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演出家・宮本亜門 × 女優・小雪 日本初!上賀茂神社「式年遷宮」奉納劇『降臨』 製作発表

『降臨』製作発表

京都最古であり、世界文化遺産にも登録されている上賀茂神社では今年10月、奈良時代より数えて42回目の「式年遷宮」に際し、初めて奉納劇を上演する。この奉納劇は古くからこの地に伝わる「山城国風土記」の中にある「賀茂別雷神誕生の神話」をもとに、宮本亜門が新たな解釈を盛り込み、「語り」と 「舞」 「音楽」 そして「映像」と「テクノロジー」などを取り入れて構成される。
世界文化遺産である神社境内に特設舞台と観客席を設けての劇上演も初の試みとなる。演出家・宮本亜門のもとに集う各界のトップクリエーターが創造する新感覚“奉納劇”にこうご期待!

上賀茂神社(賀茂別雷神社)第四十二回式年遷宮奉納劇「降臨」の製作発表が、7月30日(木)明治記念館にて行われた。
また、会見には出席できなかった小雪から、出演に向けてのメッセージも頂いた。

【宮本亜門コメント】
僕は美術が昔から好きで、上賀茂神社は自然が残っていてとても素晴らしい憧れの場所です。今回、子供のころからの夢が実現する喜びを感じています。
上賀茂神社は行ってみていただければわかるんですが、非常に清らかな境内で、素晴らしい澄んだ空気が流れており美しい木々が残っています。目にうつることだけではなく、目にみえないものもそこにあると感じられました。
今回、音楽は笛や太鼓など生の音も使いますが、録音した音も使います。それらをミックスさせて、古代の日本と未来の日本を合わせて見ていただけるように作り上げたいと思います。

<語り部の小雪について>
まだ小雪さんとはお会いしたことはありませんが、透明感があり清潔感もあって、この劇は神の子が君臨するストーリーでそれを語る役には、子供への愛情あふれる小雪さんがイメージにぴったりだと思いました。

小雪

【小雪(語り部)からのメッセージ】
この度ご縁を頂きまして、語り部として奉納劇に参加させて頂きます。
風土記の中の玉依姫の物語りを知り、母としてまたひとりの女性として、この奉納劇に携わらせて頂くことを光栄に思います。
式年遷宮という先人が守り伝えてきた日本の伝統を多くの方々に知って頂き、次の世代へ繋げて行くきっかけとなればと思っています。

平成27年
上賀茂神社(別雷) 第四十二回式年遷宮
奉納劇「降臨」

降臨会場

京都最古の神社『上賀茂神社』(賀茂別雷神社)~世界文化遺産登録~
今年執り行われる21年に一度の神事「式年遷宮」
この神事における奉納行事として演出家:宮本亜門が「奉納劇」を上演いたします。
平成27年(2015年)秋、京都最古の神社である上賀茂神社が、奈良時代より数え「四十二回目」の式年遷宮をむかえます。演出家:宮本亜門がこの神社に昔から伝える『山城国風土記』の中の一章「賀茂別雷神の誕生神話」をもとに、新たなる現在解釈を盛り込んだ「奉納劇」を誕生させ、この作品を奉納いたします。

宮本亜門よりあいさつ
京都最古の神社、上賀茂神社における 42 回目の式年遷宮は 21 年ぶり、修復を伴った遷宮としては 42 年ぶりの、大変貴重な式年遷宮です。 この壮大な精神と歴史を紡いできた遷宮の時期に、境内の中で奉納劇をとご依頼をいただいた私は、上賀茂神社で伝えられてきた風土記に感銘を受け、舞台化させて頂くこと にしました。 風土記は日本には珍しく、処女懐胎の物語が伝えられ、玉依姫が矢を拾い、枕元に奉った ことで身ごもり、上賀茂神社の主である「賀茂別雷神」をお生みになったとされております。舞台では、母、玉依姫が「賀茂別雷神」を授かる場面や、その時の地上の神、民衆の姿も入れこみ、オリジナルな解釈も含め展開します。 また「賀茂別雷神」ご降臨の様子は、今まで誰も見たことがないテクノロジーで、その精神性 を深く感じて頂けるよう創作中です、ご期待ください。 自然を支配する神である神賀茂別雷神が奉られている境内は 一木一草に至るまで聖なる 気が今も充ちています。
その中で「音楽」と「舞い」、そして「語り」で構成された新たな神聖な儀式のような舞台をどうか心行くまでご堪能ください。
紅葉が染まりはじめる秋の上賀茂神社で、心よりお待ち申し上げております。

