映画『バイプレイヤーズ～もしも100人の名脇役が映画を作ったら～』の完成披露イベントが、3月29日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、キャストの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一、濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子、北香那、有村架純と、松居大悟監督が登壇した。
「バイプレイヤーズ」は、日本の映画・ドラマ界に欠かせない名脇役が本人役で出演したテレビ東京の連続ドラマ。「バイプレイヤーズ ～もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら～」（2017）、「バイプレイヤーズ ～もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら～」（2018）が放送され、2021年1月より放送された100人を超える名脇役が共演する「バイプレイヤーズ～名脇役の森の100日間～」では、今までのバイプレイヤーズの規模を大きく越え、若手からベテランまで約100人のバイプレイヤーが集結。本作は、シリーズ初の劇場版。富士山の麓にある撮影所を舞台に100人の役者が出演する自主映画の撮影に難航する若手バイプレイヤーたちが、配信ドラマの撮影に臨む元祖バイプレイヤーたちの助けを受けながらもそれぞれの思いが交錯し、大騒動を巻き起こしていく。
元祖バイプレイヤーの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一は、今回の映画化には並々ならぬ思い入れがあったと話す。田口は「ドラマシーズン2の終盤にリーダーだった大杉漣さんが突然いなくなってしまい、我々の旅は終了したと思っていました。でも、プロデューサーやスタッフさんたちが模索してくれて、今回のように若手にバトンを渡すという役割なら可能なんじゃないか？ということで、元祖として参加させてもらいました。今ここに漣さんがいないのが残念でならないのですが、漣さんとともにこのような広い場所にたどり着けたなと思っています」と思いの丈を口にした。
松重は、「こういうフォーマットを作ってくれたのは大杉漣さん。元祖バイプレイヤーズが前に出てくるのは今回が最後だと思いますが、次からはどんどん若い人たちが本人を演じて遊べばいい。それで漣さんの魂が生き続けると思います！」と語り、「この映画は紆余曲折ありましたが不死鳥のように甦ってきました。僕ら役者も救われ、この仕事をまだまだ続けられるんだと思えるきっかけにもなりました」と感謝する。
光石は「まさか映画になるなんて思ってなかったです。大杉さんが一番映画化を熱望していたので嬉しいです。次は（後列に並ぶ若い）皆さんが前列に来て、僕たちは後ろで。1シーンくらい出してもらえれば(笑)」と笑顔を見せ、「ここに登壇している以外にも100人の俳優が出ているのでぜひ観てやってください」とアピールした。
遠藤も「この4人が同じ画面で一緒に出てくる作品はまずない。普段共演しないような役者さんもごっそり出てきます。コロナ禍の中、ほとんど誰とも会っていないときに、急に（撮影）現場に行ってみんなと会ったんで、とにかく楽しかった！ うれしかった！ だから何やっていたか覚えてないんだよね」と満面の笑みを浮かべ、「お祭りのような作品になったので、漣さんも満足していると思います」と感慨深げに話した。
一方、濱田は「“若手チーム”という冠をいただけて本当に嬉しいです。このメンバーに入りたかった若手の役者が星の数ほどいると思います」と語り、「この機会に元祖バイプレイヤーズの皆さんから色々吸収でき、勉強になりました」と述懐。柄本は「渋谷で大きなポスターを見たんです。お仕事を続けていって、あの先輩方と同じ歳になったときに、こういう作品に呼んでもらいたいなと思っていました。今回、この作品に呼んでいただき、ありがたく思っています」と切望していた作品への参加を喜んだ。
高杉は「この作品に関われたことが光栄です」と真摯に語りつつ、同郷（九州・福岡）の光石、松重、松居監督から自身が知らない方言を教わったことを明かす。光石は「今の若い人は使わないんですが、『がらるうばい』という“怒られるよ”という言葉です」と説明。
