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映画『シネマの天使』藤原令子、本郷奏多、阿藤快、ミッキー・カーチスが登壇!【広島もみじ饅頭】を食べて大ヒット祈願!完成披露試写会レポート

広島県福山市にあった日本最古級の映画館「シネフク大黒座」が122年の歴史に幕を閉じ、2014年8月に閉館しました。その最後の雄姿を何とか映像に残したいという思いから誕生した映画『シネマの天使』。老舗映画館と、そこで働く人々と観客が閉館に向かうドラマを、切なくも美しく描き出します。

10月13日(火)、完成披露試写会が行われ、ヒロインを演じる、透明感あふれる新進女優 藤原令子、超大作『進撃の巨人』など話題作に次々と出演して勢いにのる本郷奏多。そしてふたりの脇を固める個性的なベテラン俳優に、映画館の映写技師役 阿藤快、映画館に現れる謎の老人役ミッキー・カーチス、時川英之監督らが登壇し、完成したばかりの本作について見どころなどを熱く語った。

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藤原令子:みなさんに観ていただけるのがすごく嬉いです。ぜひ楽しんでいって下さい。

本郷奏多:1年位前に撮影したんですが、ようやく今日初めて皆さんに観ていただき、どんな反応を得られるのか楽しみです。今日は楽しんでいって下さい。

阿藤快:この映画はあっという間に撮りました。実際にあった大黒座という映画館が閉館となり、取り壊されるまでの本当にわずかな時間の中での撮影となった電撃の映画です。
楽しんでいって下さい。

ミッキー・カーチス:この映画、実はまだ観てないんだよ(笑)撮影もパパッとやって帰っちゃったので(笑)今日は、みなさんと一緒に完成した映画を観られるので楽しみにしてます。

時川英之監督:1年前の今頃に撮影が終了したのですが、映画館の物語なので、こうした劇場で皆さんに観てもらえるのが嬉しく思います。さらに、こうして素晴らしいキャストの方々にも参加していただき、素敵な作品が出来たと思います。

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ーーまずは、時川監督に「シネマの天使」という映画の成り立ちをお聞かせ下さい。
時川英之監督:大黒座という映画館は、広島県の福山市に122年ありました。そこで、大黒座の方々から大黒座を壊すことになったので、何か撮影をしてほしいという相談をいただきました。最初は何と作ったらいいんだろうと思ったんですが、実際に打ち合わせをしている中で、「大黒座を舞台にした短編映画とかどうですかね。」という話になったんです。そうしたら、スタッフの方々が感極まって泣き出してしまって・・・

そこで初めて、スタッフの方々の強い思い入れというのが、伝わってきたんですね。それで、本当に閉館する映画館のために何ができるんだろうと考えたときに、大黒座を壊しす前にそこで長編の映画を撮って、大黒座を生き残らせるということができればと思って提案させていただきました。

それが決まったのが6月末で、そこから急いで脚本を書き、素晴らしいキャストの方々にも参加いただき、ようやく実現にこぎつけることができました。

また、今回は実際の大黒座を舞台にしてますし、働いていた方々や通っていたお客さんなど、実際にいた方をモデルにしていたり、実際のエピソードなども盛り込んでいます。

ーーそういった経緯で誕生した「シネマの天使」にご出演、いかがでしたか?また、ご自身が演じられた役柄や、演じた役柄の共通点・違いなどを教えて下さい。
藤原:私は今、初めて経緯を聞いたかもしれないんですが(笑)、役的には等身大の女の子で、同じような悩みを当時抱えていたので、映画を通して私は変われたと思います。かなりドタバタで始まったので、心の準備があまり出来ずに、ただ一生懸命やりました。

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本郷:この映画の主役って大黒座だったりして、本当にあったものを使っているからメッセージ性が強い。実際に足を運んでいた方々の思いがすごく乗っている作品でして、久々にこんな温かい作品に出演できたなと思いました。藤原さんも最近ご活躍されていますし、そんな、これからスターダムを駆け上がる方と、初主演を一緒にやらせていただいたのは光栄ですよ。ね?

藤原:ね?って…そんな、私に振らないで下さいよ(笑)

本郷:それと、僕は違うんですが、広島に縁のある方々を使ってらっしゃって、とても良いなと思いました。と思った宮城県民でした(笑)

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阿藤:映写技師なんて無理だなと思ったんですが、お客さんの姿がすごい見えるんです。台詞でも、あそこいちゃついてるとか(笑)「初めてデートにきた」とか、そういう風につかってるんだと

古くは「幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬」という映画があって、福山に5ヶ月くらいいたこともあります。大黒座は藤本興業というところが、経営していたんですが、会長さんや社長さんにご飯をご馳走になったり、お世話になっていました。また、「泣きながら笑う日」に出てますよね?と連絡をいただき、それも福山で撮影された映画なんですが、「大黒座で最後の上映をやるので来てください!」というお話をいただいて、大黒座へ行きました。そういう意味でも、大黒座とは、すごく繋がりがあって、縁があるなと思っています。

ミッキー:僕は、映画館の暗闇にいったかと思ったら、屋上にいたりしています。とりあえず楽しんでいって下さい(笑)

時川英之監督:僕はもうミッキー・カーチスさんしか、思い浮かばなかったので、ダメ元でオファーをさせていただいたんですが、快諾していただいて・・・ 本当にありがとうございました!

