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ユ・ジテ単独インタビュー! 主演映画『ザ・テノール 真実の物語』への熱い想いを語る!

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韓国の天才テノール歌手として称された、べー・チェチョル。病により突然声を失った彼が親友の日本人プロデューサーとともに苦難を乗り越え、オペラ歌手として復活を遂げる。国境を越えた友情、家族の愛を描いた奇跡の実話『ザ・テノール 真実の物語』の主役を務めたのは、韓国を代表するカリスマ俳優ユ・ジテ。本作の日本公開を控えプロモーションのために来日した彼が、Astageのインタビューに応じてくれた。

―― 本作が、いよいよ10月11日に日本公開されますが、今のお気持ちは?

我々が一生懸命作った『ザ・テノール 真実の物語』という作品が、観客のみなさんとお会いできることになり、とても嬉しく幸せに思っています。そして、釜山映画祭(2014年10月2日~10月11日)の出品が決まりとても楽しみにしています。

―― この作品の出演オフォーを受けた理由は?

まず、実話だということ。そして演技することにチャレンジの価値がある作品だと思ったからです。作品に込められている愛のメッセージにとても感銘を受けました。

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―― 実在するベー・チェチョルさんを演じるということで、役づくりは難しくなかったですか?

そうですね。ベー・チェチョルさんは今も実在されている方なので、私が上手く演じられなければ、あとで怒られるのではないかと心配になりました。そんな大きなプレッシャーがありましたが、アジアを代表するテノール歌手であり、オペラ歌手としてのベー・チェチョルさんの名を汚さないようにベストを尽くして演じました。

―― ベー・チェチョルさんには実際にお会いしましたか?

はい。ベー・チェチョルさんの第一印象は、男らしくカリスマがある方。音楽に対する愛情が本当に深いということを強く感じました。オペラ歌手としてどうあるべきか、どんなふうに歌うべきかというアドバイスもいただきました。

―― 歌の部分はベー・チェチョルさんの吹き替えとはいえ、ユ・ジテさんも実際に歌の訓練を受けたとお聞きしましたが。

準備に与えられた時間があまり多くなかったのですが、とにかく限られた時間のなかでオペラ歌手になるための研究や努力をしましたし、最大限オペラ歌手に近づこうとトレーニングを続けました。

※「雰囲気もすべてチェチョルさんそのものでしたね」と記者が述べると、「ありがとうございます」とニッコリ。

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―― キム・サンマン監督とは、映画『ミッドナイトFM』に続いてタッグを組むことになりましたが、ユ・ジテさんから見たサンマン監督の印象は?

本当に才能のある監督です。特に、音楽的なセンスを持っている方ですね。映画のリズムをとる才能がすごいと思います。

―― 劇中では、トゥーランドットからアメイジング・グレイスまで全12曲が披露されていますが、ユ・ジテさんのお気に入りの曲はありますか?

はい、あります。歌劇「イル・トロヴァトーレ」の“AH SI,BEN MIO(ああ、美しい人)”です。劇中の登場は短いのですが、本当に美しい曲です。車の中でこの曲を初めて聞いたのですが、この曲の美しさ、素晴らしさにあまりにも感動して、この音楽を聞いた瞬間、この曲は自分で直接歌えるようになりたいという闘志に火がつきました。

―― では、今度ぜひみなさんの前で披露してくださいませんか?

(え~?と照れながら・・・)私の声は、もともとテノールではなくバスなんです。これは持って生まれた声質だと言われました。オペラ歌手も実際に一番低い“ド”の音を出すためにとても大変な訓練を積むそうですが、私は訓練もなくその音が出たということで、持って生まれたバスだと言われ、『実際にオペラ歌手としてデビューしたらどうですか?』と勧められたんです。でも、私は演技をしなければならないですからね(笑)。

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―― 劇中でベー・チェチョルさんは、「歌は宿命」と言っていますが、ユ・ジテさんにとって演じること、俳優とは?

私にとって演技と演出は、夢であり同時に現実でもあります。

―― 日本人音楽プロデューサーを演じた伊勢谷友介さんとは、同年齢で同じく監督の顔も持ち、社会貢献にも力を注いでいるという共通点がありますが、共演されていかがでしたか?

パートナーシップもとても上手くいきましたし、私にないものを伊勢谷さんが持っていて、逆に伊勢谷さんにないものを私が持っている面もあって、相性は抜群だったと思います。伊勢谷さんと一緒にいると本当に楽しかったですね。よく話をしましたし、食事にも行きました。

―― 声を失ったときの印象的な闇のシーン、そして再度絶望に突き落とされ街をさまようシーンでは、その気持ちをどのように演じようと考えましたか?

まずは、悪夢を見ているシーンですね。演技をしている最中は撮影に集中していましたが、その状況にもし自分が置かれていたら・・・と考えると、想像するだけでも怖くなりました。
自分が一生懸命努力しても限界があるという事実を受け入れることは、本当に苦しくて大変なことですが、それを演じるにあたり、あまり同じような表現が繰り返されないように努めました。

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―― ユ・ジテさん自身がこだわったシーン、印象に残るシーンはありますか?

どの瞬間もどのシーンも、私にとっては心に残っています。映画というのはTAKEの芸術だと考えます。TAKEの奇跡の瞬間を捕らえるのが映画だと思います。監督が作り出したフレームの中で、俳優がまた別の俳優と出会い、そのステージの上で火花を散らしていく。その瞬間がまさにマジックモーメントだと思うんです。そういったTAKEを一つ一つ着実に積み上げていくことで素晴しい映画になっていくと思っているので、どの瞬間も私にとっては大事なものなのです。

―― 今年7月に男の子のパパになられたユ・ジテさんですが、本作では“家族の愛”も描かれています。実際に父親になられていかがですか?

今、私にとっての新世界なんです。以前は、先に父親になった先輩たちの気持ちが理解できなかったんですね。例えば、生まれた子供の写真を携帯電話の待受画面にしているのを見て、どうしてあんな事をしているんだろう、自分は父親になってもあんな風にするのは絶対にやめよう!などと思っていたんですが、いざ父親になってみると、その気持ちが理解できるし自分も同じことをしています(笑)。父になった今、本当に“男”になったという気がしています。

べー・チェチョルという人間を演じ、その作品に対する想いを余すことなく語ってくれたユ・ジテ。爽やかな笑顔を見せるも、その顔には自信が満ち溢れていた。一つ一つの質問にもていねいに答え、監督の顔を持つ彼らしいコメントも。しかし、生まれたばかりの息子の話になると目尻が下がりっぱなしになる。そんな彼だからこそ、生の一人の魂を演じ切れたのではないだろうか。劇中のチェチョルと沢田と同様、伊勢谷友介とも厚い友情で結ばれたという。ますます演技に磨きがかかる俳優ユ・ジテのこれからの活躍にも目が離せそうにない。

★最後にユ・ジテさんが、Astageをご覧のみなさんにメッセージを送ってくださいました!

『ザ・テノール 真実の物語』

10月11日(土)より新宿ピカデリー、東劇ほか全国ロードショー!

演技はもちろん、音楽、映像すべてがエンターテイメント性の高い作品になっている『ザ・テノール 真実の物語』。その世界観をぜひ劇場で体感してほしい!

公式サイト:http://the-tenor.com/

※ユ・ジテ
ヘア:JUNG WON(MUSEE NEUF)
メイク:PARK HYE YOUNG(MUSEE NEUF)