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金田石城 芸業60周年「金田石城芸貌展」銀座画廊美術館にて開催中!

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「書」の概念を打ち破った表現方法で「墨の魔術師」と呼ばれる書道家・金田石城が、芸業60周年を記念した「金田石城芸貌展」を東京銀座画廊美術館にて開催。10月6日(火)に初日を迎え、多くの人が来場に訪れた中、インタビューに応じた。

本展では、財界著名人の座右の銘を書で表現した作品に加え、今にも動き出しそうな五大明王や金剛力士が描かれた書と画、8mに及ぶEXILEの「願い」を書で表現した作品や、幹の力強さと無数の花びらが大胆に描かれた「桜」の画などが展示されている。書に込められた文字が躍動感と力強さを持って伝わり、心をも奪われてしまう。

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「今回の芸貌展には色々な作品があるけど、書で言うと“自分の命をどういう形で表現するか”、その存在感。僕は“命=神仏”という考えが強いので、神仏をテーマにした作品が多くなっている。現代的部分では、EXILEとのコラボレーションも大きなテーマでした。歌で表現されている言葉を、書を通して文字の力、文字精霊をどこまで表現できるか。若い人たちは書に対して難しいイメージもあると思うけど、面白さがたくさん詰まっている。きっかけは何でもいいの。さらに深い書の世界もあるんだよってことを、作品を通して伝えられたら」

中でも「東日本大震災鎮魂般若心経」の書には、東日本大震災で失われた命への鎮魂の思い、慈愛に満ち溢れた入魂作となっており、芸貌展終了後は自身の出身地である福島県いわき市へ寄贈される(11月頃に作品を展示した鎮魂祭を行う予定)。

「これはね、僕の作品の中でも非常に静かな作品なんだよね。不思議なことに、墨の色がグレーでも本当に柔らかく出たし、筆を持った時も骨が抜かれているような感覚だった。復興のための多額の寄付も素晴らしいことだけど、僕は亡くなった多くの人の魂を鎮めて、今を生きている人を励ましたかったの」

高い感受性と自由な発想を持ち、時代と共に表現方法が変化していったと語る金田石城氏。芸業60年を迎えてもなお表現を探求し続ける。
「もちろん、これからもどんどん変わりますよ。“変わっていく”ということは、僕にとって“生きている”ってことなんだろうね」

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また、この日は人気急上昇中の8人組の男性音楽グループ・SOLIDEMOの佐脇慧一、手島章斗の2人も来場。作品に触れ、「物凄く繊細で迫力のある留め、跳ね、払い、曲線、かすれ、ひとつの筆からは想像がつかない表現力の高さに感動しました。文字がまるで生きているかのようでした。僕自身、祖父の書道塾に通っていて、書道経験があるので、先生の形にとらわれない書の凄さを肌で感じ、職種は違っても同じ表現者として、とても勉強になりました。」(佐脇)、「本当に圧巻でした。先生もお話されていたのですが、歌と同じで技術だけじゃなく、自分のオリジナリティーだったり表現力が大切なんだなと思いました!相手にどう写るか、伝わる相手側のことを考えることは僕がアーティストとしても考えてることで、表現者としてすごく刺激を受けました。」(手島)と興奮気味に語った。

現代はネット社会となり、文字を書く機会も失われ、発信される言葉の力や受け取る側の想像力もだいぶ変化を遂げた。本展で金田石城の「言葉力」が圧倒的に迫る作品に、“何か”を感じるはずだ。芸術の秋、1人でも多くの人に触れて欲しい芸貌展だ。

geibou1<概要>
■金田石城芸業60周年「金田石城芸貌展」■
10月6日(火)~11日(日) 11:00~18:00 (最終日のみ17:00まで)
東京・銀座画廊美術館(中央区銀座2-7-18 銀座貿易ビル7F)

【展示作品】(1)東日本大震災鎮魂般若心経 (2)薬師如来像/五大明王/金剛力士像 (3)EXILEの歌 (4)日本著名人の言葉力 (5)象形文字の宇宙 (6)桜宴

【入場料】入場無料

kanedasekijo城 プロフィール】
墨の魔術師と呼ばれ、東洋の伝統的書法である“墨”芸術の書を基盤とし、最もそれを現代的に表現する日本でも唯一の作家である。
その高い感性は、書・画・陶芸・きもの・写真・文筆とマルチ作家としての異彩を放っている。
その作風は、すべてに野趣に富み豪放大胆な表現力は、海外で最も東洋人としての存在感があると認知されている。
映画『天と地と』、『蒼き狼・地果て海尽きるまで』『椿三十郎』などのタイトルを手がける。また、きものでは、ヨーロッパの代表的ファッションコンペティション<エキスポ・インターナショナル>にて 金の林檎賞を受賞。

【金田石城オフィシャルサイト】
http://www.sekijyokaneda.com/