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吉岡秀隆、16年ぶりのコト―に葛藤も! 髙橋海人は泉谷しげるの助け舟に「ブーメランで返ってくる・・・」と困惑!? 『Dr.コトー診療所』製作報告会見

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映画『Dr.コトー診療所』の製作報告会見が、10月26日、ザ・リッツ・カールトン 東京にて行われ、主演の吉岡秀隆をはじめ、共演の柴咲コウ、大塚寧々、髙橋海人(King & Prince)、生田絵梨花、泉谷しげる、筧利夫、小林薫と、中江功監督が登壇した。

累計発行部数1200万部を超える山田貴敏の同名漫画を元に、第1期、第2期ともに大ヒットを記録し、今なお国民的ドラマとして語り継がれている『Dr.コトー診療所』の16年振りの続編が映画化された。

東京から僻地の離島に赴任してきた外科医“Dr.コトー”こと五島健助と、島の人々との交流を通して命の尊さを描く本作。主人公・コトーを吉岡秀隆が16年ぶりに演じ、ドラマシリーズでも演出を務めた中江功が監督を務め、脚本は、同じく連続ドラマ全作を執筆してきた吉田紀子。制作スタッフが本作のために再集結し、柴咲コウをはじめとする、時任三郎、大塚寧々、泉谷しげる、筧利夫、小林薫、大森南朋、朝加真由美、富岡涼、蒼井優、神木隆之介、伊藤歩、堺雅人らドラマシリーズからの続投キャストも再集結。さらには看護師役の生田絵梨花に加え、新米医師として髙橋海人(King & Prince)が出演し、再び「Dr.コトー診療所」の“今”を描く。

この日はまだ作品は完成しておらず、制作はラストスパートに入っているとのこと。監督は「具体的には3年くらい前から(映画の)話があったが、20年も同じメンバーで元気で全員が揃うということが奇跡だと思っています」と、映画制作への経緯を話し、ドラマからのキャスト・スタッフとの再会を喜んでいた。

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MCから吉岡に「『Dr.コトー診療所』をまたやろうという気持ちはあったのか?」と問われると、吉岡は「ありません」とキッパリ。それでも「監督が会うたびになんとなくDr.コト―の、五島健助の火をなかなか消してくれなくて、監督の中では消えてなかったんだなと。その火を僕に焚きつけたという感じです」とコメント。

16年ぶりにコト―先生として帰ってきた吉岡だが、「僕は頭も真っ白になってしまって、ずいぶん時間が経ったので、もう一度戻れるんだろうかと。自分の気持ちと同じのキャストとスタッフ、一緒に同じ汗と涙を流した人たちが常にいてくれたので、そういう中でまたコト―先生に戻してもらえた感じです」と再び演じることに葛藤があったようだ。

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五島と結婚した彩佳を演じた柴咲は「コト―の世界って、自分が出ていてももはや自分ではなくて、その島もフィクションではなく、本当にどこかに存在していてそこに住んでいる人たちが今もずっといるんだろうなという気分で見ていました。そしてこの話をいただいた時も実際に現場に入っても、不安感とかは全然なく、もうあるところに自分の魂がすっと入っていくような感覚になる感じでした」と、違和感なく『Dr.コト―』の世界に戻っていたことを明かした。

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新米医師・織田判斗を演じた髙橋は「ずっと長く愛されているこの作品に出させていただけると聞いた時は本当に嬉しくて、そしてプレッシャーも感じで本気で挑もうと思いました。たくさん台本も読んでいざ現場に行ったら、周りのキャストさんの凄さやスタッフさんの熱量だったり、僕の至らなさに凄く打ちのめされて、凄く悔しくて。明日は!と思ってまた現場に行って打ちのめされて・・・という繰り返しで、僕の中では限界突破。120%頑張ったと感じております。そんな判斗が少しでもこの作品を彩れたらいいなと、心の底から願っています」と、撮影時を振り返る。

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監督の突き詰めた演出にも苦労し、20~30テイク重ねたシーンもあったそうで、「判斗の佇まいや、話し方など繊細なところを監督に指導していただきました」と語り、「周りは筧さん、小林さんほかレジェンドの俳優に囲まれての30テイクだったので、もう神たちに見守られている感じで生きた心地がしなかったです(笑)」と告白。

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すると、「俺が助けただろ?」と泉谷。「監督が失礼な野郎で、撮らないでいい回数を撮るわけさ。そしてこっちもあっちも狙っていて、その間にも余計なアイディアをいれて。そりゃ間違うわ!だから、彼はいっぱいいっぱいになる。だから『お前が悪いんじゃない、台本が悪いし、監督が悪いんで、スタッフ全員(髙橋に)謝れ』って言っただろう?」と髙橋に声をかける泉谷。

