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『パーフェクト・レボリューション』 リリー・フランキー登壇トークイベント&UDCast 体験試写会

『パーフェクト・レボリューション』
映画上映に革命を!スマホアプリで音声ガイドが聞けるUDCastとは?
現役大学生たちが視聴覚障害者向け音声ガイダンス上映体験
特別試写会&トークイベント
リリー・フランキーが抗議!?
“タイトルは大ぶろしきを広げ過ぎ(笑)!ポスターも恥ずかしい!”

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主演リリー・フランキー、ヒロイン清野菜名が体当たりの演技で挑んだ、実話を基にした映画『パーフェクト・レボリューション』が9月29日(金)TOHOシネマズ 新宿他にて全国公開となります(配給:東北新社)。
「身体障害者だって恋をするし、セックスもしたい! 障害者はただの人間なんです!」。重度の身体障害を持ち、車椅子生活を送りながら、障害者の性に対する理解を訴えるために活動するクマ。彼が恋に落ちたピンクの髪の美少女ミツは、人格障害を抱えた風俗嬢だった――。どんな不可能も可能にする、ハチャメチャだけど純粋な、クマとミツの“最強のふたり”のラブストーリーがいま始まる!

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7月13日、慶應義塾大学・三田キャンパスにて、UDCast上映をいち早く体験できる特別試写会&トークイベントを開催した。
主人公・クマのモデルであり、本作の企画・原案の熊篠慶彦氏たっての提案もあり、本作は視聴覚障害のある方々にも気軽に最寄りの映画館で、好きな時間に映画鑑賞をお楽しみ頂けるスマホアプリ「UDCast(ユーディーキャスト)」対応のバリアフリー上映となっている。「UDCast」とは、聴覚障害の方はスマホを通してイヤホンで音声ガイダンスを、そして聴覚障害の方はアプリに連動した専用メガネ(開発中)で字幕ガイダンス見ることで、映画をお楽しみ頂けるサービスだ。
今回、社会学を学ぶ現役大学生が、実際に視聴覚障害の方々にとってどう映画を楽しむことができるかを体験。また、車椅子・杖で生活をされている方も招待し、同じ空間で本編をお楽しみいただいた。上映後には主演のリリー・フランキー、本作のメガホンを取った松本准平監督、熊篠慶彦氏、慶応大学内でのバリアフリー化を進めている慶應大学文学部感情社会学・岡原正幸教授によるトークイベントも実施。鑑賞後の参加者からの質疑応答をメインに、リリー・フランキーが絶妙なやりとりで会場を沸かせました。最後に参加者全員で写真撮影、大盛況のうちに終了した。

■トークイベント登壇者: リリー・フランキー、松本准平監督、熊篠慶彦、岡原正幸教授(慶応大学文学部)
■参加者: 慶應大学大学生(約40名)、一般公募した車椅子・杖の方(約10名)

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<イベントレポート>
Q:熊篠さんを演じた感想は?

リリー・フランキー:10年位前から、熊篠くんの活動を応援してて、お芝居するうえでは、知り合いなので「この人、こういう言い方するよね」ってわかってて、苦労はなかったです。ただ、映画になると、障害者を扱った作品は、ドキュメンタリーが多いけど、今回はそこから一番遠いタッチで描かれている。映画的といえば映画的すぎる飛躍とリアルが混在していると思う。

熊篠氏:面白おかしくいじってもらえたら僕はいいです(笑)。堅苦しい話はできないんで、過去のことを含めて描いていただければ。僕は大丈夫です!

Q:親から留守電が来るシーンで、険しい顔に見えたんですが、UDCastは「穏やかな顔をしている」と言っていて、表情を読み取るのが苦手な人だと「あぁ、穏やかなんだ」とかわかるんだなと思いました。

UDCast担当者:すごく鋭いご指摘です。私たちは、映画自体を作っているわけではなく、できた映画を障害者の方が同じ感覚で見ていただくためのサポートをしており、解釈はひとりずつ違います。私たちにはジャッジできない部分もあるので、プロデューサーさんにも立ち会ってもらい、確認しながら作り上げていきました。制作側の解釈を盛り込めるという点でも面白いと思います

リリー・フランキー:あのシーンの前に、小池栄子に髪を洗ってもらうという、男としてアガリを経験した直後だったので(笑)、喜びが(表情の)邪魔をしてたのかも…。僕も文章を書いてて、表情の多様性のある状況だと1行では書きにくいんですよ。嬉しいっちゃ嬉しいし、悲しいっちゃ悲しい時もある。そういう時は、ぼやかして表現してもいいのかもしれない。「香ばしい」とか「甘酸っぱい」とか、ぼやかして表現した方が伝わるときもあるかもしれません。

松本監督:企画時点で熊篠さんの念願で「障害者の映画作るからには届けられる環境を」とおっしゃっていました。僕もUDCastのモニター検討会に出席しました。表情によってはあえて(説明を)書かなかったり、説明し過ぎになる部分は流れだけを追って、想像に任せるという判断もされていて「なるほど」と思いました。

Q:UDCastが冒頭のタイトルの説明でロゴについて、「パーフェクトが赤、レボリューションが青」と説明してくれたけど、そこまで必要なのでしょうか? 情報過多ではないですか?

リリー・フランキー:そもそもタイトル自体、大ぶろしきを広げ過ぎでしょ(笑)!しかもポスターも恥ずかしい! ただ、この(ポスターの)クラブに行くシーンは、峯田くんの音楽にも助けてもらい、いいシーンになったと思います。歌詞とリンクしてるんですよ。

岡原教授:UDCastは、障害を抱えた方のバリアフリーのためだけでなく、いろんな多様な使い道あると思います。語学の勉強なども単なる字幕よりも勉強しやすいし、いろんな適用の可能性があると思います。

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<STORY>泣いてもいい、笑われてもいい。障害なんて二人で超える。革命は起こせる。
泣いてもいい、笑われてもいい。障害なんて二人で超える。革命は起こせる。
クマは幼少期に脳性麻痺を患い、手足を思うように動かせず車椅子生活をしている。ただし彼はセックスが大好き。身体障害者にとっての性への理解を訴えるために活動している。そんな彼が、ある日、美少女・ミツと出会う。障害者であるにもかかわらず生き生きと生きているクマに、ミツは「あなたとわたしみたいなのが幸せになれたら、それってすごいことだと思わない?」「それを世界に証明するの!」。どんな不可能も可能にする、ハチャメチャだけど純粋な、クマとミツの“最強のふたり”のラブストーリーがいま始まる!

出演:リリー・フランキー 清野菜名 小池栄子 岡山天音 余 貴美子
監督・脚本:松本准平(『最後の命』)
企画・原案:熊篠慶彦(著書「たった5センチのハードル」)
劇中曲:銀杏BOYZ「BABY BABY」 (UK.PROJECT)
エンディングソングテーマ:チーナ「この世界が全部嘘だとしても」 (SOPHORI FIELD COMPANY)
制作・配給:東北新社  宣伝協力:ミラクルヴォイス
2017年/日本/カラー/5.1ch/ビスタ/117分/PG-12
©2017「パーフェクト・レボリューション」製作委員会
公式サイト: http://perfect-revolution.jp

9月29日(金) TOHOシネマズ 新宿ほか全国公開