【あらすじ】
今回の公演会場となる 上賀茂神社(賀茂別雷神社)の地には古くから伝わる風土記、「山城国風土記」(やましろのくにふどき)というものがあります。 その中に「賀茂別雷神誕生」(かもわけいかづちのかみたんじょう)という神話があり、この作品に登場する「賀茂別雷神」こそが、上賀茂神社に奉られる神様なのです。

この逸話を今回の物語の軸におき、 その背景などにオリジナルの新解釈を加え、賀茂別雷神の母となる「賀茂玉依比売命」(かもたまよりひめのみこと)を「奉納劇」の主人公にしました。 名前にある「玉依」(たまより)とは“巫女”のことであり、この物語は「一人の巫女」が神の導きにより子を宿し、母となり、母であるが故の試練を乗り 越え、我が子が大いなる神になる姿を慈しみながら見守りつづけ生きていく姿を 描きだしています。
今回の作品は、観客みなさまに “それぞれの神” を感じていただくために「音楽」と「舞い」、そして「語り」で構成された新たな神聖な儀式のような舞台を 創作しております。

作・演出:宮本亜門
1958年生まれ 東京都出身 ミュージカル、ストレートプレイ、 オペラ、歌舞伎等、ジャンルを越える演出家として国内外で 幅広い作品を手がけている。2004年、東洋人初の演出家としてニューヨークのオンブロードウェイにて「太平洋序曲」を上演し、同作はトニー賞の4部門で ノミネートを果たす。2011 年 1 月、KAAT 神奈川芸術劇場こけら落とし公演として 三島由紀夫原作の「金閣寺」を舞台化。NYリンカーン・センター・フェスティバルに正式招へいされた。 今年6月には、市川海老蔵自主公演「ABKAI」の新作を上演。7月にはオーストリアで好評だったオペラ「魔笛」を上演した。 また、16年2月には、初の和太鼓 TAO の演出で、NY オフブロードウェイ公演が決定した。

語り部:小雪
1976年12月18日生まれ、神奈川県出身。 雑誌の専属モデルやショーで活躍後、1998年女優デビュー。 ドラマ「きみはペット」「僕と彼女と彼女の生きる道」「不毛地帯」などのドラマや、映画「スパイ ゾルゲ」「ラスト・サムライ」「嗤う伊右衛門」「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなど多数出演。 俳優の松山ケンイチさんと結婚。 三児の母でもある。12月5日には映画「杉原千畝」の公開が控えている。

尾上紫(おのえ ゆかり)
1974年8月30日 東京生まれ
日本舞踊尾上流三代家元 二代尾上菊之丞の長女。尾上菊之丞(現墨雪)、六世藤間勘十郎に師事。 3才で初舞台以降、流派の会や歌舞伎公演に出演。1991 年に尾 上紫(おのえゆかり)の名を許される。リサイタル、父主催の冬夏会、 日本舞踊協会主催公演、国内外の万博などに出演。2000 年より 女優活動を開始し、テレビ、映画、舞台に出演するなど、幅広い分 野で活躍している。
2000 年より女優としても本格的に活動を始め、主な出演作品は、`00 年 TBS ドラマ 愛の劇場「あっとほーむ」(主演)、`00 年 NHK 大 河「葵~徳川三代~」、`05 年 NHK ドラマ「出雲の阿国」、`10 年NHK 連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」、’12 大河ドラマ「平清盛」、’14 木曜時代劇「吉原裏同心」、 映画`00 年「長崎ぶらぶら節」(監督:深町幸男)、舞台`07 年「血の婚礼」(演出:白井晃)、舞台`08 年「風林火山」(演出:石川耕士)’10 年「りんご」(演出:栗山民也)など。
受賞歴:1997 年新春舞踊大会・大会賞 1998 年新春舞踊大会・大会賞 1999 年新春舞踊大会・大会賞、会長賞 2008 年舞踊批評家協会・新人賞