ーー本作は、122年続いた実際の映画館が舞台で、映画館への愛に溢れた映画です。皆さんの中で映画館の思い出、映画館のエピソードなどをお聞かせ下さい。
ミッキー:映画館の思い出はたくさんあるけど話せないですね。
だって、唯一堂々と暗いところへ行けるんですからね(笑)

藤原:実家の方には、このような映画館が近くにないので、撮影の時に行かせていただいた時に「何でこんなに綺麗なのになくなっちゃうんだろう」というほどでした。スクリーンもすごく大きくて羨ましいです。映画館が家から遠くて、なかなか行けなかったんですけど、この大黒座がある意味、思い出の映画館になりました。ミッキーさんが映画の中でお話されていることに私自身も感銘を受けて、私もこれからこういう映画館にたくさん行きたいなと思いました。

本郷:僕自身あんまり映画館へ行かないので、舞台挨拶などで来ることが非常に多い。我々出る立場ですが、映画館に来てくれるお客さん達が映画館を愛していて、こういう風に想っていてくれるというのが知ることができて、すごく良かったなと思っています。

阿藤:かつて日本映画は週に2本かならず上映していて、テレビのようにあったんですが、祖父に連れられて僕もよく行っていました。僕は小田原の生まれなんですが、当時は市内それぞれに全部映画館がありました。でも、今や街の中には一軒も映画館がありません。あっても、ちょっとまとまったところにシネコンがあるくらいなので、本当にこういった劇場がなくなってしまうのは寂しいですね。

ーーそして、今日は「シネマの天使」の完成披露試写会です。10月31日より広島公開、11月7日より全国公開となります。また、本日は撮影地となった広島県福山市からお祝いの特製饅頭が届きました!早速、皆さんに食べていただきましょう!
阿藤:本郷くん大丈夫なの??噂ではグミしか食べないっていう噂があるけど(笑)

本郷:いや・・・そんなことないですよ(笑)。やらなきゃいけないときはやりますよ、僕は(笑)有難くいただきます!

阿藤:なかなかですね。周りは硬いけど甘みが丁度良くて、いいんじゃないでしょうか。

ーー最後に、皆様から会場の皆様に一言メッセージを頂いてお別れしたいと思います。実際にご覧になっていかがですか?
藤原:すごい!大きいですね。

本郷:すごい!でもヨネスケさんのしゃもじには負けるね(笑)

時川英之監督:大黒座がもうないので、映画として残って、この作品が作れてよかたこの映画を作って、映画間で映画をみる大切さ楽しさを再発見できました。大黒座の話なんですが、みなさん行かれていた映画館の思い出があると思います。そういったパーソナルな思い出をこの映画を観て、思い出していただけたらと思います

本郷:すごくハートフルな作品で、悪いやつが1人も出てこないんですよね。先ほど、監督もおっしゃってましたが、自分の映画館との思い出を重ねて観ていただくのが一番だなち思いますので、そんな温かい思いを持ち帰っていただけたらと思います。今日は楽しんでいって下さい。

藤原:本当に、その時にしかできない撮影をさせていただいたので、1つ1つの台詞なども監督がおっしゃっていた通り、本当にあったものでもあるので、すごく重みがあると思います。皆さんもこの映画を観て、色々なことを感じてくれたら嬉しいです。

 

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シネフク大黒座
舞台となった「シネフク大黒座」(劇中では「大黒座」)は、1892年開館、2014年8月閉館。当初は芝居小屋で、徐々に映画館に移行した。昔は上映後に必ず拍手がおこり、最盛期の1960年代は年間約40万人を動員、深夜まで1日7回上映したこともあったという。本作に出てくる閉館セレモニーや工事は、実際の映像を利用。館内の壁に観客が残した思い思いの手書きメッセージもすべて本物を撮影した。

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監督・脚本 時川英之(ときがわ ひでゆき)
1972 年生まれ、広島県出身。ディスカバリーチャンネル、ディズニーで多くのTV 番組制作に携わる。2002年に独立し、ドキュメンタリー、映画、TVCMなど幅広いジャンルの映像作品を手がける。長編第1作の『ラジオの恋』は、広島の小規模な作品ながら、ミニシアターの記録を塗り替え、その後異例の全国公開を達成。本作が長編第2作となる。今回、「シネフク大黒座」の運営担当者から、大黒座の雄姿を映像に残したいと相談を受け、オリジナルの脚本を執筆し、「映画館の映画」を完成させた。

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『シネマの天使』

【STORY】
122年続いた老舗映画館の大黒座が閉館することになった。そこで働き始めたばかりの新入社員 明日香(藤原令子)は、ある夜、館内で謎の老人に出会うが、彼は奇妙な言葉を残し、忽然と消えてしまう。大黒座で映画を見て育ったバーテンダーのアキラ(本郷奏多)は、いつか自分の映画を作りたいと夢見ているが、何もできない自分がもどかしい。大黒座の女性支配人(石田えり)は、閉館に反対する人々をなだめながら気丈に振る舞っていた。泣いても笑っても、もうすぐ、大黒座はなくなってしまう…。劇場の壁という壁が、町の人が書いた
メッセージで埋まっていく。そしてついに閉館の日。スクリーンに最後の映画が映しだされ、劇場を埋め尽くす観客は、それぞれの思い出に胸を熱くする。その時、明日香の前に、謎の老人が再び現れ…。

監督・脚本:時川英之(「ラジオの恋」、広島県出身)
出演:藤原令子、本郷奏多、ミッキー・カーチス、阿藤快、岡崎二朗、
安井順平、横山雄二、及川奈央、石田えり

プロデューサー:益田祐美子(「瀬戸内海賊物語」「築城せよ!」)
製作:シネマの天使製作委員会
配給:東京テアトル
配給協力:キネマ旬報社
公式サイト:cinemaangel.jp
©2015 シネマの天使製作委員会

2015年10月31日(土)広島先行公開、11月7日(土)全国順次ロードショー