有村は「ご褒美のような時間を噛み締めていました」と回顧。「撮影の合間に皆さんがよく話されていて、本当に笑いの多い現場でした。妙に落ち着いている自分がいました。何度も共演している方々がましたが、撮影中に光石さんのカバンから納豆が出されるのを初めて見て（笑）。まだまだ知らない一面があって、何度でも共演したいなと思いました」と話し、ほほ笑んだ。
また、松重が若手チームについて「みんな耳環（みみわ）を着けているんですよ。ピアスって言うんですか？」とぼやくと、濱田は「ピアス開けたぐらいで、じくじく言われるなんて･･･（笑）」と、柄本と顔を見合わせ苦笑い。続けて「（元祖の）皆さんは本番直前までしゃべってる。でも、日没が近くなると、パタッとしゃべらなくなるんです。帰りたくなるから」と裏話を明かすと、「すぐにそうなるよ」と松重。終始笑いの絶えないイベントとなった。
最後にテレビ東京社長賞としてバナナ100本がプレゼントされ、登壇者たちを驚かせていた。
映画『バイプレイヤーズ～もしも100人の名脇役が映画を作ったら～』
＜ストーリー＞
もしも日本を代表する名脇役100人で映画を作ったら・・・映画はちゃんと完成するのか！？
富士山の麓にあるのどかな撮影所バイプレウッド。民放各局の連ドラや映画など沢山の組が撮影していて100人を越える役者たちで大賑わい。田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら元祖バイプレイヤーズもネット連ドラを撮影中。主演は有村架純だ。楽しく撮影が始まろうとした時、有村が共演している犬の風（ふう）がいないことに気づく。風は行方不明になっていた。心配する有村に、田口、松重、光石は風に何があったのか語り始める。一ヶ月前、濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子ら若手の役者たちが「月のない夜の銀河鉄道」という自主映画の撮影を始めていた。
監督は濱田、主人公は小さなチワワだがラストに100人の役者がSLで祝杯をあげるという壮大なストーリー。車掌役で参加してくれた役所広司もそのシーンの撮影を心待ちにしている。だが…実は役者は全く集まっていない。しかも超低予算でスタッフを役者が兼務する有り様。やがて主役のチワワは逃げ出し、SLも撮影目前でロケを断られ路頭に迷う始末。そのくせ濱田は監督風を吹かせるので菜々緒、高杉、芳根も呆れて濱田組を降りてしまう。落ち込む濱田、時生を見かねた田口ら元祖バイプレは自分たちのスタジオのSLセットを貸してあげることに。一方、菜々緒は敬愛する天海祐希と出くわす。天海はバイプレウッドに買収話が上がっていることを憂いていた。
そこでバイプレウッドを愛する天海と菜々緒は一念発起、撮影所の存続をかけ署名を集めるためにバイプレウッド中の役者に声をかけはじめる。かたや濱田と時生は再び100人の役者を集めるべく撮影を再開するが、同じスタジオには勝村政信や渡辺いっけいなど厄介な名脇役おじさんたちが大勢いて、ことあるごとに邪魔されストレスが膨らむ。そんな若い彼らを陰ながら見守る田口、松重、光石は何か秘密を隠しているようで…こうしてそれぞれの思いが交錯、やがて役者同士のぶつかりあいに発展！犬の風もそれに触発されたのか撮影所中を駆けずり回り大暴れ！連ドラ、大河、朝ドラ、映画チームなどバイプレウッド全体に嵐を呼ぶ大騒動を巻き起こす！こんなんで100人の役者の映画は完成するのか！？そしてそんなドタバタ悲喜劇を越えると映画史上初の試みのとんでもないラストが待っている！100人だからこそ成し遂げられる未体験の温かな感動がスクリーンを包む！
【出演】田口トモロヲ 松重豊 光石研 遠藤憲一
濱田岳 柄本時生 菜々緒 高杉真宙 芳根京子
有村架純 天海祐希 役所広司
【監督】 松居大悟
【脚本】 ふじきみつ彦 宮本武史
【製作】 「映画 バイプレイヤーズ」製作委員会
【制作プロダクション】 スパークル
【配給】東宝映像事業部
【コピーライト】 ©2021「映画 バイプレイヤーズ」製作委員会
【映画公式サイトURL】 https://byplayers.jp/
【公式Twitter】 ＠tx_byplayers
【公式インスタグラム】 ＠tx_byplayers
【公式TikTok】 @tx_byplayers
【公式YouTube】「バイプレイヤーズ公式・ジャスミンチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UC22WkdCbQdRT1JEonHyqPAg
4月9日（金）全国ロードショー