藤間信乃輔(ふじましんのすけ)
1977年8月28日 金沢出まれ
8歳より藤間勘紫乃師に日本舞踊を学ぶ。平成6年、家元 藤間紫師より藤間信乃輔の名をいただき 平成9年に師範を許される。毛利臣男氏演出の、 パリ・ エリゼモンマルトルの劇場にて、 伊藤五郎ヘアーショウ、 ロンドン・ ドルリーレン王立劇場にて「詩劇・アマテラス」に出演、また、東京歌舞伎座や国立劇場 を始め様々な舞台に出演している。NHKデジタル地上波開 局記念番組に東儀秀樹氏と共演。平成19年こしの都1500年 祭日韓伝統芸能交流祭に出演。平成21年伝統と現代を結ぶ「和こころ舞DVD」を発表。平成23年ロードショー加藤雅也氏主演サムライ科学者高峰譲吉の半 生を描いた映画「さくら、さくら」に第一三共製薬設立者・塩原又策役で出演。古典舞踊を中心 様々なジャンルとのコラボレーションを展開するなか、企画・演出をおこなっている。

団 時朗(だん じろう)
1968年資生堂MG5のCMでデビュー。71年TV「帰ってきたウルトラ マン」(TBS)で主人公・郷秀樹を演じ、人気を博す。 84年片岡孝夫主演「ハムレット」(木村光一演出、日生劇場)でフォ ーティンブラスを演じて以降、活躍の場を舞台に広げる。 最近の主な出演作に【テレビ】「京都人の密かな愉しみ」「銀二貫」 大河ドラマ「軍師官兵衛」(NHK)、「DOCTORS3 最強の名医」「スペ シャリスト3」(EX)、「信長協奏曲」(CX)、【映画】「ストレイヤーズ・クロ ニクル」(瀬々敬久監督)「謎解きはディナーのあとで」(土方政人監 督)、【舞台】「ルーマーズ」「思い出のカルテット」(高橋昌也演出)、「ヴォイツェク」(白井晃演出)、「ふるあめりかに袖はぬらさじ」(齋藤 雅文演出)等がある。

* このほかに 『京都造形芸術大学の学生』『京都在住の合唱団』など

<スタッフ>
題字:紫舟
脚本:齋藤雅文/美術:松井るみ
照明:藤本晴美/音楽:福岡ユタカ
音響:鈴木宏/衣装:太田雅公
映像:東市篤憲/映像:栗山聡之
振付:麻咲梨乃/振付:(日本舞踊) 藤間信乃輔
舞台監督:堀吉行/映像収録:TSP/制作:三瓶雅史
特別協力 : 上賀茂神社(賀茂別雷神社) 特別協力校: 京都美術工芸大学
京都伝統工芸大学校 京都造形芸術大学

後援:
京都市観光協会
京都新聞
東海旅客鉄道株式会社
京阪電気鉄道株式会社
近畿日本鉄道株式会社
阪急電鉄株式会社
NPO 法人葵プロジェクト
一般社団法人 ACSY
一般社団法人次世代芸術文化都市研究機構

主催:株式会社 CLC
企画・製作:上賀茂神社奉納劇製作委員会

【公演概要】
~平成 27 年(2015 年)10月23日(金)24日(土)25日(日)~
会場:上賀茂神社(賀茂別雷神社)境内 特設野外会場
公演日程 10月23日(金) 17時開演
10月24日(土)17時開演・19時30分開演
10月25日(日)17時開演 公演数全4回
料金:6,800円(式年遷宮ご奉賛金500円含む) 全席指定
上演時間:約1時間(休憩なし) 雨天決行~状況判断~

【チケット発売】スケジュール
プレイガイド先行発売:8月3日(月) ぴあ、ローソン、CN、イープラスにて
一般発売:9月5日(土)
チケットに関するお問合せ:キョードーインフォメーション
0570-200-888(10:00~18:00)

特記: 2015年8月21日(金)までクラウドファンディング実施
READYFOR https://readyfor.jp/projects/hounougeki
上賀茂神社(加茂別雷神社) 特設野外会場
住所 :〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339
電話 : 075-781-0011

※「特設野外会場」について
今回は、通常イベントなどではあまり使用することのない「二の鳥居」内での上演となります。
舞台として使用させていただく「細殿」「舞殿」「土屋」「楽屋」などは、世界文化遺産に 認定されている建物であり、このような規模での使用は初の試みとなります。

配置図