泉谷の親切心に感謝しながらも、髙橋は「凄く嬉しかったんですけど、『スタッフ謝れ』とか『厳しすぎるだろ』という言葉がブーメランになって僕に返ってくるので・・・」と困惑していたことを伝え、会場を沸かせた。

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柴咲の後輩看護師役を演じた生田は、本作の参加に「身震いしています」と興奮しながらも、「先輩と後輩として歩きながら会話するシーンがあるのですが、彩佳さんが先輩としてもの凄くいい表情をされていて。『こんな感じで見守られるなら、たくましくいなきゃいけないな』と思いました。柴咲さんの表情からヒントやひらめきをいただきました」と、役者としても先輩・柴咲の存在に感謝。

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また、16年経って再び共演するということで、吉岡と柴咲にお互いに印象を問われると、吉岡は「柴咲さんは本当に変わっていない。凛としていて観音様のような優しさはあるんですけど、目を見開いている観音様。でも傍にいると落ち着くし、ちょっと近づきがたいところもあって、一言が重く感じてその言葉に救われることもあったり。それは全然変わってないです」と柴咲を見つめる。柴咲は「吉岡さんと久しぶりにお会いしたときはもう、物語の中にいらっしゃったんです。そういう作り方や入り込みかた、誠実さは何もかわっていない。もし変わっているとしたら、周囲の期待やコト―先生の日々の暮らしがどんどん積み重なってさらにのしかかっていたんじゃないかと感じました」としみじみと語っていた。

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今回がラストだと話す監督に「本当に完結になってしまうのか?」と作品終了を惜しむ質問が上がると、監督は「最初で最後の映画作品だと思っています。これで閉めようと話したので、もうやる気はないです」と断言。それでも、MCの軽部真一アナウンサーは「ただ、フジテレビでは昔『海猿』という作品がありまして・・・ファイナルと言ってその後からどんどん作っていましたからね(笑)」と期待をあおりつつ「監督としてはこれが集大成ということですね」とした。

最後に吉岡が「今はとても不安定で、不安な時代ですが、けれどここにいる皆は志木那島で12月16日に待っているので、劇場に遊びにきてくれたら。僕らは待っています」とメッセージを送り、会見を締めくくった。

「Dr.コト—診療所」ビジュアル

<ストーリー>
日本の西の端にぽつんと在る美しい島・志木那島。本土からフェリーで 6 時間かかるこの絶海の孤島に、19 年前東京からやってきた五島健助=コトー(吉岡秀隆)。以来、島に“たったひとりの医師”として、島民すべての命を背負ってきた。長い年月をかけ、島民はコトーに、コトーは島民に信頼をよせ、今や彼は、島にとってかけがいのない存在であり、家族となった。数年前、長年コトーを支えてきた看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、彩佳は現在妊娠 7 ヶ月。もうすぐ、コトーは父親になる。二人と共に暮らす彩佳の両親・正一と昌代、漁師の原剛利、ご意見番の重雄や漁師仲間、スナックを営む茉莉子、診療所を手伝う和田らが、今日もそこで静かに暮らしている。

2022 年現在、日本の多くの地方がそうであるように、志木那島もまた過疎高齢化が進んでいる。現実を前にしながらも、コトーの居る診療所があれば「まあ、大丈夫だろう」と、皆心のどこかで思っていた。16 年間多々今も蒼く広がる海や水平線、波の音、夜空の星の輝きは変わらないが、島は少しずつ変化している。そんな診療所の穏やかな日常にもある変化が忍び寄っていることを、誰もまだ気づいてはいない―

『Dr.コトー診療所』
出演 :吉岡秀隆 柴咲コウ
時任三郎 大塚寧々 髙橋海人(King & Prince) 生田絵梨花
大森南朋 泉谷しげる 筧利夫 小林薫
監督 :中江 功(『冷静と情熱のあいだ』、TVドラマ「教場」シリーズ)
主題歌 :中島みゆき「銀の龍の背に乗って」
脚本 :吉田紀子(『涙そうそう』『ハナミズキ』)
原作 :山田貴敏「Dr.コトー診療所」(小学館)
製作 :フジテレビジョン
制作プロダクション :アットムービー
配給 :東宝
映画公式サイト:coto-movie.jp
公式Twitter : https://twitter.com/coto_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/coto_movie/
コピーライト:Ⓒ山田貴敏 Ⓒ2022 映画「Dr.コトー診療所」製作委員会

2022年12月16日(金)全国公開!