなか、皆さんが大変なシーンをやっているからこそ、途中でほっこりできる温かい気持ちになれるシーンにしたかったんです」と、役がらを通して自身の役割を考えた様子。

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さら に山本幡男に人柄にちなみ、「希望を与えてくれた人・言葉は?」と問われると、安田は「昔お金がなくて家賃が払えなかったとき、お金を貸してくれた友人と貸してくれなかった友人」をあげ、桐谷は「『あなたを命をかけてあなたを大成させる』と言ってくれた事務所の社長です」と答え、「5才からやりたかったこの仕事。僕も命かけてやっていきたいと思います」と目を輝かす。
中島は「母親の言葉です」とし、「『自分の仕事に誇りを持ちなさい。昨日までの自分を否定すると、今日の自分を頑張れない』と言ってくれた言葉が胸に響きました」と、母の言葉に感謝。松坂は「以前、肺炎になった時、いろんな人に迷惑かかると思ったら涙が止まらなくなって。そうしたらチーフマネージャーが『だいじょうぶ、だいじょうぶ』と肩に手を置いてくれて・・・。その言葉が救いになりました」と明かす。

北川は「私は『DG、DG』という言葉です」とアルファベットで表し、「自分の作品を観て、これで大丈夫だったのかなと心配になることがあって、夫に(作品を)観てもらうんですが、そうすると、『DAIGO、大号泣!』って言ってくれて。そう言ってもらえるだけでこで良かったなと(安心する)」。私は(希望を与えてくれるのは)アルファベットですね」と夫・DAIGOになぞらえ、DAI語で答え、会場は大爆笑。

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二宮は「事務所の偉い人に言われたこと。『来年から忙しくなるぞ』と8年くらい言われて。『こいつ、何を言ってるんだ・・・』と思って。なかなか忙しくならなくて。やっと8年くらい経って忙しくなりましたけど(笑)」と笑い、「やめないで良かったと思います」と励まし続けてくれたことに感謝していた。

最後に二宮は、「我々はやりたいこと、言いたいこと、観てもらいたいことは全部映画に置いてきました。観ていただいて感じていただいたものが全てだと思います。本当になかなか見ることができない作風にもなっていますし、ちょっと長く、辛い、苦しい、重たいシーンもありますが、じっくり向き合っていただければ」とメッセージを送り、舞台挨拶を終了した。

<あらすじ>
第二次大戦後の1945年。そこは零下40度の厳冬の世界・シベリア…。わずかな食料での過酷な労働が続く日々。死に逝く者が続出する地獄の強制収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男は居た。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます。」絶望する捕虜たちに彼は訴え続けた――

身に覚えのないスパイ容疑でラーゲリに収容された山本は、日本にいる妻・モジミや4人の子どもと一緒に過ごす日々が訪れることを信じ、耐えた。劣悪な環境下では、日本人同士の争いも絶えなかった。戦争で心の傷を負い傍観者を決め込む松田や、旧日本軍の階級を振りかざす軍曹の相沢らに敵視されながらも、山本は分け隔てなく皆を励まし続ける。更に、元漁師の純朴な青年・新谷には学問を教え、過酷な状況下で変わり果ててしまった同郷の先輩・原にも声をかけ続けた。そんな彼の仲間想いの行動と信念は、凍っていた捕虜たちの心を次第に溶かしていく。

終戦から8年が経ち、山本に妻からの葉書が届く。厳しい検閲をくぐり抜けたその葉書には「あなたの帰りを待っています」と。たった一人で子どもたちを育てている妻を想い、山本は涙を流さずにはいられなかった。

誰もがダモイの日が近づいていると感じていたが、その頃には彼の体は病魔に侵されていた…。体はみるみる衰えていくが、愛する妻との再会を決してあきらめない山本。そんな彼を慕うラーゲリの仲間たちは、厳しい監視下にありながらも、山本の想いを叶えようと思いもよらぬ行動に出る。そしてモジミに訪れる奇跡とは――

作品概要
■タイトル:『ラーゲリより愛を込めて』
■原作:『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん著/文春文庫刊)
■監督:瀬々敬久
■脚本:林民夫
■企画プロデュース:平野隆
■出演:二宮和也 北川景子 松坂桃李 中島健人 寺尾聰 桐谷健太 安田顕 ほか
■制作プロダクション:ツインズジャパン
■配給:東宝
■公開日:2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開
■撮影期間:2021年10月下旬~2021年12月
■コピーライト:ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989清水香子
■公式サイト:http://lageri-movie.jp/

2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開