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山﨑賢人、「見どころは自転車二人乗りのシーン!」と自信を見せるも、無観客の会場に「寂しい・・・」 映画『劇場』完成記念イベント

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映画『劇場』の完成記念イベントが、3月25日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の山﨑賢人と、共演の松岡茉優、寛 一 郎、行定勲監督、原作者の又吉直樹が登壇した。

作家・又吉直樹が芥川賞受賞作品となった「火花」より前に書き始めていた恋愛小説「劇場」を、『世界の中心で、愛をさけぶ』や『ナラタージュ』などで知られる行定勲監督の手で実写映画化。“恋愛がわからないからこそ、書きたかった”と又吉が語る本作は、劇作家を目指す主人公・永田と、彼に恋をして必死に支えようとする沙希の、生涯忘れることができない恋を描いた恋愛物語。永田役を山﨑、沙希役を松岡が演じる。

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この日は、マスコミ陣がステージ上に上がり、キャストたちが客席に座るという通常とは逆の立ち位置でイベントを開催。観客が入場しない状況での演出となったが、この景色に「凄いね!」「こんな光景見たことない!」「不思議な景色だわ」と驚くキャストたち。

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原作を読んで、絶対に永田役をやりたいと思ったと話す山﨑。「いざ、撮影が始まってみると、永田の人間としての弱さや愚かさが自分に共感できた。それを同い年の松岡茉優ちゃんと一緒に演じ、行定監督に撮っていただいて映画としての『劇場』としていい作品になったと思います」と自信をのぞかせる。

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松岡は「最初に台本を読んで“言いたいなぁ”と思うセリフがたくさんあったし、分かるなぁ~と思いながら読んでいました。今まで恋をしたことがある人、大事な人がいたことがある人、そして今いる人、誰かを想ったことのある人には必ず響く作品になっていると思います。ご自身の大事な人や大事なものと照らし合わせながら、この物語を観ていただけたら嬉しいです」と語った。

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永田の学生時代からの友人で一緒に劇団を立ち上げる野原役を演じた寛一郎は、「永田と共通するところが一切ないのに、彼の感情の機微が痛いほどよくわかるという・・・男の共通の愚かさなんでしょうか。永田、沙希ちゃん、野原たちの感情の機微のシナジーを、行定監督が映像に変換してくれました」とコメント。

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原作者の又吉は、映像化にあたり「原作をとても大切にしてくれていて、映像で観ることで僕自身が気が付かなかったところを発見することができた。ぜひ、皆さんにも観ていただきたいです」としみじみ。

行定監督も「すごく思い入れのある作品になりました。原作を読んで他の人に渡したくないと思った。プロデューサーに『自分で撮りたい』と、すぐにプロデューサーに連絡しました」と明かした。

絶対に観て欲しいシーンを聞かれると、山﨑は「ラストのシーンもですが、自転車に沙希ちゃんと二人乗りするシーンですね」と答える。すると、松岡が「山﨑くん、本当に凄いんです。私を乗せて自転車を漕ぎながら、4ページくらいのセリフを1度も噛まなかった。それも長回し(撮影)で」と明かす。2テイク撮ったそうだが、次の1テイクは監督の気分だったそう。

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松岡は「物語の後半で、永田くんが沙希ちゃんを迎えに来るシーン」とし、「それまでの二人のパワーバランスが変わるところを感じるところなので」と話す。寛一郎が「永田と沙希ちゃんが部屋にいるシーン」を挙げると、又吉は「沙希ちゃんがベッドの上でパンを食べるシーン。ヤバイですよね」と続ける。行定監督は、「二人の部屋が“劇場”なんです」とし、「僕の想像を超える演技を山﨑くんがしてくれたんです。風呂上りに沙希が向いてくれた梨を食べるシーン。『おぉ』と言って食べる顔をぜひ皆さんに観てもらいたい」と山﨑の演技を絶賛。

物語にちなみ、「生涯忘れられないものは?」と問われると、山﨑は「昔、家族旅行ででかけた大島で、初めて釣った魚を民宿の人が焼いてくれたんです。その味を超えるものは今だに出てこない。忘れられない味です」と告白。又吉は、「『火花』のときに、中国で発売会が行われ翌日新聞に取り上げられたんですが、『又吉の髪がラーメンのようでした』と書かれていたことは忘れない」と言って、笑いを誘う場面も。

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また、行定監督と親交の深い、ポン・ジュノから本作を観ての手紙が届き、その一部をMCが代読。「成長と克服に関する物語で、青春期の男女の感情の繊細の調律師である行定監督ならではの熟練した老練な腕前、力量を再確認させてくれました。山﨑賢人さんは不確かな天才から醸し出される不安感、不確かな天才に向けて沸き起こる廉倫、その全てを可能にしました。松岡茉優さんは天使の安らぎと、反対に天使からもたらされる息苦しさの両面を見事に表現したと思います」とメッセージを送っていた。

最後に山﨑は、「お客さんのいない劇場って、本当に寂しいんだなと。やっぱり映画はお客さんに観てもらって成立するんだなと思いました」と、がらんとした客席を見渡し作品が観客へ届くことを願っていた。

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『劇場』ポスタービジュアル

【STORY】
夢を叶えることが、君を幸せにすることだと思ってた—
中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山﨑)。しかし、その劇団は上演ごとに酷評され、解散状態となっていた。 ある日、永田は街で、偶然、女優になる夢を抱き上京し、服飾の学校に通っている学生・沙希と出会う。常に演劇のことだけを考え、生きることがひどく不器用な永田を、沙希は「よく生きてこれたね」と笑い、いつしか二人は恋に落ちる。沙希は「一番安全な場所だよ」と自宅に永田を迎え一緒に暮らし始める。
沙希は永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる彼女に感じた事のない安らぎを覚えるが、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき―。
「一番 会いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできなかったんだろう。」

『劇場』本予告

山﨑賢人 松岡茉優
寛 一 郎 伊藤沙莉 上川周作 大友 律 / 井口理(King Gnu) 三浦誠己 浅香航大
原作:「劇場」又吉直樹 著(新潮文庫)
監督:行定勲
脚本:蓬莱竜太
音楽:曽我部恵一
配給:松竹 アニプレックス
公式サイト:https://gekijyo-movie.com
公式twitter:@gekijyo_movie
コピーライト:©2020「劇場」製作委員会

4月17日(金)全国ロードショー